防災の水は何本必要?飲み水以外の備蓄目安
目次
- 防災の水は何本必要かは1人1日3Lで計算する
- 防災用水の本数目安を家族人数別に見る
- 2人暮らしの防災用水は最低9本、余裕を見るなら21本
- 3人家族の防災用水は最低14本、子どもがいると手洗いで減りやすい
- 4人家族の防災用水は最低18本、7日分なら42本
- 断水時に飲み水以外で困る水は別に考える
- 断水時のトイレ用水は飲料水で流そうとしない
- 断水時の手洗い用水は食事前にすぐ必要になる
- 断水時の食器洗いは2Lボトル1本がすぐ減る
- 防災用水の20Lタンクは満水で持てるか確認する
- 断水時の水運びはマンションと戸建てで困り方が変わる
- 防災用の水は飲料用と生活用水で分けて備える
- 防災用水の置き場所は分散とローリングストックで考える
- 防災用の水を準備する順番
- まとめ
防災の水を何本必要かで考えるなら、まずは1人1日3Lを基準にする
3日分なら、1人5本、2人9本、3人14本、4人18本
すべて2Lペットボトルで計算した最低目安だ
ただし、この本数は飲料水と最低限の調理用水として見る必要がある
断水時に飲み水以外で困るのは、トイレ、手洗い、食器洗い、水運び
ここを同じペットボトルでまかなおうとすると、3日分のつもりだった水が想像より早く減る
実際の断水体験でも、3人家族が突然の3時間断水で16L中7Lを使った例がある
鍋ひとつを洗うだけで、2Lペットボトル1本以上を使ったという記録もある
防災用の水は「何本置くか」だけでなく、飲む水と生活用水を分けて考えることが大事になる
防災の水は何本必要かは1人1日3Lで計算する
防災用の水は、まず1人1日3Lで計算する
これは飲む水だけでなく、最低限の調理に使う水も含めた目安
政府や自治体の防災情報でも、飲料水・調理用水として1人1日3L前後を目安にする考え方がよく使われている
計算式はシンプルだ
人数 × 3L × 日数
2人暮らしで3日分なら、
2人 × 3L × 3日 = 18L
2Lペットボトルなら9本
6本入りケースなら、2箱用意すると少し余裕が出る
4人家族で3日分なら、
4人 × 3L × 3日 = 36L
2Lペットボトルなら18本
6本入りケースで3箱になる
ここで間違えやすいのは、この3Lにトイレや手洗い、洗い物の水まで含めてしまうこと
表で出す本数は、あくまで飲料水と調理用水の目安
断水時に飲み水以外で困る水は、別枠で考えるほうが失敗しにくい
防災用水の本数目安を家族人数別に見る
防災用の水は、リットルだけで考えると実感しにくい
2Lペットボトルの本数と、6本入りケース数に置き換えると、買う量と置き場所を決めやすくなる
家族人数 | 3日分の水 | 2Lボトル目安 | 6本入りケース目安 | 7日分の水 | 2Lボトル目安 | 6本入りケース目安 |
|---|---|---|---|---|---|---|
1人 | 9L | 5本 | 1箱 | 21L | 11本 | 2箱 |
2人 | 18L | 9本 | 2箱 | 42L | 21本 | 4箱 |
3人 | 27L | 14本 | 3箱 | 63L | 32本 | 6箱 |
4人 | 36L | 18本 | 3箱 | 84L | 42本 | 7箱 |
5人 | 45L | 23本 | 4箱 | 105L | 53本 | 9箱 |
3日分だけなら、4人家族でも6本入り3箱
玄関横やキッチン横に置けそうに見える量だ
ただ、7日分まで見ると4人家族で42本
6本入りケースなら7箱になる
この量になると、買うより先に置き場所で悩みやすい
玄関に1箱、キッチン横に1箱、押し入れの下段に1箱
実際に置いてみると、箱の高さ、通路の幅、扉の開け閉めで邪魔になる場所が見えてくる
必要本数は表で決め、置き場所は6本入りケースを実際に置く感覚で考えると失敗しにくい
2人暮らしの防災用水は最低9本、余裕を見るなら21本
2人暮らしなら、3日分で18L
2Lペットボトルなら最低9本が目安になる
ただ、9本は「飲む・簡単に食べる」ための水として見る量だ
朝に水を飲む
薬を飲む
カップ麺やレトルト食品に使う
少しだけ手をすすぐ
この程度でも、開封したボトルは思ったより早く減っていく
7日分まで見るなら42L
2Lペットボトルで21本、6本入りケースなら4箱ほど
ワンルームや収納の少ない家では、4箱を一気に置くのは難しいこともある
その場合は、まず3日分を固定の備蓄にする
普段から飲む水を1箱多めに持ち、使ったら買い足す
古い水を手前、新しい水を奥にするだけでも、賞味期限切れを防ぎやすい
2人暮らしは、まず9本を切らさない状態を作ることから始めると続けやすい
3人家族の防災用水は最低14本、子どもがいると手洗いで減りやすい
3人家族なら、3日分で27L
2Lペットボトルなら14本が目安になる
夫婦と4歳の子どもがいる家庭で、突然3時間断水した例では、備えていた16Lのうち7Lを使っている
時間はたった3時間でも、洗顔、トイレ、手洗いで水が減ったという流れだ
子どもがいると、食事前、トイレ後、外から戻った後など、手を洗う回数が増えやすい
大人だけなら「今日は我慢しよう」で済む場面でも、子どもがいるとそうはいかない
少し手が汚れた、服に触った、床に落ちたものを拾った
そのたびに水を使いたくなる
この場面から分かるのは、飲料水を手洗いやトイレに使い始めると、備蓄計算がすぐ崩れるということ
3人家族は14本を最低ラインにしつつ、手洗い用の水やシート類を別で見ておくほうが安心だ

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価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
4人家族の防災用水は最低18本、7日分なら42本
4人家族なら、3日分で36L
2Lペットボトルなら18本、6本入りケースで3箱になる
数字だけ見ると多く感じるが、家族4人で分けると1人あたり3日分
飲料水と調理用水だけで使い切る量だ
7日分まで備えるなら84L
2Lペットボトルで42本、6本入りケースなら7箱
ここまで増えると、置き場所だけでなく管理のしやすさも大事になる
奥に入れた箱の賞味期限が切れる
重くて動かせない
箱の下に湿気がたまる
いざという時にどこに何本あるか分からない
こうした小さな不便が、備蓄を続けにくくする
4人家族では、全量を一か所に積むより、生活動線に合わせて分けるほうが扱いやすい
玄関近くは取り出し用、キッチン横は日常使い、押し入れ下段は長めの備蓄
このように役割を分けると管理しやすくなる
4人家族は、3日分なら18本、7日分なら42本を基準にし、置き場所を先に決めてから増やすほうが現実的だ
断水時に飲み水以外で困る水は別に考える
断水時に困るのは、飲み水だけではない
蛇口をひねっても水が出ないと、食事、衛生、排せつ、片付けの流れが止まる
特に困りやすいのは次の場面だ
- トイレを流したい時
- 食事前に手を洗いたい時
- 歯みがきやうがいをしたい時
- 鍋や食器をすすぎたい時
- 赤ちゃん用品や介護用品を洗いたい時
- ペットの飲み水を用意したい時
- 給水所から水を運ぶ時
ここを飲料用のペットボトルでまかなうと、飲むための水が減っていく
防災用の水不足は、飲料・調理用の本数だけで備えたつもりになり、断水時のトイレ・手洗い・洗い物・水運びが重なることで起きやすい
飲む水はペットボトル、生活用水は別の容器や残り湯で分ける
この区分を先に決めておくと、断水した時に迷いにくい
断水時のトイレ用水は飲料水で流そうとしない
断水で最初に困りやすいのがトイレだ
トイレタンクに残った水で数回は流せても、その後に2Lペットボトルの水を入れて流そうとして、うまく流れ切らなかった例がある
2Lは飲む水として見ると多い
けれど、トイレを流す水として見ると十分とは限らない
ここで飲料用のペットボトルを使い始めると、3日分の備蓄が一気に削られる
風呂の残り湯をトイレ用に残しておく方法はあるが、使い道は分けたい
残り湯は飲用、調理、口をすすぐ用途には使わない
衛生面で不安がある水は、トイレや掃除用にとどめるほうが安全だ
簡易トイレを用意しておくと、飲料水をトイレで減らしにくくなる
詳しい使い方は、簡易トイレの記事206で分けて扱う
この記事では、あくまで水の本数と使い分けに絞る
断水時の手洗い用水は食事前にすぐ必要になる
断水時は、手洗い用の水も早く減る
マンションで朝9時から15時まで6時間断水した家庭では、手洗い用に洗面器へきれいな水をためていた
それでも短時間で洗面器4つ分を使っている
6時間なら我慢できそうに見える
しかし、食事前、トイレ後、外から戻った後が重なると、手を洗う回数は多い
飲料水のボトルを開けて手洗いに使うと、残量がどんどん減る
水が出ない時の補助として、ウェットティッシュや手指消毒剤を用意しておくと、水の消費を抑えやすい
ただし、シート類や消毒剤は水洗いの完全な代わりではない
汚れが強い時、口に触れる前、赤ちゃん用品を扱う時などは、きれいな水を使いたい場面もある
手洗い用の水は、飲料水とは別に少量でも確保しておくと判断しやすい

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断水時の食器洗いは2Lボトル1本がすぐ減る
断水時の食事で見落としやすいのは、食べた後の片付けだ
家庭で断水訓練をした人の記録では、皿にラップを敷いて食器汚れは減らせたものの、鍋を洗う場面で困っている
生活用水で少しずつ洗い、最後に飲める水ですすいだところ、鍋ひとつで2Lペットボトル1本以上を使ったという内容だ
2Lボトル1本は、1人1日分の飲料・調理用水の大半に近い
鍋ひとつでそれだけ使うなら、普段通りの料理と洗い方は難しい
断水時は、料理そのものより洗い物を出さない食べ方を考えたい
湯せんできる食品
袋調理
紙皿
ラップ
割り箸や使い捨てスプーン
こうした道具は、水を増やすためではなく、水を使う場面を減らすために役立つ
非常食や湯せん調理の詳しい選び方は、別記事で扱う内容
この記事では、鍋や食器を洗う水が飲料水を削りやすい点だけ押さえておきたい
防災用水の20Lタンクは満水で持てるか確認する
防災用の水を考えると、20Lタンクやポリタンクが候補に入りやすい
大容量で便利に見えるが、20Lの水は約20kg
満水にすると、洗面所のシンクから下ろすだけでも重い
実際に20Lタンクへ水を入れて試した人の体験では、満水だとほとんど動かせず、少しずつ水を減らして10L前後なら扱いやすいと分かったという
この違いは、数字だけでは分かりにくい
2Lペットボトル1本、6本入りケース、10L容器、20L容器
並べて持ち上げると、家族の誰がどこまで運べるかが見えやすい
特に、女性、高齢者、子どもだけで在宅する時間がある家庭では、20Lタンク1個より、5Lから10L程度の容器を複数に分けるほうが扱いやすい
防災用の水は、容量よりも「満水で動かせるか」を先に見る
断水時の水運びはマンションと戸建てで困り方が変わる
断水時は、給水所や給水車で水を受け取れる場合がある
ただ、問題はもらった後だ
水は家まで運ばなければならない
北海道地震の体験では、札幌市内のマンションで断水し、近くの店では水が売り切れ、買えたのは500mlのお茶1本だけだった例がある
その後、約2km離れた場所まで自転車で水を受け取りに行き、6Lの水をかごに入れると不安定に揺れたと記録されている
高層マンションでは、エレベーターが止まるとさらに負担が大きい
20Lタンクを13階まで階段で運ぶのは、現実的ではないと感じる人もいる
戸建ては置き場所を確保しやすい一方、外物置や車庫に置く場合は温度変化や直射日光に注意したい
水の品質や容器の劣化が気になる場所には、長期保管しないほうが安心だ
車がない家庭では、一度に多く運ぶより、小さな容器で回数を分けるほうが安全に動きやすい
リュックに入る給水袋、自転車かごに収まる容器、片手で持てるタンク
実際に入れてみると、重さだけでなく安定感も分かる
防災リュックの中身や重さを考える時も、水は大きな負担になる
水運びまで考えるなら、防災リュックの記事と分けて確認すると判断しやすい
家に置く水と、外から運ぶための容器は別に考える
防災用の水は飲料用と生活用水で分けて備える
防災用の水は、ひとまとめにしないほうが使いやすい
分け方は大きく3つ
- 飲む・調理する水
- 手洗いなどに使う清潔な水
- トイレや掃除に使う生活用水
飲料水はペットボトルで管理しやすい
開封前なら本数も数えやすく、賞味期限も見やすい
手洗い用は、飲料水とは別に少量を確保しておくと判断しやすい
子ども、高齢者、服薬がある人、介護用品を使う家庭では、飲む水以外の使用場面が増えやすい
トイレや掃除用は、風呂の残り湯やポリタンクを使う考え方もある
ただし、清潔な用途とは混ぜない
ペットがいる家庭は、ペット用の飲み水も人数計算とは別で見る
人間の人数だけで計算すると、実際の消費量とズレやすい
家族で使う場合は、箱や容器に役割が分かるようにしておくとよい
「飲む水」
「手洗い用」
「トイレ用」
この程度の分け方でも、断水時の迷いはかなり減る
飲める水を守るために、最初から使い道を分けておく
防災用水の置き場所は分散とローリングストックで考える
防災用の水は、家族分をそろえるとかなりの量になる
4人家族で7日分なら、6本入りケースで7箱
玄関だけに積むと通路をふさぎやすく、押し入れの奥だけに入れると取り出しにくい
置き場所は、1か所にまとめすぎないほうがよい
玄関近くに1箱
キッチン横に1箱
押し入れや収納の下段に数箱
このように分けると、日常使いと備蓄を回しやすい
高い棚に置くのは避けたい
水は重く、落下した時の危険もある
取り出す時に腰や腕へ負担もかかる
収納が少ない家では、まず3日分を固定の備蓄にする
そのうえで、普段飲む水を少し多めに買い、使ったら買い足す
古い水を手前、新しい水を奥
この流れだけでも、期限切れを減らしやすい
防災グッズを何から揃えるか迷っている場合も、まず水を最低量だけ確保してから、トイレ、明かり、非常食へ広げると順番を決めやすい
置ける量から始めてもよいが、飲料用3日分だけは切らさない状態にしておきたい
防災用の水を準備する順番
防災用の水は、最初から完璧にそろえようとすると止まりやすい
順番を決めると動きやすい
まず、家族人数で3日分の飲料・調理用水を計算する
2人なら9本、3人なら14本、4人なら18本が目安
次に、置き場所を決める
6本入りケースをどこに置くかを考えると、必要量が現実のスペースと結びつく
その次に、7日分まで増やすかを見る
在宅避難を考えるなら、3日分だけでなく7日分も視野に入れたい
最後に、飲み水以外の水を分ける
トイレ用、手洗い用、洗い物を減らす道具、水を運ぶ容器を別で考える
順番はこうなる
- 飲料・調理用の3日分を計算する
- 2Lボトル本数とケース数に置き換える
- 置き場所を決める
- 7日分まで増やすか判断する
- 生活用水と運搬用の容器を別に用意する
最初にやることは、家族人数分の3日分を2Lボトル本数に直すこと
ここが決まると、足りない本数も置き場所も見えやすくなる
まとめ
防災の水は何本必要かを考える時は、まず1人1日3Lで計算する
3日分なら、1人5本、2人9本、3人14本、4人18本
2Lペットボトルで見た最低目安だ
ただし、この本数は飲料水と調理用水が中心
断水時に飲み水以外で困るのは、トイレ、手洗い、食器洗い、水運びになる
3時間で7L使った家庭や、鍋ひとつで2L以上使った場面を見ると、飲料水を生活用水に回すだけで備蓄は早く減る
だから、水の備えは本数だけで終わらせない
飲む水、手洗い用、トイレ用、水を運ぶ容器に分けて考える
今日やるなら、まず家族人数分の3日分を2Lボトルで数える
そのうえで、玄関やキッチン横に6本入りケースを何箱置けるかを見る
防災用の水は、多く買うことより断水した日に使い分けられる形で置くことが大事になる
監修:佐藤進
保有資格:防災士
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
