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朝、南側のリビングはさらっとしているのに、北側の寝室へ入ると空気が重い

湿度計を見ると、リビングは60%前後、北側だけ70%近くまで上がっている

この差は、北側の部屋へ特別に多くの水分が入ったからとは限らない

北側は日光が入りにくく、室温や外壁面の温度が上がりにくい

同じ量の水分を含む空気でも、温度が低い場所ほど相対湿度は高く表示されやすい

さらに、閉め切った寝室、家具の裏、クローゼットの奥で空気が止まると、部屋の中央より湿った状態が続きやすくなる

対策は、窓を長時間開けることではない

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まず温度と湿度を場所ごとに比べ、サーキュレーターで湿った空気をエアコンや換気の経路へ動かすことから始めたい

北側の部屋だけ湿度が高い原因は室温差にある

湿度計が示す相対湿度は、空気中の水分量だけで決まらない

その場所の温度にも左右される

夏の南側リビングは、日射や生活熱で室温が上がりやすい

エアコンを使っていても、人の出入りや家電の熱があり、空気も動きやすい

一方、北側の寝室や子供部屋は日中ほとんど使われず、ドアも閉めたままになりやすい

日光が入らないため壁や床も温まりにくく、同じ住戸内でも数℃低くなることがある

空気中の水分量が同じでも、北側の温度が低ければ相対湿度は高くなる

これが、南側は快適なのに北側だけ湿度計が高くなる理由の一つ

冷房の風が北側へ届いた場合も、冷たい空気そのものが大量の湿気を運ぶとは限らない

北側の室温だけが下がり、そこに寝具や衣類から出た水分が残ると、相対湿度が上がって見える

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「冷気が湿気を連れてきた」と考えるより、冷えた部屋で水分が逃げずに残ったと考えるほうが状況を整理しやすい

部屋の中央だけ測ると家具裏の湿気を見落とす

北側の部屋を確認する時は、湿度計を一か所に置いたままにしない

見る場所は次の3か所

部屋中央の床から約1m

北側の外壁から10cmほど離れた位置

クローゼット内や大きな家具の裏側

複数の湿度計があるなら、同じ時刻に置いて比べる

1台だけなら、同じ時間帯に30分から1時間ずつ移動させる

この時、湿度だけでなく室温も記録する

部屋中央は58%でも、外壁際へ移すと数値が上がることがある

タンスの裏へ手を入れた時だけひんやりし、木部や壁紙に冷たさが残るなら、空気が止まっている可能性も見ておきたい

生活者の投稿には、北側寝室が70%前後を示し、窓を開けても60%程度までしか下がらなかった例がある

別の投稿では、24時間換気のあるマンションでも、北側クローゼットの壁紙が膨らみ、裏側に黒ずみが見つかったという

部屋全体の換気が動いていても、収納物に遮られた奥までは風が届きにくい

湿度計が60%未満でも、冷たい外壁と家具の間は別の環境になっていることがある

北側と南側の差は時間を決めて記録する

一度の測定だけでは、北向きの影響と天候の影響を分けにくい

3日から7日ほど、測る時刻をそろえると傾向が見えやすくなる

朝の起床直後

昼または帰宅直後

就寝前

窓を開ける直前と10分後

窓を閉めて30分後

特に見たいのは、朝と窓を閉めた後

夜は人の呼気や寝汗、寝具から出た水分が加わる

そのため、就寝前より起床直後の数値が上がりやすい

窓を開けた直後だけ湿度が下がっても、閉めて30分後に戻るなら、寝具や家具、収納内部に残った水分が室内へ出ている可能性も考えられる

記録する項目は多くなくてよい

日付、天候、室温、湿度、窓の開閉、エアコンの運転状況

この程度でも、雨上がりだけ上がるのか、毎晩上がるのかを分けやすくなる

サーキュレーターは湿気の出口を決めて置く

サーキュレーターは空気を動かす道具であり、単独では部屋の水分を室外へ排出できない

密閉した北側の部屋で回すだけでは、湿った空気を同じ室内で動かすことになる

大切なのは、風をどこへ当てるかより、湿った空気をどこへ運ぶか

南側のリビングでエアコンを使っているなら、北側の部屋とリビングの間に空気の通り道を作る

北側寝室から廊下へ空気を出す配置

北側の部屋の奥、または窓に近い位置へサーキュレーターを置き、ドア方向へ向ける

風は床と平行か、やや上向き

閉じ込められた空気を廊下へ送り出すイメージになる

ただし、廊下や隣室も高湿度なら、家の中で湿気を移動させるだけになる

この配置は、南側リビングでエアコンの除湿や冷房が動いている時、または換気扇へ空気が流れる時に使いやすい

最初は弱風か中程度で30分

北側室内と廊下の温湿度を確認し、1時間後にも比べる

数値がほとんど変わらないなら、ドアの開き幅や置き場所を変える

強風へ上げる前に、空気が抜ける経路があるかを先に見る

南側リビングの空調を北側へ届ける配置

南側リビングのエアコンから北側の部屋まで、廊下でつながっている間取りも多い

この場合、北側の出入口付近の床にサーキュレーターを置き、リビング側へ向ける方法がある

床付近にたまりやすい冷たい空気を北側から押し出すと、その反対側から空調された空気が入りやすくなる

反対に、リビングから北側へ直接強い風を送り込むだけでは、北側の空気の逃げ道がなく、部屋の奥で循環が止まることもある

ドアを十分に開け、北側から出る流れと南側から戻る流れを作る

一方向の送風より、行きと戻りの経路がある配置のほうが失敗しにくい

クローゼットの奥へ風を通す配置

クローゼットは、部屋の空気とは別に確認する

扉を開けても、衣類が隙間なく詰まっていると奥まで風が届かない

まず衣類を減らし、壁側に手が入る程度の空間を作る

サーキュレーターは真正面ではなく、左右どちらかの斜め前へ置く

風を奥の壁へ当て、反対側から戻す向きが扱いやすい

引き出しがある場合は、数cm開ける

衣類の肩、バッグの底、収納ケースと壁の間も見る

30分ほど風を通した後、奥の壁や棚板を手で触る

最初より冷たさや湿った感触が減っているか、湿度計がどう変わったかを確認する

サーキュレーターだけで下がらない時は除湿と組み合わせる

風を通すと、壁や寝具に含まれた水分が空気中へ移りやすくなる

しかし、その水分を外へ出さなければ、部屋全体の湿度は下がりにくい

サーキュレーターを使う時は、次のどれかと組み合わせる

エアコンの冷房または除湿

除湿機

24時間換気

浴室やトイレなどの換気扇につながる気流

最初に確認したいのは、24時間換気の給気口が閉じていないか、フィルターが詰まっていないか

換気設備が動いていても、北側の部屋のドアやクローゼットが閉じたままでは、空気の通り道から外れやすい

除湿機を使う場合は、北側の部屋へ置くだけでなく、サーキュレーターの風が除湿機へ戻るようにする

家具裏から出た湿った空気を、部屋の中央に置いた除湿機へ集める流れ

30分後、1時間後、翌朝の順に測り、数値が戻る時間も見る

運転中だけ下がり、停止後すぐ上がるなら、寝具や収納、外壁際に湿気が残っている可能性がある

風を回すことと、水分を回収・排出することは別の作業

この二つを同時に行うと、北側だけ高い状態を見直しやすい

雨上がりの窓開けは数値を見て判断する

湿気が気になると、まず窓を開けたくなる

ただし、雨の日、雨上がり、湿度の高い早朝や夜は、外の湿った空気が入ることもある

「毎朝30分開ける」と時間だけで決めず、開ける前後を比べる

窓を開ける直前に室温と湿度を記録

10分開けた後に再測定

窓を閉めて30分後にもう一度測定

10分後に数値が下がっても、30分後に元へ戻るなら、窓開けだけでは足りていない

海沿いや湿度の高い地域では、晴れていても外気が湿っている日がある

反対に、乾いた風が入る日は短時間の換気が効きやすい

窓を開けたかどうかではなく、開けた後に室温と湿度がどう変わったかで判断する

カビが出やすい場所は空気が止まる場所

北側の部屋で先に見る場所は、目につく壁の中央ではない

タンスと外壁の間

ベッドのヘッドボード裏

カーテンの裾と窓際

クローゼットの奥壁

収納ケースの底と背面

机の裏や引き出しの奥

高層階のRC造でも、北側クローゼットやカラーボックス内部にカビが出たという体験はある

階数が高ければ湿気がないとは限らない

RC造では、冷えた外壁と収納内部の空気停滞を先に見る

木造では、外壁側に加えて床と家具の接触部も確認したい

家具が壁に密着しているなら、無理のない範囲で動かす

実際に確保できる隙間でよいので、風が通る空間を作る

すのこを床へ敷いても、背面が壁に密着したままなら、奥の空気は動きにくい

床だけでなく、家具の背面に風が抜けるかを見る

壁紙の膨れや繰り返す湿りは送風だけで済ませない

北側の部屋が少しカビ臭い、家具裏が冷たいという段階なら、収納を減らし、風を通して経過を見られる

ただし、次の状態はサーキュレーターだけで済ませないほうがよい

壁紙が膨らむ、波打つ、剥がれる

壁を触ると繰り返し湿っている

広い範囲に黒ずみがある

雨の後だけ同じ場所が濡れる

家具を動かしても強い異臭が残る

天井や壁の一部から湿りが広がる

空気停滞だけでなく、漏水、断熱不足、換気設備の不具合などが関係する場合もある

賃貸住宅なら、壁紙を無理に剥がさず管理会社へ連絡する

持ち家でも、同じ場所が何度も湿るなら専門業者へ状況を見てもらうほうが安心だ

表面を拭いた直後だけ見て終わらせず、翌朝や雨の後に同じ場所を確認する

乾かしても同じ位置へ湿りが戻るかが判断材料になる

1階で床際だけ湿る場合は北向き以外も見る

この記事で扱っているのは、北側の部屋の低い室温と空気停滞が重なるケース

ただし、1階で床際だけが冷たい、雨上がりに床付近から湿っぽくなる、部屋全体より床下収納の周辺が気になる場合は、北向きとは別の原因も考えたい

地面や床下の影響は、方角だけでは判断しにくい

その場合は、1階の部屋が夏に湿っぽくなる原因と、床下・室内対策を分けて確認するほうが原因を絞りやすい

北側の壁際より床際の変化が大きいなら、サーキュレーターの置き方だけで結論を出さないことが大切

北側の湿気対策は最初に3か所を比べる

北側の部屋だけ湿度が高い時、最初から除湿剤を増やしたり、新しい家電を買ったりする必要はない

まず同じ時間帯に、次の3か所を見る

部屋中央、北側外壁際、クローゼット内

温度と湿度を記録し、30分から1時間だけサーキュレーターを動かす

湿った空気がエアコン、除湿機、換気経路へ向かう配置に変え、その後の数値を比べる

北側の部屋だけ湿度が高くなりやすいのは、日射が少なく室温や外壁面の温度が上がりにくいことに、閉め切った寝室や家具裏の空気停滞が重なるため

今日から全部を変える必要はない

今夜は、北側の部屋の中央と外壁際を比べるところから始める

差が見えれば、次に風を通すべき場所も決めやすくなる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ