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夏のベビーカーで赤ちゃんの背中を触ると、服がしっとり濡れている

日よけを下ろしていたのに、顔まわりまで熱気がこもっている

この時に先に見直したいのは、グッズの数ではなく外出する時間と、ベビーカー内に熱が入る経路になる

夏のベビーカーは、地面からの照り返し、直射日光、背中と座面の間の蒸れが重なりやすい

対策の優先順位は、次の順番で考えると迷いにくい

暑い時間帯と長時間の屋外移動を避ける

日差しを遮りながら風の通り道を残す

背中の蒸れにはファンシートを使う

短時間の移動には保冷ジェルを使う

乗せる前に熱い座面を遮熱カバーで守る

ファンシート、保冷ジェル、日よけは、それぞれ解決する暑さが違う

ひとつ付ければ安心ではなく、外出時間と困っている場所に合わせて使い分けることが大切になる

夏のベビーカーは大人より地面の熱を受けやすい

ベビーカーの座面は、大人の顔や胸よりも地面に近い

日差しで熱くなったアスファルトから、放射熱と照り返しを受けやすい位置になる

そのため、大人が立った状態で「まだ歩ける」と感じても、ベビーカー付近では条件が違うことがある

2023年に行われた特定条件下の実験では、地上約150cmと80cmの位置で約7℃の差が出た例もある

ただし、この差は常に同じではない

時刻、路面、日差し、風、測定位置によって変わるため、大人より必ず2℃や3℃高いと固定して考えないほうがよい

見るべきなのは数字そのものより、ベビーカーが置かれている環境になる

日向のアスファルト、ビルの壁際、駐車場、駅前の舗装路は、足元から熱を感じやすい

同じ気温でも、木陰や土、芝生の上に移ると体感が変わることもある

大人の顔の高さではなく、ベビーカーの座面付近で暑さを確かめる

ハンドルを握った位置で判断せず、赤ちゃんの顔、首、背中に近い高さへ手を入れて熱気を見るほうが異変に気づきやすい

地面付近の熱は、夏の犬の散歩時間を決める時にも共通する

路面の照り返しを確認する考え方は、犬の散歩時間の記事でも整理している

最初に変えるのはグッズではなく外出時間

ファンシートや保冷剤を使っても、炎天下の長時間移動を安全に変えられるわけではない

特に正午前後、日陰が少ない道、風が止まった駅前では、日よけを下ろしていても熱が逃げにくい

外出時間を選べる日は、日差しが強くなる前か、路面の熱が少し下がってから動くほうが負担を減らしやすい

朝でも前日から熱が残る場所があり、夕方もアスファルトが熱い日はある

時計だけで決めず、路面とベビーカー内の熱気を確認したい

外出中は、日陰に入っただけで終わらせない

建物の中へ入り、ベビーカーから一度降ろす

首や背中を触り、服の湿りと顔色を見る

長時間の予定なら、屋外を連続して歩かず、屋内で休む時刻を先に決めておくほうが動きやすい

熱中症警戒情報が出ている日や、ベビーカー内の熱気が強い日は、グッズを追加するより予定をずらす判断を優先したい

ファンシートは冷風より背中の蒸れを見る

ファン付きシートを初めて使うと、風の弱さに戸惑うことがある

実際の使用者からは、最強設定にして乾いた手を当てても、風をほとんど感じなかったという声があった

ところが、少し濡れた手でシート表面を触ると、全体から弱い風が出ていることが分かったという

この体験から見えるのは、ファンシートが扇風機のように冷風を強く当てる道具ではないこと

背中と座面の間にたまる熱と湿気を逃がす補助として見るほうが実際の変化を判断しやすい

効果を見る時は、手に当たる風量だけで決めない

ベビーカーから降ろした直後に、次の場所を見る

背中の服が濡れているか

シャツが肌に張り付いているか

後頭部の髪が汗で固まっているか

座面が湿っているか

乗車後にぐずるまでの時間が変わったか

使用前は、少し乗っただけで背中がびしょ濡れになり、ぐずって抱っこへ切り替えていた家庭もある

ファンシートを使い始めてから、背中が乾いた状態で眠る日が出たという体験も見られた

ただし、背中が乾いていても、身体全体の暑さがなくなったとは限らない

汗が減ったことと、炎天下でも安全に移動できることは別になる

風が弱い時は吸気口を先に見る

ファンシートの風が弱く感じる時は、設定を上げる前に足元を見る

ファンの吸気口へ荷物や布が重なっていると、空気を取り込みにくい

ベビーカー下の収納へ荷物を詰めた時や、シートの端が垂れた時は、ファン部分を塞いでいないか確認したい

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ほこりや汚れが気になる場合も、取扱説明書に沿って清掃する

フィルターや付属部品を自己判断で外すと、製品本来の使い方や保証条件から外れる可能性がある

風量が気になる時は、部品を外すより吸気口の塞がりと装着位置を先に見る

バッテリーは外出前に使用時間まで確かめる

ある使用例では、モバイルバッテリーの表示が79%から始まり、30〜40分後に35%まで下がった

ただし、これだけでファンシート全体の電池持ちは判断できない

バッテリー容量、出力、風量設定、電池の劣化、外気温によって減り方は変わる

初めて長時間使う日は、自宅付近で30分ほど動かし、残量の変化を見ると判断しやすい

使用中は、バッテリーが熱くなっていないかも触れて確認する

半日の外出なら、出発時の残量だけでなく、どの風量で何時間使えるかを事前に確かめるほうが失敗しにくい

装着後はベルトと折り畳みを見る

ファンシートを付けると、シートの厚みや固定ベルトが増える

使用者の中には、装着後にベビーカーを折り畳み、固定具を留める作業が大変になったという例もあった

購入前後に見る場所は、風量だけではない

ベルト穴の位置が合うか

股ベルトを隠していないか

頭や首の位置を押し上げていないか

ファンが荷物入れと干渉しないか

装着したまま折り畳めるか

持ち上げた時に重すぎないか

低月齢の赤ちゃんでは、シートを重ねたことで姿勢が崩れていないかも確認したい

選ぶ時は商品名より、ベルト穴、吸気口、重量、電源位置、折り畳みへの影響を見る

保冷ジェルは短時間向きで帰りに弱い

保冷ジェルは、電源を使わず、出発直後から冷たさを感じやすい

車から施設までの移動や、近所の買い物など、10〜20分程度の外出では扱いやすい

一方で、行きに冷たかったからといって、帰りまで同じ状態とは限らない

夏の買い物で保冷シートを使った人は、行きは頭から背中まで冷やせたものの、買い物を終える頃にはジェルがぬるくなっていた

そこで、大きな保冷剤を別に持ち、店内にいる間にジェルを一緒に包んで冷やし直す方法へ変えている

この事例では、保冷シート自体が使えなかったのではない

往路には合ったが、復路まで使う準備が足りなかったという失敗になる

1時間以上の外出なら、出発時の冷たさだけで判断しない

30分後、60分後に触れた時、冷たさが残るか

ぬるくなった後に、厚いシートとして熱をこもらせていないかを見る

保冷剤は落下と位置ずれも確認する

小型の保冷剤は軽くて持ち運びやすい反面、ポケットの向きによって落ちることがある

実際に、抱っこの向きを変えた時に、保冷剤がポケットから抜けたという体験も見られた

ベビーカーで使う場合も、乗せ降ろしや折り畳みの時に位置が変わりやすい

出発前は、次の部分を確認する

ポケットの口が閉じるか

子どもが動いても抜けないか

ベルトの下へ入り込まないか

冷却部分が肌へ直接触れないか

硬い保冷剤が背中を押していないか

冷たさを強くするために、凍らせた保冷剤を直接肌へ当てるのは避けたい

布や専用ポケットを挟み、冷えすぎや赤みがないか途中で見る

保冷剤は冷たさより、位置と肌の状態を優先して確認する

重い冷却シートは移動時の負担になる

冷蔵庫で約5分冷やして使えるジェルビーズ系シートでは、準備の手軽さを評価する声があった

その一方で、シート自体が重く、ベビーカーを畳む時に両手が必要になったという

車への積み下ろしが中心なら気にならなくても、電車移動や階段では負担になりやすい

冷却性能だけでなく、濡れた時の重さ、持ち運び、折り畳みへの影響まで見る必要がある

日よけは暗さより風の抜け方を見る

夏のベビーカーで日差しを遮るなら、幌やサンシェードは役立つ

顔へ直射日光が当たりにくくなり、眩しさも減らせる

ただし、暗くなったことと、内部が涼しくなったことは同じではない

大型の日よけカバーを使った人からは、子どもが眩しそうにしなくなった一方、内部の温度が上がったように感じたという声があった

被せる面積が大きく、左右や後方の開口部が少ないと、風が止まりやすい

特に無風の日や、建物の壁際では、日陰でも熱気が逃げにくい

日よけを下ろした後は、赤ちゃんの顔だけでなく、内側へ手を入れて空気の動きを見る

外から風が吹いているのに、中では空気が止まっているなら、側面や後方を開けられないか確認したい

全面を覆うカバーは長時間使い続けない

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虫よけや日差し対策で、ベビーカー全体を覆うタイプもある

覆った直後は日差しを遮れても、内部の温度や湿気が分かりにくくなる

外から赤ちゃんの様子を確認しにくい製品では、さらに注意が必要になる

使用中は一定時間ごとに開け、顔色、首、背中、呼吸の様子を見る

日よけは遮光率だけでなく、開口部と赤ちゃんの見えやすさで選ぶ

遮熱カバーは乗せる前の座面対策

日よけシェードと遮熱カバーは、役割が違う

日よけシェードは、赤ちゃんを乗せている間の日差しを遮るもの

遮熱カバーは、ベビーカーを使っていない間に座面が熱くなるのを抑えるものになる

屋外に置いたベビーカーへ遮熱カバーを付けた人からは、使用前後で座面の熱さに違いを感じたという声があった

車内に置いたチャイルドシートでも、乗せる瞬間の熱さが軽くなったと感じている

ただし、引っ掛けるだけの構造では、風や荷物が触れた拍子に外れることがあった

固定用のテープやフックを追加する案も出ていたが、製品ごとの使用方法から外れない範囲で対応したい

乗せる前にはカバーを外し、座面、バックル、金具を手で触る

特に黒い金具や樹脂部分は、シートより熱く感じることがある

遮熱カバーを付けたから触らずに乗せるのではなく、外した直後の座面を確認する

外出時間によって使う対策を変える

暑さ対策グッズは、価格や機能の多さで選ぶより、外にいる時間から考えるほうが失敗しにくい

車から施設まで10分程度

車から冷房の効いた建物へ移るだけなら、通気性のある幌と短時間用の保冷ジェルで足りる場合がある

ただし、車内に置いたベビーカーやチャイルドシートは熱くなりやすい

乗せる前に座面と金具を触り、熱い場合は冷ましてから使う

近所の買い物で30分前後

往路だけでなく、店内にいる時間と帰路まで考える

保冷ジェルを使うなら、帰る時にぬるくなっていないか確認する

交換用を持つ場合は、保冷バッグへ入れ、肌へ直接触れないようにする

公園で1〜2時間

背中と座面の蒸れが続きやすいため、ファンシートが合いやすい場面になる

ただし、ベンチの日陰でも地面が熱い日はある

30分ほどで一度降ろし、背中の湿り、顔色、バッテリー残量を見る

テーマパークや半日の外出

グッズを増やすだけでは対応しにくい

屋内休憩を取る場所と時刻を先に決め、保冷材の交換、バッテリー残量、折り畳み時の重さまで含めて準備する

日差しが強い時間帯は、屋外の移動を短くする

長時間外出ほど、冷却性能より途中で休める計画が重要になる

自宅で比べるなら同じ条件で見る

ベビーカーの暑さを確かめる時は、温度計をひとつだけ置いても差が分かりにくい

可能なら同じ種類の温度計を2つ使い、同時に比べる

ひとつは大人の胸付近

もうひとつはベビーカーの座面付近

日向と日陰、アスファルトと土や芝生でも条件を変える

測定する時は、時刻、天候、風、路面、置いた高さを残しておく

数字だけを切り取らず、どの条件で差が出たかを見る

グッズを比べる場合も同じになる

ファンシートなら、使用前と15分後、30分後の背中

保冷ジェルなら、出発時、30分後、60分後の冷たさ

日よけなら、閉じた状態と側面を開けた状態の熱気

同じ時間、同じ場所で比べると、何が変わったのか見えやすい

グッズを使っていても中止したい状態

暑さ対策グッズを付けていても、赤ちゃんの様子に違和感があるなら、無理に移動を続けない

顔が赤い、反応が鈍い、泣き方が弱い、呼吸や機嫌が普段と違う

首や背中が熱く、屋内へ入っても落ち着かない

このような状態が気になる時は、涼しい場所へ移動し、必要に応じて医療機関や相談窓口へ確認する

この記事で扱うファンシートや保冷ジェルは、暑さや蒸れを軽減するための補助になる

熱中症を確実に防ぐ道具ではない

ベビーカーの暑さ対策は、日差しを隠すことだけでは足りない

地面からの照り返し、背中の蒸れ、乗せる前の座面の熱を分けて考えると、必要な対策を選びやすくなる

最初からすべて買い足す必要はない

まずは次の外出前に、予定時刻をずらせないか、幌の内側に風が通るか、座面が熱くないかを見る

この3か所を先に確認するだけでも、グッズ任せにならず、その日の環境に合わせて判断しやすくなる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ