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庭の芝生を刈ったあと、遠目には整って見えるのに、近づくと細い筋や茶色い部分が残る

このムラは、芝刈り機の性能だけでなく、刈高の下げ方と走行ルートで起きていることが多い

家庭用芝刈り機を選ぶ時は、短く均一な仕上がりを求めるならリール式、多少伸びた芝への対応や扱いやすさを優先するならロータリー式が候補になる

実際の刈り方では、現在の芝丈から一度に切る量を3分の1程度に抑え、外周を刈ってから庭の長辺を一定幅ずつ重ねて往復する

低く設定することより、一度に切りすぎないことが均一な芝生への近道になる

家庭用芝刈り機は仕上げたい高さで方式を選ぶ

家庭用芝刈り機のおすすめは、商品名や価格だけでは決めにくい

庭の広さだけでなく、希望する刈高、芝を刈る頻度、地面の凹凸によって、扱いやすい方式が変わるためだ

芝生を短くそろえ、ゴルフ場のような均一感を目指すならリール式

多少伸びた芝をまとめて刈りたい場合はロータリー式のほうが進めやすい

リール式は短い芝を均一に切りやすい

リール式は、らせん状の回転刃と固定刃で芝を挟んで切る構造

はさみで切るように葉先を処理するため、芝を定期的に刈れる庭では、断面をそろえやすい

20mm前後の短めの管理を続けたい場合にも向いている

一方、芝が長く伸びすぎると、回転刃が葉を押し倒してしまい、何度通っても長い葉が残ることがある

小石が刃の間に入った時も止まりやすい

購入後3回目の使用中に小石が挟まり、急に押せなくなったものの、電源や動力を切って石を取り除いた後は再び動いたという使用例もある

リール式は、伸びる前に短い間隔で刈れる庭ほど持ち味を生かしやすい

ロータリー式は少し伸びた芝を処理しやすい

ロータリー式は、地面と水平に回る刃で芝を切る

リール式より長い芝へ入りやすく、毎週必ず芝刈りできない家庭でも使いやすい

庭に多少の凹凸がある場合も、候補にしやすい方式になる

ただし、芝が濡れていたり、一度に大量の葉を切ったりすると、刈草が内部に付着しやすい

排出口の片側へ刈草が寄り、緑色の塊が筋状に残ることもある

刃の回転で小石や枝を飛ばす可能性もあるため、作業前の確認は欠かせない

少し伸びた芝へ対応しやすくても、背の高い野草を刈る機械ではない

庭の条件で見ると選びやすい

リール式が合いやすいのは、平坦で、短い間隔で手入れできる庭

短めの刈高と、葉先のそろった仕上がりを重視する場合に向く

ロータリー式が合いやすいのは、芝刈りの間隔が少し空きやすく、多少長くなった芝も処理したい庭

ただし、低く均一に見せるには、刈高と走行速度の調整が必要になる

刈幅が広いほど作業は早くなるものの、花壇や庭木が多い場所では小回りが利きにくい

キワや狭い通路が多い庭では、刈幅だけで決めないほうが失敗しにくい

芝生の刈高は現在の長さから決める

刈高調整レバーを20mmに合わせても、長く伸びた芝を一度に20mmまで下げてよいとは限らない

芝生をムラなく刈る時は、完成後の高さより先に、今回どのくらい切るかを見る

3分の1ルールは切りすぎを避ける目安

3分の1ルールとは、1回の芝刈りで切る長さを、現在の草丈のおよそ3分の1以内に抑える考え方

たとえば、芝丈が60mmまで伸びているなら、一度に20mmへ下げるのではなく、まず40mm前後を目安に高めで刈る

その後、芝の状態を見ながら数日空け、次の高さへ下げる

芝の緑色に見える部分は葉先側に集まりやすい

一度に低く刈ると、その下にある硬い茎や枯れた部分が表へ出て、茶色く見えることがある

これが軸刈りと呼ばれる状態

刈った直後に茶色い筋が見えたら、刃が悪いと決める前に、切る量が多すぎなかったかを見る

半年間空いた芝は同じ設定でも仕上がりが変わる

2月以降ほとんど刈らず、8月に芝刈りを再開した家庭の記録では、庭の場所によって仕上がりに差が出ていた

人がよく歩く中央は短いまま

日当たりのよい外周や花壇前だけが長く伸びていた

午後3時、気温28℃の庭を同じ刈高で通したところ、長く伸びた場所では茶色い軸が見えやすくなった

設定は同じでも、刈る前の高さが違えば、切り取られる割合も変わる

中央では葉先だけを切っていても、外周では緑の部分を大きく失うことがある

その後は、伸びた場所を高い設定で先に刈り、必要な区画だけ段階的に下げる管理へ変えている

庭全体を同じ高さにしたい時ほど、最初は場所ごとの芝丈を見るほうがよい

刈高レバーの数字と実際の高さは一致しないことがある

刈高レバーの表示は、庭で刈ったあとの実測値と同じとは限らない

柔らかい地面では車輪が沈む

凹凸の頂点では刃が地面へ近づき、低い部分では高くなる

前輪と後輪を別々に調整する機種では、左右や前後の設定が一段違うだけでも、斜めの刈り跡が残ることがある

海外の使用例では、最大約95mmまで上げられる仕様の機種を最上段にしても、実際には約64mmしか残らなかったという記録もある

すべての機種で大きな差が出るわけではないが、表示だけを信じず、最初に目立たない場所を1〜2m刈る

その後、定規を芝の根元まで差し込み、数か所の高さを測ると判断しやすい

刈高はレバーの段数ではなく、試し刈り後の芝丈で確定する

芝生をムラなく刈るルートは外周から作る

芝生をムラなく刈る時は、空いている場所から自由に進むより、最初に走行ルートを決めたほうが仕上がりが安定する

基本は、外周を1〜2周した後、庭の長辺に沿って直線で往復する流れ

最初の外周で方向転換する場所を確保する

外周を先に刈ると、直線往復の端で芝刈り機を回す空間ができる

いきなり庭の中央から始めると、端へ着くたびに未処理の芝へ車輪を乗せることになる

方向転換の跡が重なり、角だけ低くなることもある

外周を刈る時は、同時に小石、枝、散水ホース、子どもの玩具も確認する

芝の中へ入り込んだ異物は、機械の直前まで見えないことがある

人やペットが庭へ入らないことも確かめておきたい

外周の1周目は、芝を短くする工程というより、作業範囲を整える工程

長辺に沿うと直進する回数を減らせる

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庭が長方形に近い場合は、長い辺に沿って進む

短辺方向を何度も往復すると、方向転換の回数が増える

曲がるたびに走行線がずれ、端の芝を何度も踏みやすい

直線を保つには、芝刈り機のすぐ前だけを見ない

庭の反対側にある塀の柱や窓、庭木など、一つの目印を決めて進む

足元だけを見ていると、本人はまっすぐ押しているつもりでも、数m先では緩く蛇行していることがある

前の刈り跡へ車輪1本分を重ねる

芝刈り機の刈幅をすべて使おうとすると、前の列との間に細い刈り残しが出やすい

特にロータリー式では、刈幅の端まで均一に切れない場合がある

リール式でも、車輪で寝た芝が起きないまま通過すると、筋が残る

最初は、前回の刈り跡へ車輪1本分ほど重ねる

刈り残しがなければ少しずつ重なりを減らし、自宅の庭で必要な最小幅を探す

重ねすぎれば作業時間は延びるものの、筋を見つけて後から何度も戻るより早く終わることも多い

刈幅いっぱいに進むより、一定の重なりを保つほうが見た目はそろいやすい

同じ方向だけで刈らない

芝刈り後に見える縞模様は、すべてが刈りムラとは限らない

芝の葉が倒れた方向によって光の反射が変わり、明るい筋と暗い筋に見えることがある

これは高さが不均一なのではなく、葉の向きがそろった状態

問題になるのは、筋の中に長い葉が残る、刈草の塊が並ぶ、茶色い軸が露出するといった状態になる

次回は前回から90度方向を変える

芝生管理を約20年続けている家庭では、約30坪の庭を刈幅25cmのコード式芝刈り機で整え、1回約1時間かかっていた

普段の刈高は約2cm

芝が5cmほどまで伸びた段階で刈り、成長が早い6〜7月には毎週作業することもあった

毎回同じ方向へ進まず、前回が縦なら次は横へ変更

これにより、同じ場所へ車輪を通し続けることや、一方向へ寝た葉を残すことを避けていた

コード式では、電源に近い側から始め、刈り終えた側へコードを置いていく

コードをまたぎながら進むより、刃の近くへ入り込みにくい

毎回ダブルカットする必要はない

通常管理なら、今週は縦、次回は横という変更でも十分役立つ

ダブルカットは必要な日に限る

縦方向へ一度刈ったあと、90度変えてもう一度刈る方法がダブルカット

一方向目で車輪に踏まれた葉を、別方向から起こして切れる

来客前など、短時間で見た目を整えたい時にも使いやすい

約100㎡の姫高麗芝を手動リール式で管理している記録では、刈高20mm、縦横のダブルカットで、1回20〜50分ほどかかっていた

成長期は3〜5日間隔

刈草はキャッチャー1〜2杯程度

同じ100㎡でも、作業時間には30分ほどの差がある

シーズン最初の芝刈り、キワの処理、目地へ伸びた芝の除去が加わると、芝刈り機を押す時間以外が長くなるためだ

縦だけを刈った段階では、見る角度によって長い葉が細く残る

横方向を加えると、その筋が目立ちにくくなり、表面の密度もそろって見えやすい

ただし、伸びすぎた芝を低い設定のまま二度刈ると、切りすぎにつながる

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最初は高めで一方向、数日後に高さを下げるほうが安全な場合もある

ダブルカットは毎回の義務ではなく、一方向で残った葉を整える補助作業と考える

刈り筋の状態で原因を見分ける

芝生の筋が気になった時は、見た目を三つに分けると原因を絞りやすい

葉の向きによる明暗

長い葉の刈り残し

刈草が固まった緑色の筋

同じ線状でも、見直す場所は異なる

長い葉が一本の帯で残るなら重なり幅を見る

前の走行線との間に、細い帯状の長い芝がある場合は、重なり不足を疑う

車輪が通った場所だけ残るなら、踏まれた葉が刃の下へ戻らなかった可能性もある

次の列を少しずらし、残った筋へ刃の中央部が通るようにする

同じ方向から何度通っても寝たままなら、90度方向を変える

押す速度を少し落とすだけで切れる場合もある

緑色の塊が並ぶなら芝の湿り気を見る

刈った直後、排出口側に緑色の塊が並んでいる場合は、濡れた芝や切る量の多さが関係しやすい

朝露が残った芝は葉同士が貼り付き、細かく分散しにくい

デッキ裏にも粘土のように付着し、刃の回転を妨げることがある

この状態では、同じ場所を何度通ってもきれいになりにくい

原則として表面が乾くまで待ち、高めの刈高から始める

モーター音が急に低くなる、手動式が重くなる、排出口から塊が続けて出る場合は一度止める

濡れ芝は技術で押し切らず、乾いてから刈るほうがムラも手入れも減らしやすい

茶色い線が出るなら地面の高い場所を見る

茶色い筋が出た時は、刃がその場所だけ低く入っている可能性がある

庭の小さな盛り上がりを通過した時、芝刈り機の車輪は左右へ傾く

刃が芝の軸へ近づき、高い部分だけ深く切られる

この時、芝刈り機へ体重をかけたり、重りを載せたりしても改善しにくい

海外の使用例では、刈りムラを直そうと機体へレンガを載せても、筋は消えなかった

最初に確認するのは、左右の車輪設定、刃の傾き、デッキ裏の付着、地面の凹凸

高い部分でだけ茶色くなるなら、刈高を一段上げる

土の凹凸そのものを直す作業は、芝刈りとは分けて考えたほうがよい

キワと狭い場所は芝刈り機だけで完成させない

庭全体を均一に見せる時、中央の広い面より、花壇や塀に沿ったキワが目に入りやすい

芝刈り機の刃は、車輪や本体の内側にある

そのため、本体を壁へ寄せても数cmの芝が残ることがある

キワは広い面を刈った後に整える

最初に芝刈り機で外周と内側を仕上げ、その後に芝生バリカンや芝生ばさみでキワを処理する

先にキワを短くすると、芝刈り機の車輪で切った葉が広がり、もう一度整えることになりやすい

花壇前、庭木の根元、飛び石の周囲を最後にそろえると、中央に多少の色差があっても全体が整って見える

半年ぶりに芝を刈った家庭でも、外周の軸刈りは残ったものの、最後にキワを処理したことで庭の輪郭ははっきりした

芝生の完成度は、中央の短さより境界線のそろい方に表れやすい

舗装面を使える狭い通路は直線を優先する

住宅脇など、幅60cm前後しかない帯状の芝生では、芝の上だけで方向転換しようとすると切り返しが増える

舗装面と芝生面の高さが近く、安全に車輪を乗せられる場合は、芝刈り機の一部を舗装側へ出して直進したほうが線を保ちやすい

ただし、段差へ刃を接触させないこと

砂利や小石がある場所では使わないことが前提になる

狭い場所で無理に芝刈り機を何度も回すより、直線で通したあと、残った部分だけ別の道具で整えるほうが失敗しにくい

芝刈り前は乾き具合と異物を先に見る

芝生の仕上がりを優先すると、刈高や直線ばかりに目が向きやすい

ただし、作業前に見るべきなのは芝の乾き具合と庭に落ちた物

小石や枝が刃へ入れば、停止や飛散につながる可能性がある

散水ホースや延長コードを巻き込むと、機械の故障だけでは済まない

作業を始める前に、庭を一周して次を取り除く

小石と枝

散水ホース

玩具や園芸用品

落ちた果実や硬い実

ペットのリードやロープ

電動式では、使用前にコードやバッテリー周辺も確認する

住宅が近い場合は、早朝や夕方遅くを避け、周囲へ音が響きにくい時間を選びたい

詰まりを取る前に再始動できない状態へする

刃に小石が挟まった時や、デッキ裏に刈草が固まった時は、その場で手を入れない

刃が完全に止まったことを確認し、コード式なら電源プラグを抜く

充電式ならバッテリーを外す

エンジン式や手動式も、取扱説明書に沿って再始動しない状態へしてから確認する

見える場所に草が詰まっていても、刃へ直接触れず、付属の道具や適したブラシを使う

判断に迷う場合は無理に分解せず、説明書やメーカー窓口を確認するほうが安心だ

芝の品種と季節で同じ数字を使い回さない

刈高20mm、3〜5日間隔という管理例は、すべての芝生にそのまま当てはまる数字ではない

高麗芝や姫高麗芝などの日本芝は、暖かい時期に成長しやすい

春の立ち上がりでは伸び方が遅く、梅雨から夏にかけて刈る間隔が短くなる

一方、西洋芝には高めの刈高を好む種類もある

低く刈るほど美しくなるとは限らない

同じ庭の中でも、日なたと日陰、よく歩く中央と外周では成長が違う

軒下は水分が少なく、花壇付近は肥料や水の影響で伸びやすい場合がある

刈る日を一律に決めるより、数か所の芝丈を測り、最も伸びた場所と短い場所の差を見る

差が大きければ、区画ごとに刈高を変えるほうが軸刈りを避けやすい

20mmという数字より、自宅の芝が今どこまで伸びているかを基準にする

芝刈り機で進めない野草は別の作業に分ける

この記事で扱うのは、庭に張られた芝生を一定の高さに保つ作業

膝近くまで伸びた雑草、太い茎、つる性の植物、密集した野草は、家庭用芝刈り機で均一に仕上げる範囲を超えている

無理に押し込むと、芝刈り機が停止したり、刃へ草が巻き付いたりしやすい

芝生の中に背の高い雑草が点在する場合は、先に手作業で取り除く

庭全体が野草で覆われているなら、芝刈り機の選び方ではなく、草刈り機の安全な使い方と刃の選び分けを確認したい

管理芝の仕上げと、伸びた野草の刈り払いを分けると、機械へ無理をさせずに済む

まとめ

家庭の芝生にムラが出る時は、芝刈り機を買い替える前に、刈高と進み方を見直したい

伸びた芝を一度に低くすると、緑の葉より下まで切って茶色い軸が出やすい

前の列との重なりが少ないと、細い刈り残しやタイヤ跡が筋になる

最初に変えるのは、低い設定ではない

刈る前に芝丈を測り、3分の1程度だけ切れる高さで1〜2m試す

問題がなければ外周を刈り、庭の長辺を車輪1本分ほど重ねながら往復する

次回は前回から90度方向を変える

一方向で長い葉が残った日だけ、ダブルカットを加えるくらいでよい

今日の芝刈りで全部を完璧にそろえる必要はない

まずは目立たない場所を高めに試し刈りし、切った後の高さと色を確かめてから全体へ進むほうが失敗しにくい

監修:佐藤進

保有資格:家電製品アドバイザ