低温調理器で肉ばかり作っていると、少しもったいない

野菜は芯を残さず甘さを出しやすく、魚は鍋の中で崩れにくく、プリンは火が入りすぎないなめらかさを狙いやすい

ただし、肉と同じ感覚で使うと失敗しやすいのもこの3つ
低温調理器の野菜・魚・プリンは、温度より先に「厚み」「水位」「最後の仕上げ」を見るほうが失敗しにくい

夕方にとうもろこしを仕込む
週末にプリンを4個作る
夕飯前に魚の煮付けを崩さず出したい

こういう場面では、低温調理器は特別な肉料理用ではなく、普段の食卓を少し整える家電として使いやすい

低温調理器 野菜は芯残りと厚みを先に見る

低温調理器で野菜を作る時は、最初に「甘くなるか」より中心まで火が入るかを見る

特に失敗しやすいのは、さつまいも、じゃがいも、にんじんのような根菜
表面は温まっていても、中心だけ包丁に抵抗が残ることがある

夕食後に太めのさつまいもをそのまま袋に入れ、80℃で2時間かけた時、切った瞬間に真ん中だけ少し硬さが残った
外側はしっとりしているのに、中心だけ箸がすっと入らない状態

そこでさらに1時間追加すると、断面の色と手触りが変わる
包丁を入れた時の引っかかりが減り、箸でも崩せるくらいになる

低温調理器 野菜の失敗は、温度不足だけでなく食材の厚みで起きやすい

さつまいもは丸ごとより輪切りのほうが失敗しにくい

さつまいもを低温調理器で作るなら、最初は丸ごとより輪切りが扱いやすい

2〜3cm程度の輪切りなら、火の入り方を確認しやすい
太いまま入れるより、中心の芯残りにも気づきやすい

丸ごと使う場合は、夕飯前の一品というより、夜に仕込んで翌朝や翌日のおやつに回す感覚のほうが合う
「今すぐ食べたい」時に太いさつまいもを入れると、思ったより待つことになりやすい

低温調理器の野菜レシピは、時短より火加減を任せる作り置き寄りと考えると使いやすい

じゃがいもやにんじんは量を入れすぎない

肉じゃが風にしたくて、じゃがいもを多めに袋へ入れると火の入り方に差が出やすい

袋の中で重なった部分は湯に当たりにくく、外側のじゃがいもだけ柔らかいのに、内側の1個だけまだ硬いことがある
家族分を一気に作ろうとした時ほど起きやすい失敗

最初は、袋の中で野菜が重ならない量にする
乱切りなら大きさをそろえ、袋を平らにして湯に沈める

野菜は「たくさん入れる」より「同じ厚みにそろえる」ほうが仕上がりが安定しやすい

とうもろこしは30分でも違いが出やすい

根菜より気軽に試しやすいのが、とうもろこし

夕方、スーパーで買ったとうもろこしを帰宅後すぐ皮をむく
塩と少量のバターを入れて袋に入れ、低温調理器にかける

その間に風呂を済ませたり、洗濯物を畳んだりできる
30分ほどで取り出すと、ゆでた時より粒の張りが残りやすい

鍋でゆでると香りが湯に抜けたように感じることがあるが、袋で加熱すると水っぽくなりにくい
翌日の弁当のすき間や、子どものおやつにも回しやすい

低温調理器 魚は身崩れと仕上げを分けて考える

低温調理器で魚を作る時は、焼き魚の香ばしさを期待しすぎないほうがいい

サーモンを袋に入れて低温で加熱すると、フライパンで焼いた時の皮目の香ばしさは出にくい
箸を入れた時の印象は、焼き魚より蒸し魚に近い

ただ、そのぶん身は崩れにくい
鍋の中で何度も返さなくてよいので、鮭、ぶり、真鯛のような切り身を静かに仕上げやすい

低温調理器 魚の目的は、焼き目ではなく身崩れを減らすこと

魚の煮付け風は袋で火入れしてタレをあとで煮詰める

魚の煮付けを低温調理器だけで完成させようとすると、味がぼやけやすい

煮付けらしさは、魚の火入れだけでなく、煮汁の濃さ、しょうがの香り、表面にからむ照りで決まる
袋の中では煮汁が煮詰まらないため、最後の仕上げを別にしたほうが味がまとまりやすい

作る時は、魚に塩を軽く振って10〜15分置く
表面に出た水分を拭いてから、しょうゆ、みりん、酒、砂糖、しょうがと一緒に袋へ入れる

低温調理器で火を入れた後、袋の中の煮汁だけを小鍋に移す
軽く煮詰めてから魚にかけると、袋から出した直後より見た目にも照りが出る

夕飯前の狭いキッチンで味噌汁や副菜を同時に作る時、魚を鍋の中で返さなくてよいのはかなり楽
身が割れやすい魚ほど、低温調理器の良さが出やすい

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加熱用の魚は低温だけで攻めすぎない

魚を低温調理する時に気をつけたいのは、安全面

刺身用か加熱用か、子どもや高齢者に出すか、作ってすぐ食べるか
ここで判断を分けたほうがよい

加熱用の魚を低い温度だけで仕上げる場合、自己判断で「これで安全」と言い切るのは避けたい
一般的な食中毒予防では、魚や肉は中心部までしっかり加熱する考え方が基本になる

低温調理器で身崩れを抑えたい時も、仕上げに煮汁で温め直す、中心まで火が通った状態を確認するなど、無理に攻めないほうが安心

魚はおいしさより先に、用途と食べる人を見て温度を決める

詳しい温度や衛生管理を深く確認したい場合は、低温調理器の安全な加熱時間基準を別で見ておくと判断しやすい

低温調理器 プリン レシピは水位と容器で決まる

低温調理器のプリン レシピで失敗しやすいのは、温度より水位

なめらかに固めたいなら、卵液の配合だけでなく、容器が湯の中で傾かないかを先に見る

100〜120mlのプリンカップを4個並べると、鍋の深さによっては低温調理器の最低水位ラインと容器の高さが近くなる
浅い鍋だと、湯を足した瞬間に容器が浮きそうになることもある

卵液を入れてから気づくと焦る
先に空の容器を鍋に並べ、水を入れて、低温調理器の水位ラインと容器のフタ位置を確認するほうが失敗しにくい

低温調理器 プリン レシピは、加熱前の空容器チェックでほぼ決まる

プリン容器は100〜120mlを4個から試す

最初に作るなら、100〜120ml程度の容器を4個にする
大きい容器1個で作るより、火の入り方を確認しやすい

卵液は、卵、牛乳、生クリーム、砂糖を混ぜるだけでも形になる
ただし、なめらかさを狙うなら、混ぜた後にこす工程を省かない

茶こしで1回こすだけでも口当たりは変わる
さらに丁寧にするなら2回こす

容器に注いだ後、表面に泡が残っていると、加熱後に小さな穴のように見えやすい
スプーンで泡を取ってからフタをするだけでも、見た目が落ち着く

プリンは78℃前後で50分を目安にして冷蔵する

低温調理器のプリンは、78℃前後で50分ほどを目安にすると試しやすい

ただし、容器の大きさ、卵液の量、鍋の水量で固まり方は変わる
1回目は完璧な配合を狙うより、同じ容器で作って次回の調整材料にするほうがよい

加熱後はすぐ食べるより、粗熱を取って冷蔵庫で2〜3時間冷やす
スプーンを入れた時の抵抗が落ち着き、口当たりも分かりやすくなる

プリンの表面に水が入ったような跡があるなら、水位が高すぎた可能性
中心だけゆるいなら、容器が大きいか、冷やす時間が短かった可能性を見る

プリンは温度だけでなく、容器の高さ、卵液量、冷蔵時間をセットで見る

浅い鍋ではプリン容器が浮きやすい

一人暮らし用の浅い鍋でプリンを作ると、水位調整が難しくなりやすい

低温調理器には最低水位があるため、水を少なくしすぎると運転しにくい
反対に、水を増やしすぎるとプリン容器のフタ近くまで湯が上がる

軽い容器なら、湯を入れた時に少し傾くこともある
その状態で加熱すると、片側だけ水面に近くなり、フタのすき間が気になりやすい

空容器の段階で、鍋底に安定して並ぶかを見る
浮くなら、容器を変えるか、深めの鍋やコンテナに変えたほうが扱いやすい

低温調理器 温泉卵は固さの違いを覚えやすい

プリンより気軽に試せるのが温泉卵

65〜68℃前後で30分ほどを目安にすると、白身と黄身の変化を見やすい
同じ30分でも、65℃台と68℃台では黄身の重さが少し変わる

日曜の夜に6個まとめて作っておくと、翌朝は納豆ご飯、昼は冷やしうどん、夜は丼に足せる
肉料理ほど構えずに使えるのが温泉卵の良さ

ただし、卵を扱うので常温で置きっぱなしにはしない
加熱後は粗熱を取り、冷蔵して早めに使う

夏場や室温が高い日は、食卓に出しっぱなしにしないほうが安心
プリンも温泉卵も、作った後の扱いまで含めてレシピと考えたい

低温調理器 温泉卵は、温度調整の練習にも向いている

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低温調理器 肉以外の失敗は水位・厚み・仕上げに集まる

野菜、魚、プリンは別の料理に見える
けれど失敗する場所はかなり近い

まず水位
プリン容器が浮く、袋の上部が湯から出る、長時間調理で水が減る
こうなると加熱ムラや途中停止につながりやすい

次に厚み
さつまいもやじゃがいもは、外側だけ柔らかくても中心が残ることがある
魚も厚い切り身と薄い切り身では、火の入り方が変わる

最後に仕上げ
魚の煮付け風はタレを煮詰める
プリンは冷蔵庫で冷やす
野菜は塩やバターを最後に合わせる

低温調理器は、料理を全部自動で完成させる道具ではない
火入れを安定させ、その後の仕上げをしやすくする道具と考えるほうが合っている

低温調理器の機種選びや鍋の深さ、水量の違いまで知りたい場合は、低温調理器の選び方比較で確認するとよい
肉の火入れを中心に見たい場合は、低温調理器の肉レシピと分けて読むほうが迷いにくい

低温調理器 野菜・魚・プリンは最初の3品を決める

肉以外に使い始めるなら、いきなり多くのレシピに広げないほうがいい

最初に試しやすいのは、とうもろこし、温泉卵、プリン
この3つは、失敗しても原因を見直しやすい

とうもろこしは、粒の張りと水っぽさを見る
温泉卵は、温度で黄身の固さが変わることを覚える
プリンは、容器と水位の確認が練習になる

さつまいもや魚の煮付け風は、慣れてからで十分
厚み、安全面、最後の仕上げまで見る必要があるため、最初の一品にすると少し難しく感じやすい

平日の夜に使うなら、短時間で違いが出るとうもろこし
週末に試すなら、プリンを4個
夕飯の魚を崩したくない時は、袋で火入れしてタレだけ別で仕上げる

最初に見るのはレシピ数ではなく、自分の台所で失敗しにくい順番

まとめ

低温調理器は、肉だけでなく野菜、魚、プリンにも使える

ただし、おいしくなる理由は同じではない
野菜は厚み、魚は身崩れ、プリンは水位と容器で仕上がりが変わる

さつまいもは、太いまま入れると中心に芯が残りやすい
プリンは、卵液を入れる前に空容器で水位を見る
魚は、焼き目ではなく身崩れを減らし、最後にタレで味を決める

まず試すなら、とうもろこし、温泉卵、プリンの3つからで十分
そこで水位、厚み、冷やし方の感覚をつかむと、肉以外の低温調理もかなり使いやすくなる

今日から全部のレシピを増やす必要はない
次に使う時は、食材を入れる前に容器と水位だけ先に見る
そこを変えるだけでも、野菜・魚・スイーツの失敗はかなり減らしやすくなる

監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ