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7月の午後3時、エアコンは動いているのに、窓側へ近づくと腕だけがじりじり熱い

窓用断熱シートや遮熱フィルムは、こうした窓から入る輻射熱を弱める目的なら、夏にも効果を感じやすい

ただし、部屋全体の室温が商品表示どおり数℃下がるとは限らない

さらに、網入りガラスや複層ガラスには、貼れない製品もある

最初に見るべきなのは遮熱率ではなく、自宅のガラスに貼れる製品かどうか

ガラスの種類を確認せずに貼ると、温度差による熱割れにつながる可能性があるため、順番を逆にしないことが大切になる

窓用断熱シートは夏の輻射熱を弱めやすい

夏用の遮熱シートで感じやすい変化は、室温計の数字より先に現れる

複数の使用記録では、次のような変化が共通していた

窓の前に立った時のじりじり感が弱くなった

床に落ちる日差しが薄くなった

窓側の椅子にも座りやすくなった

テレビ画面への光の映り込みが減った

カーテンを閉め切る時間が短くなった

特に分かりやすいのが、窓の片側だけに貼った時の差

貼っていない側では床に強い光が落ち、貼った側では輪郭が薄く見える

腕を左右へ動かすと、肌に当たる熱の差を感じる場合もある

これは、遮熱フィルムが日射に含まれる熱の一部を反射したり、吸収したりするため

夏の効果は「部屋が急に冷える」より、「窓際だけ暑い状態が和らぐ」と考えるほうが現実に近い

室温が大きく下がらないこともある

窓際の熱が弱くなっても、部屋全体の温度が同じ幅で下がるとは限らない

室温は窓だけでなく、次の条件にも左右される

屋根や外壁から伝わる熱

窓の大きさと方角

庇やベランダの有無

地面や隣の建物からの照り返し

エアコンの能力と運転時間

在室人数や家電から出る熱

たとえば、午後に日差しが長く当たる大きな窓では、遮熱した部分の変化を感じやすい

一方、屋根や壁そのものが熱くなっている部屋では、窓だけを対策しても室温計の変化は小さくなりやすい

商品に「最大〇℃抑制」と書かれていても、窓ガラスの表面温度なのか、窓際なのか、室温なのかで意味が変わる

窓ガラス、床、窓から1m離れた場所、部屋中央の室温は、別の数字として見る必要がある

断熱シートと遮熱フィルムは役割が違う

店頭では「断熱シート」「遮熱シート」「UVカットフィルム」が近くに並んでいる

名前が似ていても、重視している性能は同じではない

夏の日差し対策は遮熱性能を見る

夏の暑さを減らしたい場合は、日射熱をどの程度減らせるかを見る

確認したい表示は、主に次の3つ

日射熱除去率や遮熱率

可視光線透過率

対応するガラスの種類

可視光線透過率が高いほど、外の景色や室内の明るさを保ちやすい

ただし、透明度を優先すると、濃色やミラータイプより体感差が小さくなる場合もある

透明性と遮熱性能は、どちらか一方だけでなく両方を見て選ぶ

UVカット率だけでは暑さを判断できない

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価格や在庫状況は各販売ページで確認してください

UVカット率は、床や家具の日焼け対策には役立つ

しかし、紫外線を減らす性能と、日射熱を減らす性能は別

UVカット率だけを見て薄いフィルムを選ぶと、貼ったあとに「暑さがほとんど変わらない」と感じることがある

夏の輻射熱が目的なら、UVカット率より日射熱に関する数値を先に確認する

遮熱シートを貼る前にガラスの種類を見る

窓用と書かれていても、すべての窓に貼れるわけではない

貼る前は、次の順番で確認する

ガラスやサッシのラベルを見る

単板、網入り、複層、Low-Eのどれか確認する

使用予定フィルムの適合表を見る

型番が分からなければメーカーへ確認する

判断できなければ施工業者へ相談する

ラベルが見つからない時は、窓の四隅やサッシの端を見る

小さなシールや刻印に、メーカー名や製品記号が残っている場合がある

見た目だけで判断できない窓も多い

特に複層ガラスは、室内から見ただけではLow-E膜の位置やガラス構成まで分からないことがある

商品を開封する前に、ガラスの型番と対応表を照らし合わせるほうが失敗しにくい

網入りガラスは「丈夫だから貼れる」とは限らない

網入りガラスは、ガラスの中に金属の線が入っている

見た目は頑丈そうだが、熱割れに強いことを意味するものではない

網の目的は、火災時などに割れたガラスが脱落しにくくすること

日射による温度差への強さとは別の話になる

網入りガラスでは、商品パッケージに「使用不可」と書かれている遮熱シートも少なくない

実際に、窓へ貼る直前になって使用不可表示に気づき、作業を止めたという例もある

この時に「小さく貼れば大丈夫」と自己判断するのは避けたい

部分貼りは、日が当たる部分と貼っていない部分の温度差を大きくする可能性があるため

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網入りガラスは、対応製品と明記された場合でも、製品メーカーの条件まで確認してから判断する

複層ガラスとLow-Eガラスも一律には判断できない

複層ガラスは、2枚以上のガラスの間に空気層などを設けた構造

Low-E複層ガラスには、熱を通しにくくする特殊な金属膜が使われている

もともと断熱性能が高いからといって、どのフィルムでも貼れるわけではない

確認が必要になるのは、次の条件

フィルムを貼る面

Low-E膜の位置

ガラスの厚さと構成

室内貼りか外貼りか

窓の方角

建物や庇による部分的な影

カーテンと窓の距離

同じ「複層ガラス対応」でも、すべてのLow-Eガラスに対応するとは限らない

サッシのラベルを見ても構成が分からない場合は、住宅メーカーやガラスメーカーへ型番を伝えるほうが早い

「ペアガラス対応」の一文だけで決めず、どの構成に対応するかまで見る

熱割れはガラス内の温度差で起こりやすくなる

夏の日差しが当たると、ガラス中央部の温度が上がる

一方、サッシに隠れた端の部分は、中央ほど温まりにくい

この温度差によってガラス内部に力がかかり、端部の傷やガラス構成などの条件が重なると、ひびにつながることがある

フィルムを貼ると、種類によってはガラスが吸収する熱が増える

ただし、熱割れはフィルムだけで決まるものではない

方角、窓面積、部分的な影、サッシの色、ガラスの傷、カーテンとの距離など、複数の条件が関係する

特に気をつけたいのが、ガラスの一部だけを室内側から強く覆う方法

発泡スチロール板や銀色の断熱材を密着させると、覆った部分と周囲で温度差が生じる可能性がある

熱を止めたい時ほど、ガラスに直接密着させる前に適合を確認する

透明度を残したい時は数値と見え方を分ける

透明タイプの遮熱フィルムは、カーテンを閉められない窓や、外の景色を残したい場所で使いやすい

ただし、「透明」と書かれていても、完全に無色とは限らない

貼ったあとに起こりやすいのは、次の変化

室内が少し暗く見える

外の景色が青や灰色に寄る

夜は外から室内が見えやすくなる

窓の左右で色の差が分かる

曇りの日にも暗さが残る

選ぶ時は、商品写真だけでなく、可視光線透過率と室内側から見た施工例を見る

午後の暑さを優先するのか、朝からの明るさを優先するのか

使う部屋によって判断が変わる

リビングでは透明度を優先し、日差しの強い小窓では遮熱性を優先するなど、窓ごとに分ける方法もある

効果を確かめるなら半面比較が分かりやすい

窓用断熱シートの夏の効果を確認する時は、別の日同士を比べるより、同じ窓の左右を比べるほうが分かりやすい

測るなら、晴れた日の同じ時間帯に条件をそろえる

ガラス表面

日が当たる床

窓から1m離れた位置

部屋の中央

この4か所を分けて見ると、何が変わったか判断しやすい

窓際だけ下がり、部屋中央はほとんど変わらないこともある

それでも窓側の椅子に座りやすくなったなら、目的には合っている

写真を撮る時は、自動補正で明るさが変わらないよう、同じ位置と露出で比べたい

床へ落ちる光の濃さや、窓の左右の見え方が残ると、数字だけでは分からない違いも確認しやすくなる

効果判定は室温一つに絞らず、窓際の熱と明るさを分けて見る

DIYでは大きな窓ほど二人で貼る

遮熱フィルムは、貼る前の清掃で仕上がりが大きく変わる

窓を軽く拭いただけで始めると、細い髪の毛やほこりが残りやすい

貼った直後は水分だと思っていても、翌日になって粒状の膨らみが残る

剥がして直そうとすると、今度は中央へ折れ筋が入ることもある

掃き出し窓ほど、一人でフィルムを支えながら水を吹き付けるのは難しい

一人が上端を持ち、もう一人がスプレーと位置合わせを担当するほうが、床への接触や折れを減らしやすい

白っぽい水分が時間とともに抜ける製品はあるが、ほこりや空気による膨らみは別

数日待てば消える曇りなのか、異物を巻き込んだ気泡なのかを分けて見る

詳しい貼り方や気泡の直し方は、窓フィルムの施工方法を扱う記事で確認したほうが判断しやすい

貼らないほうがよい状態

次の状態では、購入後すぐに貼らず、一度確認を止めたい

ガラスの種類や型番が分からない

商品の適合表に自宅のガラスがない

網入りガラスなのに対応表示がない

複層・Low-Eの構成が確認できない

ガラスの端に欠けや傷がある

窓の一部だけ強い影が入る

断熱材やカーテンがガラスへ密着している

賃貸で貼付や原状回復の条件が分からない

賃貸の西日対策では、ガラスへ貼る方法以外も含めて考える必要がある

原状回復や管理会社への確認を含む対策は、賃貸の西日対策を扱う記事で整理すると迷いにくい

外側に日よけを設置できる環境なら、すだれとサンシェードの違いも見ておきたい

日射をガラスの外で遮る方法は、室内側へ貼るフィルムとは仕組みが異なる

ガラスにひびを見つけた時は触らない

何かをぶつけた覚えがないのに、ガラスの端からひびが伸びている

この状態を見つけても、写真だけで熱割れか衝撃割れかを決めるのは難しい

フィルムを急いで剥がしたり、ひびの近くを押したりせず、まず窓から離れる

破片が落ちそうな場所には近づかず、賃貸なら管理会社へ連絡

持ち家ならガラス業者や施工業者へ状態を伝える

フィルムの種類、貼った時期、窓の方角が分かると、確認が進みやすい

割れた原因を自分で断定するより、周囲の安全を確保して相談するほうが安心

まとめ

窓用断熱シートや遮熱フィルムは、夏の部屋全体を急に冷やすものではない

その代わり、窓際のじりじりした輻射熱や床へ落ちる強い日差しを弱める効果は期待しやすい

ただし、透明度や遮熱率を見る前に、自宅のガラスへ貼れるかを確認する必要がある

特に網入りガラス、複層ガラス、Low-Eガラスは、見た目や商品名だけで判断しないこと

最初に行うのは、窓の四隅とサッシにあるラベルの確認

その型番を製品の適合表と照らし合わせ、分からない部分だけメーカーへ聞く

今日すぐ貼る必要はない

まず自宅のガラスが何かを確かめることが、夏の暑さ対策と熱割れ回避の両方につながる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ