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朝、同じ部屋に置いた湿度計を見ると、片方は47%、もう片方は57%

10ポイントも違えば、加湿や除湿を続けるべきか迷ってしまう

この差は、どちらかが故障しているとは限らない

置く高さ、周囲の温度、エアコンの風、センサーの個体差や反応速度が重なると、同じ部屋でも表示は変わりやすい

まず行うのは買い替えではなく、2台を同じ場所に並べて30分以上待つこと

それでも差が残るなら、配置ではなく機器側のずれを疑い、数時間の変化や密封塩テストで切り分けていく

同じ部屋の湿度計で表示が違う4つの理由

湿度計の数字が違う時は、次の4つを順番に見ると原因を絞りやすい

測っている場所の温度と気流が違う

センサーが安定するまでの時間が違う

機器ごとの測定誤差がある

比較している数字の取得元が違う

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同じ部屋でも、床の近くとエアコン付近では同じ空気を測っているとは限らない

加湿器の横にある湿度計は、水分を含んだ空気の通り道を測りやすい

窓際では外気、結露、日射の影響を受けやすくなる

最初に見るべきなのは機器の性能より、2台が本当に同じ条件に置かれているかどうか

相対湿度は温度が変わるだけでも動く

湿度計が表示する相対湿度は、空気中の水分量だけで決まらない

周囲の温度によっても数字が変わる

同じ量の水分を含む空気でも、温度が下がると相対湿度は高く表示されやすい

反対に、温度が上がると低く見えやすくなる

床付近の湿度計と高い位置の湿度計で温度が違えば、湿度表示にも差が出るということ

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そのため、湿度だけを見て「下のほうが湿っている」「上のほうが乾いている」と決めないほうがよい

高さを比較する時は、湿度と室温を必ずセットで記録する

表示が同じ速さで変わるとは限らない

湿度計を別の部屋から持ってきた直後や、加湿器を動かした直後は、2台の数字が大きく開くことがある

片方がすぐ反応し、もう片方がゆっくり追いつく場合、30分ほどすると差が縮まることもある

たとえば加湿直後に65%と55%に分かれていても、しばらくすると両方が62%前後になるなら、最終的な精度より反応速度の差を疑いやすい

数分だけ見て故障と判断せず、同じ場所で少し待つことが大切になる

どちらが正しいかは同じ棚で30分待ってから見る

複数の湿度計に差が出た時は、次の順で条件をそろえる

部屋中央寄りの棚を選ぶ

2台を10センチほど離して並べる

高さをそろえる

エアコンや扇風機の直風を避ける

加湿器や除湿機から離す

直射日光と発熱する家電を避ける

30分後、1時間後、2時間後を記録する

本体同士を密着させると、発熱や通気の影響が出ることがある

センサー穴を壁や物で塞がないことも確認しておきたい

個人の比較例では、同じメーカーの3台を並べたところ、旧型2台が約57%、新型1台が47%を示した例がある

ここで注意したいのは、2台が同じ数字だから正しいとは限らないこと

古い2台が似た方向にずれている可能性も残る

湿度計の正しさは多数決では決められない

直後の差と2時間後の差を分けて考える

並べた直後に数字が違っても、それだけでは判断しにくい

見るべきなのは、時間がたった後の差の残り方

30分後に差が縮まる

反応速度や移動前の温度差を疑いやすい

数時間後も常に3ポイント前後違う

一定の個体差として扱いやすい

低湿度では近いのに高湿度になると10ポイント開く

一律の補正では合わせにくい

数字が急に飛ぶ、止まる、戻る

電池、通信、センサー不調も確認する

精度確認では、一度の数字より差が毎回ほぼ一定かどうかを見るほうが役に立つ

室内の湿度計は生活する高さを基準に置く

部屋全体の湿度を知りたいなら、窓際や床の隅ではなく、人が普段過ごす位置を基準にする

目安にしやすいのは、床から約1~1.5メートルの高さで、部屋中央寄りの場所

ただし、これはすべての目的に共通する絶対的な位置ではない

製品の説明書や、何を測りたいかによって変わる

部屋全体の目安を取る時は、次の場所を避けたい

エアコンの風が直接当たる場所

加湿器や除湿機の吹出口付近

窓や出入口のすぐ横

直射日光が当たる棚

テレビやパソコンの上

壁や家具に密着する場所

水回りから流れ込む湿気の通り道

湿度計を置いた時、背面が壁にぴったり付いているなら、少し前へ出す

周囲に手のひら一枚分ほど空間があるほうが、空気が回りやすい

正しい置き場所は測る目的で変わる

寝床の蒸れを知りたいなら、枕元やマットレス付近に置く意味がある

ただし、その数字には呼気や寝汗の影響も含まれる

クローゼットのカビが心配なら、収納内部に置く

この数値を部屋中央の湿度と比較して、機器の誤差と考えないことが大切になる

窓結露を確かめたい場合も同じ

窓際の湿度は、その周辺だけの局所的な値として見る

部屋全体の基準値と、問題が起きる場所の値は別に記録するほうが判断しやすい

床付近と天井付近の湿度差は空調で向きが変わる

床の近くと高い位置では、温度と空気の流れが違う

ただし、床付近の湿度が必ず高い、天井付近が必ず低いとは限らない

夏に冷房を使うと、冷たい空気が低い位置にたまりやすい

床付近の温度が下がれば、相対湿度が高く表示されることがある

冬の暖房中は、暖かい空気が上へ集まりやすい

加湿器の位置や送風方向によっては、高い場所の表示が先に上がることもある

古い窓の近くでは、窓面の冷えや外気の影響が加わる

ドアを閉めた寝室では、就寝中の呼気によって朝方だけ湿度が上がる場合もある

高さによる差を調べるなら、同じ型の湿度計を使い、次を記録する

床上20センチ前後

生活する高さの120センチ前後

可能なら高い棚の上

各地点の室温

冷暖房の運転状態

測定した時刻

朝、昼、夜で1回ずつ見ると、一時的な気流か、同じ傾向が続くのか分かりやすい

上下の湿度差だけでなく、上下の温度差を見ることが原因を分ける近道になる

エアコンの直風と直射日光は表示を大きく動かしやすい

湿度計を正しい場所に置いたつもりでも、風や熱の影響を見落とすことがある

エアコンの風が当たる棚では、運転を始めた直後から数字が急に動きやすい

同じ棚でも、吹出口側と壁側で差が出ることがある

直射日光が当たる場所では、本体温度が上がりやすい

空気中の水分が急に減ったわけではないのに、相対湿度が低く表示される可能性がある

加湿器の近くも注意が必要

本体表示が72%、離れた机の湿度計が58%だったとしても、故障とは限らない

加湿器本体は、吸込口や吹出口に近い空気を測っている場合があるためだ

加湿器から50センチほどの位置と、2メートルほど離れた位置で比べると、霧や湿った空気の通り道が見えやすい

数値が急に変わる場所では、湿度計を疑う前に風の向きと距離を見る

スマホアプリの湿度はデータ元を先に確認する

スマホアプリに表示された湿度と、部屋の湿度計が違うこともある

この時は、アプリの精度を比べる前に、何の数字を表示しているか確認する

スマホアプリには、主に次の2種類がある

気象データを表示するアプリ

現在地や近隣の気象観測データから、屋外の湿度を表示するタイプ

アプリが78%、寝室の湿度計が52%でも、同じ空気を測っていない

この2つを並べても、室内センサーの精度確認にはならない

外部センサーとつながるアプリ

部屋に置いた温湿度センサーが測定し、スマホ側で数字やグラフを見るタイプ

この場合、精度を決めるのはスマホではなく外部センサー

アプリは表示、記録、通知、補正などを担当する

アプリの説明欄や接続画面で、次のどれかを確認しておく

現在地の気象情報

屋外の観測データ

Bluetoothセンサー

Wi-Fi接続センサー

家電本体の内蔵センサー

データ元が違う数字を比較しても、どちらが正しいかは判断できない

密封塩テストは家庭でずれを簡易確認する方法

同じ場所に並べても差が残る場合は、密封塩テストで表示のずれを確かめる方法がある

これは塩と少量の水で一定に近い湿度環境を作り、密閉容器の中で湿度計を比較する方法

家庭で行う場合は、正式な校正ではなく、表示が大きくずれていないかを見る簡易確認として扱う

塩は溶かし切らず湿った状態にする

小さな容器に食塩を入れ、水を少しずつ加える

目指すのは塩水ではなく、濡れた砂のように塩の粒が残る状態

水が多すぎて完全に液体になると、条件が変わりやすい

塩の容器と湿度計を、密閉できる袋や容器へ入れる

湿度計が塩や水に直接触れないよう、少し離して置く

センサー穴を下に向けたり、濡れた塩の真上に置いたりしない

転倒して水分が入る配置も避けたい

数時間ではなく十分に安定させて見る

密閉した直後は、容器内の空気がまだ安定していない

開始直後の数字、数時間後、さらに時間を置いた後を記録し、変化がほぼ止まったところを見る

温度条件や容器の密閉性で結果は変わるため、表示が特定の数字にならないだけで故障とは決められない

一般に食塩を使う方法では、一定温度下で75%前後が目安として使われることがある

ただし、家庭の容器で完全に同じ条件を再現できるわけではない

個人の比較例では、この方法で1ポイント高く表示する傾向を確認し、アプリ側で補正した事例がある

密封塩テストは正解を作る作業ではなく、毎回同じ方向にずれるかを見る作業

密封塩テストで見るべき差

2台を同時に入れ、安定後の表示を比べる

2台とも近い値で落ち着く

室内での差は配置や反応速度の影響が疑われる

片方だけ毎回高い

一定の個体差がある可能性

数字がいつまでも安定しない

密閉不足、温度変化、センサー不調を確認する

湿度帯によって差が大きく変わる

単純な補正では扱いにくい

精密機器、楽器、動植物など、湿度管理の失敗が大きな影響につながる用途では、家庭用1台の表示だけに頼らないほうが安心だ

補正するか買い替えるかは差の残り方で決める

同じ場所で比較し、密封塩テストも行った後は、ずれ方を見て対応を決める

差がいつもほぼ一定

常に2~3ポイント高いなど、差が一定なら補正しやすい

補正機能がある機種なら、説明書を確認したうえで表示を合わせる

補正できない場合も、「この機器は3ポイント高め」と記録して使う方法がある

湿度帯によって差が大きく変わる

50%付近では近いのに、70~80%になると10ポイント以上開く場合、一律補正では合わせにくい

湿度が高い時だけ極端にずれる、変化に追従しない、表示が止まる場合は、メーカーへの確認や交換を考える

急に数字が飛ぶ

まず電池を交換し、センサー穴の汚れや塞がりを確認する

スマホ連携型なら、通信や同期の不調でログだけ欠けていることもある

本体表示とアプリ表示を分けて見ると原因を絞りやすい

買い替えは、配置変更、電池交換、同条件比較を終えてからでも遅くない

まとめ

同じ部屋の湿度計で表示が違うのは、置く高さや風の当たり方によって周囲の温度が変わり、そこへセンサーの個体差や反応速度の違いが重なるため

最初から故障と決めず、2台を部屋中央寄りの同じ高さに並べ、30分以上待つところから始めたい

差が縮まれば配置や反応速度の影響

数時間後も同じ差が残るなら、機器固有のずれを疑いやすい

床付近と高い位置を比べる時は、湿度だけでなく温度も一緒に残す

スマホアプリは、屋外気象情報か外部センサー値かを先に確認する

今日すぐ試すなら、離れた場所にある2台を一つの棚へ移し、直後と30分後の表示を撮っておく

その一回だけでも、置き場所の問題か機器の問題かに気づきやすくなる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ