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梅雨の終わりに来客用布団を出した時、袋の底だけがひんやりして、押し入れの奥に古紙のようなにおいが残る

この状態なら、原因は扉の閉め忘れだけではない

外壁側の冷え、荷物の密着、空気の停滞、湿った布団の収納が重なり、押し入れの奥や底面に水分が残っている可能性がある

押し入れの布団をカビから守るには、床にすのこを敷くだけでは足りない

最初に荷物を出して奥壁と底面を確認し、底面から奥壁まで空気がつながる配置へ変えることが先になる

押し入れの奥が湿る時は布団袋の底から確認する

押し入れを開けても、手前側は乾いて見えることが多い

最初に触りたいのは、奥壁そのものではなく、奥に置いた布団袋や衣装ケースの底と背面

表面は乾いていても、壁に接していた部分だけ冷たく感じることがある

来客用布団を長期間入れていた家庭では、大掃除で下側の敷布団を引き出すまでカビに気づかず、5枚を処分することになった例もあった

押し入れには羽毛布団7枚、敷布団7枚のほか、毛布や枕まで入っていたという

量が多いほど空気が止まり、奥壁も見えにくくなる

異変に気づいた時には、下側の布団まで影響が広がっていたという流れだった

最初に見る場所は次の4か所で十分

布団袋の底面

衣装ケースの背面

すのこの裏

奥壁と中段板の裏

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手で触った時に手前より冷たい、袋の底が湿っぽい、においが残る

このどれかがあれば、除湿剤を追加する前に荷物の配置を見直したい

手前が乾いているかではなく、奥に接していた面を見るほうが湿気に気づきやすい

外壁側の押し入れは温度差と空気の停滞が重なりやすい

押し入れの奥が湿る原因を、壁から水分が染み出していると考えることもある

ただ、雨漏りや配管の不具合がない場合は、外壁側の温度が下がり、湿った空気が冷やされていることも考えられる

梅雨は部屋全体の空気に水分が多い

冬は外壁側の板やコンクリートが冷えやすい

そこへ布団袋やケースを密着させると、壁との間に入った空気が動かなくなる

すのこを床だけに置いても、奥壁が塞がれたままなら、水分の逃げ道は増えにくい

特に湿りやすさが重なりやすいのは、次のような押し入れ

1階にある

北側や北西側の外壁に面している

隣が浴室やキッチン

古い木造住宅や団地型住宅

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室内干しや加湿器を使う部屋にある

雨の後に部屋のにおいが強くなる

実際に、加湿器を使い始めた年から押し入れの小窓に結露が出ていたのに、そのまま大量の布団を保管し、後から複数枚のカビに気づいた例がある

加湿器を使うほど部屋が乾燥していても、押し入れの奥まで乾いているとは限らない

小窓の結露や奥壁の冷たさは、布団に変化が出る前のサインとして見ておきたい

すのこは底面だけでなく奥壁まで立体的に配置する

すのこは湿気を吸い取る道具ではない

床や壁と荷物を離し、空気が通る空間を作るための補助具になる

そのため、置いた枚数よりも空気の通路がどこまで続いているかを見る

底面は手前から奥へ通路をつなぐ

押し入れ用すのこは「縦向き」「横向き」だけで考えると分かりにくい

製品によって板の並び方が違うため、見るべきなのは板の方向ではなく、すのこの下にできる溝

その溝が、押し入れの入口から奥まで途切れず続く向きに置く

向きを変える前は、すのこの下の空間が左右に区切られ、奥へ風が抜けにくい状態だった家庭もある

すのこを切って向きを変えたのは、入口側から奥側へ通路をつなぐためだった

ただし、向きを変えただけで空気が自動的に流れるわけではない

扉を開けても、布団袋が溝をふさいでいれば奥は乾きにくい

底面の通路は、入口から奥まで物で塞がれていないことが条件

奥壁にも隙間を残す

床面にすのこを敷いていても、布団や衣装ケースが奥壁に付いていれば、背面の空気は止まったままになる

奥壁側には、立てたすのこや形が崩れにくいスペーサーを使い、荷物が壁へ戻らない状態を作る

何センチ空ければよいかを一律に決めるより、次の動作ができるかで見るほうが分かりやすい

懐中電灯で奥壁が見える

布団袋を動かさず背面へ手が入る

送った風が奥まで抜ける

荷物を出した時にすのこを外せる

壁面に立てる物は、荷物の重さでつぶれないことも大切

薄い板を無理に立てると倒れ、布団袋が再び壁へ密着することがある

奥壁が見えず、手も入らない配置なら、通気以前に点検できない収納になっている

側面は片側だけでも確認できる空間を残す

左右の壁まで完全に埋めると、奥壁へ手を伸ばす経路がなくなる

両側を広く空ける必要はない

少なくとも片側は、手を差し込んで壁や布団袋の側面を確認できる状態にする

底面、奥壁、側面に空間がつながると、扉を開けた時の空気が奥まで入りやすい

これが、床に1枚置くだけではないすのこの立体配置

綿布団は上段、衣装ケースは下段でも壁から離す

収納物は、空いた場所へ順番に詰めるより、湿気の影響を受けやすい物から位置を決める

特に注意したいのが綿の敷布団

綿布団は水分を含むと重くなりやすく、厚みがあるため内部まで乾くのに時間がかかる

下段の奥へ押し込むと、底面と外壁側の両方に近くなり、状態も確認しにくい

そのため、十分に乾かした綿布団は、可能なら上段へ置くほうが管理しやすい

毎日使う布団なら、起きてすぐ畳んで入れない

掛け布団をめくり、敷布団の裏面を空気に当てる

朝食や身支度の間に立てかけ、表面の熱と湿りが落ち着いてから収納する

時間を一律に決めるより、裏面を触って冷たさや湿りが残っていないかを見るほうが確実

来客用布団も、使わないから乾いたままとは限らない

長期間動かさないため、変化に気づく機会が少ない

奥へ押し込まず、手前の荷物を数個動かせば出せる位置へ置く

布団は湿気の少ない場所より、取り出して確認できる場所へ置くほうが失敗しにくい

羽毛布団は押しつぶしすぎない

羽毛布団は綿敷布団より軽くても、袋へ強く詰めると空気の通り道を塞ぎやすい

複数枚を天井近くまで積むと、上段全体が一つの塊になる

奥壁との隙間を保ち、袋の底や背面を確認できる積み方にする

収納袋を使う場合も、中身が湿った状態で密閉しない

乾いたことを確認してから入れ、袋の外側だけでなく底面も定期的に触る

衣装ケースは奥壁に付けない

衣装ケースは表面が乾いて見えるため、湿気に気づきにくい

確認したいのは、ケースの中より先に背面と底面

外壁へ密着させず、ケースを引き出した時に奥壁が見える配置へ変える

ケースを隙間なく並べると、1個動かすだけでも負担になる

その結果、奥壁の確認をしなくなりやすい

重い物を入れる場合は、すのこがたわんでいないかも見る

底面が沈み、すのこの溝を塞いでいれば、空気の通路は残らない

段ボールと紙類は押し入れ奥に置かない

段ボール、漫画、アルバム、書類は湿気を含みやすい

底が柔らかくなっていても、箱を動かすまで気づかないことがある

思い出の品ほど、外壁側の奥や下段を避ける

ケースへ移す場合も、紙類が乾いていることを確認してから入れる

湿ったまま密閉すると、水分まで中へ閉じ込めてしまう

晴天と雨天では押し入れの開け方を変える

押し入れの扉を開けるだけで、いつでも乾くわけではない

外の湿度が高い日に窓まで大きく開けると、湿った空気を室内へ入れることもある

乾いた晴天日は窓と押し入れを開ける

空気が乾いている日は、押し入れの扉と部屋の窓を開ける

送風する場合は、扇風機やサーキュレーターを押し入れの正面に置くだけで終わらせない

風が手前の布団に当たって止まっていないかを見る

薄い紙片などを奥の通路付近へ近づけ、わずかでも動くなら、奥まで空気が届いていることを確認しやすい

雨天や梅雨は部屋側を乾かしてから風を送る

雨の日は窓を閉め、エアコンの除湿や除湿機で部屋側の空気を乾かす

その状態で押し入れを開け、奥へ向けて風を送る

除湿機を押し入れの中へ押し込むのではなく、部屋で安全に運転し、乾いた空気を収納内部へ流す考え方になる

加湿器を使う部屋では、押し入れの小窓や金具に結露が出ていないかも確認したい

家電を使った除湿や送風の範囲は、機器の設置条件や製品表示を優先する

冬は結露の跡を見る

冬は部屋の湿度が夏ほど高くなくても、外壁側が冷えて結露しやすい

奥壁の角、小窓、金属部品、中段板の裏に水滴や変色がないかを見る

朝だけ冷たく、昼には乾く状態でも、布団袋が密着していると湿気が逃げにくい

季節で変えるのは対策の種類より、湿気を入れないか、部屋側で乾かすかの判断

カビが見える前はにおいと冷たさに変化が出やすい

カビ対策は、黒い点が出てから始めると荷物の確認範囲が広くなる

見た目より先に出やすいのが、においと触った時の違い

次の変化があれば、荷物を戻す前に奥まで確認する

開けた直後だけ土や古紙のようなにおいがする

布団袋の底が手前より冷たい

すのこの裏だけ色が濃い

段ボールの底が柔らかい

小窓や金具に水滴が付く

荷物を出してもにおいが残る

除湿剤が以前より早く満水になる

すのこを使っていた古い平屋でも、梅雨後に押し入れのにおいが戻り、一段分の荷物をすべて出した例がある

この時、収納物を取り出しやすい物に絞っていたため、奥壁とすのこの裏まで確認しやすかった

大量に入ることより、異変があった時に全出しできること

半年後も奥壁とすのこの裏を確認できる収納が、長く続けやすい湿気対策になる

月1回は奥壁まで見える状態に戻す

日常の確認は、毎回すべてを出さなくてもよい

月に一度を目安に、手前の布団やケースを動かし、次の順番で見る

扉を開けた直後のにおいを確認する

布団袋の底とケースの背面を触る

懐中電灯で奥壁と中段板の裏を見る

すのこを持ち上げて裏面を見る

晴天日か除湿中に奥へ風を送る

壁と収納物が乾いてから戻す

すのこは、軽くて一人で外せる物のほうが確認しやすい

木製かプラスチック製かより、荷物の重さに耐え、裏を見られることを優先する

木製はすのこ自体に変色やカビが出ることがある

プラスチック製も、下に水分が残れば安心とはいえない

買い替える前に、今使っているすのこの向き、奥壁との隙間、荷物による沈み込みを見るほうが先になる

押し入れ以外も湿るなら収納だけの問題と決めつけない

畳、下駄箱、シンク下まで同じようなにおいがする場合は、押し入れだけの配置を変えても改善しにくい

1階の社宅で、雨の後に水たまりが数日残り、畳や靴、調理器具にもカビが出ていた例では、押し入れを開け、湿気取りを置くだけでは変化が少なかった

畳そのものがベタつく場合は、押し入れの収納より先に、畳の湿気が残る原因と乾かし方を分けて確認したい

押し入れと畳を同じ対策で済ませず、それぞれの湿り方を見るほうが原因を絞りやすい

次の状態は、すのこや送風だけで様子を見続けない

壁に水滴や染みがある

雨の後だけ明らかに濡れる

壁紙や合板が膨れている

短期間でカビが再発する

押し入れの外まで強い異臭がある

荷物を出しても壁が乾かない

この場合は、雨漏り、配管、壁内部の結露なども考えられる

賃貸なら管理会社、持ち家なら住宅の点検先へ相談するほうが安心

すでに広い範囲へカビが出ている時も、薬剤だけで処理しようとしない

アルコールや塩素系の製品は、材質によって変色や劣化が起きることがある

使用する場合は製品表示と換気条件を確認し、目立たない部分で試してから判断する

まとめ

押し入れの奥が湿る時は、すのこを買い足す前に、布団袋の底と奥壁を触る

冷たさやにおいが残るなら、荷物を一度出し、底面から奥壁まで空気がつながる配置へ変える

綿布団は乾かして上段へ置き、衣装ケースや紙類は外壁へ付けない

今日すべてを入れ替える必要はない

まずは奥にある荷物を一つだけ手前へ出し、懐中電灯で壁が見える状態を作る

そこから始めるほうが、布団や大切な荷物の小さな変化に早く気づきやすくなる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ