朝の洗濯前、洗濯槽からこもったにおいがする
家に重曹とクエン酸があると、専用クリーナーを買う前に試したくなる

ただ、重曹とクエン酸の洗濯槽掃除は、使える汚れと避けたい状態を分けて考える必要がある

軽い皮脂汚れや水垢、洗剤まわりの白い固まりには使いやすい場面がある
一方で、黒カビ汚れが多い時、黒カスが何度も衣類に付く時、ドラム式で途中確認しにくい時は、先に取扱説明書と機種条件を見るほうが安心だ

このページは、重曹やクエン酸をすすめる記事ではなく、洗濯槽掃除に使ってよい場面、避けたい場面、専用クリーナーとの違いを判断するための記事として読むと分かりやすい

重曹とクエン酸の洗濯槽掃除で先に確認すること

洗濯槽を重曹やクエン酸で掃除する時は、最初に洗濯機の取扱説明書を見る

メーカーや機種によっては、重曹やクエン酸の使用をすすめていない場合がある
特にドラム式、新しい洗濯機、排水経路が複雑な機種では、粉の溶け残りや部品への影響が気になる

ナチュラル掃除だからどの洗濯機にも合う、とは考えないほうがいい

確認したいのは、洗濯槽洗浄に使える洗剤の種類
「重曹」「クエン酸」「酸性洗剤」「粉末洗剤」「槽洗浄コース」などの記載を見る

説明書に使わないよう書かれているなら、無理に試さない
においが気になる場合でも、まずは糸くずフィルター、排水フィルター、洗剤投入口を確認したほうが原因を絞りやすい

重曹とクエン酸の洗濯槽掃除に向く汚れ

重曹は弱アルカリ性で、軽い皮脂汚れ、ぬめり、こもったにおいを見直したい時に使われやすい

洗濯槽の内側というより、洗剤カスが残りやすい場所や、湿気でにおいがこもる場所を見る時に相性がいい
梅雨時期の脱衣所、浴室横の洗濯機置き場、洗濯物を夜まで入れたままにしがちな家庭では、においの違和感に気づきやすい

クエン酸は酸性で、水垢、ミネラル汚れ、石けんカスの一部、白っぽい固まりが気になる時に使われる

洗濯槽の奥よりも、洗剤投入口や柔軟剤投入口に残った白い汚れを見たい時のほうが、変化を確認しやすい
引き出しを外した時、角に白い固まりやぬめりが残っているなら、洗濯槽だけでなく投入口側も見る

重曹は軽い油分やにおい、クエン酸は白い固まりや水垢寄りの汚れを見るもの、と分けると失敗しにくい

洗濯槽の黒カスや黒カビ汚れには向かないことがある

黒いピロピロ汚れが浮くと、洗濯槽掃除が成功したように見える
ただし、浮いた黒カスが見えたからといって、奥の汚れまできれいになったとは限らない

生活者の体験では、重曹300g、クエン酸100g、40℃前後のお湯を使い、一晩から一日置いたところ、黒い汚れが大量に浮いた例がある
ただ、その後は網で30分ほどすくい続け、最後にすすぎ運転をしている

この数字は体験例であり、すべての洗濯機にすすめる分量ではない
機種によって水量も構造も違うため、同じ量を入れれば同じ結果になるとは考えないほうがよい

黒カスが多い時は、掃除そのものよりも回収が大変になる
排水時に汚れが残ると、次の洗濯でタオルや白い服に黒い点が付くこともある

黒カスが何度も出る状態なら、重曹やクエン酸だけで済ませるより、酸素系や塩素系の洗濯槽クリーナーを検討する場面になる

黒カスの原因を詳しく分けたい場合は、洗濯槽の黒カス原因を扱う記事で、衣類に付くタイミングや再発の流れを確認すると判断しやすい

重曹とクエン酸を混ぜる時の注意点

重曹とクエン酸を一緒に入れると泡が出る
この泡で汚れが動いたように見えるため、ナチュラル掃除ではよく使われる組み合わせだ

ただし、重曹はアルカリ性、クエン酸は酸性
同時に使うと中和が起きるため、泡が出たから強力になるというより、性質が弱まる面もある

皮脂汚れやにおいを見たいなら重曹
水垢や白い固まりを見たいならクエン酸

目的を分けたほうが、掃除後に「何が変わったのか」を判断しやすい

特に避けたいのは、クエン酸と塩素系クリーナーを同時に使うこと
酸性のものと塩素系洗剤を混ぜると、危険なガスが発生するおそれがある

前日に塩素系クリーナーを使った場合も、洗濯槽内に残りがないように十分すすぐ
不安があるなら、別日に分けるほうが扱いやすい

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洗濯槽掃除で黒カス回収が大変になる場面

重曹とクエン酸の体験談で目立つのは、汚れが浮いたことより、その後の回収作業の大変さだ

1年間洗濯槽掃除をしていなかった家庭では、40℃前後のお湯を満水近くまで入れるために、鍋、電気ケトル、風呂の残り湯を使っている
洗面器で10往復ほど運び、ようやく洗濯槽にお湯をためたという流れ

数分回すと泡が出て、その後すぐ黒い汚れが浮き始める
一日置くと水面に黒カスが広がり、網ですくってもすぐ別の汚れが出てくる状態になっている

作業の変化を見るなら、投入前の水面、数分後の泡、一晩後の黒カス、網ですくった汚れ、すすぎ後の水面を比べると分かりやすい
すすぎ1回目でまだ黒い点が残るなら、2回目以降でどのくらい減るかを見る

重曹とクエン酸の洗濯槽掃除は、入れる時間よりも、浮いた汚れをすくう時間を多めに見たほうがいい

洗濯槽掃除を一晩置くなら洗濯予定のない日にする

重曹とクエン酸を使う洗濯槽掃除は、朝の洗濯前に軽く済ませる作業には向きにくい

生活者の体験では、一晩つけ置きしてからゴミを取り除き、洗い、すすぎ、脱水まで1サイクル回している例がある
汚れが多い時は、洗いを2〜3回行ってから一晩置くこともある

困るのは、掃除中に洗濯機が使えなくなること
家族の洗濯物が多い日、雨が続いて洗濯がたまっている日、翌朝に必要な服がある夜は避けたい

一人暮らしでも、夜遅くに始めると翌朝まで黒カスを回収できない
朝に仕事用の服を洗う予定があるなら、掃除のタイミングとしては失敗しやすい

初回は、休日の午前中か、翌日に洗濯予定が少ない夜にするほうが安全に進めやすい

ドラム式洗濯機で重曹やクエン酸を使う時の確認点

ドラム式は、縦型より慎重に考えたい

縦型は水をためやすく、浮いた黒カスを上から確認しやすい
汚れが浮いたら網ですくうこともできる

一方でドラム式は、水量が少なく、満水にしにくい
途中で扉を開けにくい機種もあり、黒カスを見ながら回収する掃除とは相性が悪いことがある

新しいドラム式に買い替えた後、生乾きのようなにおいが気になり、重曹とクエン酸を入れたら少しマシになったという相談もある
ただ、その後に説明書で重曹不可と知り、不安になっている

においがつらいと、家にあるもので今すぐ試したくなる
けれど、ドラム式では「入れた後に確認できない」「途中で止めにくい」「排水経路に残りやすいかもしれない」という不安が残る

ドラム式は、使う前に説明書、槽洗浄コース、水をためられるか、途中開閉できるかを先に見る

ドラム式の掃除注意点は、縦型とは分けて考えたほうがよい
専用クリーナーを使う場合も、ドラム式対応かどうかを確認してから選ぶ

洗濯槽のにおいは洗剤投入口とフィルターも確認する

洗濯槽を掃除してもにおいが残る時は、槽の裏側だけを疑わない

洗剤投入口、柔軟剤投入口、糸くずフィルター、排水フィルター、ゴムパッキンに汚れが残っていることがある
特に柔軟剤は投入口の角に残りやすく、湿気がこもるとぬめりや固まりになりやすい

引っ越し先のドラム式洗濯機で、初めて洗濯しようとした時、洗剤入れに柔軟剤が青く固まり、黒っぽい汚れとにおいが出ていた体験がある
この場合、洗濯槽に重曹やクエン酸を入れる前に、洗剤入れを引き抜いて洗う必要があった

確認するなら、まず投入口を外す
白い固まり、ぬめり、柔軟剤の残り、角の黒ずみを見る

次にフィルターを開ける
糸くずやぬめりがたまっているなら、槽洗浄より先にそこを掃除するほうが、においの原因を絞りやすい

におい対策は、洗濯槽だけで完結させず、投入口とフィルターを先に見る

洗剤投入口や排水口まわりの掃除を別記事で扱う場合は、においが残る読者をそこへつなぐと、この記事との役割が分かれやすい

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洗濯槽にクエン酸を入れて泡が止まらない時

クエン酸を入れれば洗濯槽がすっきりするとは限らない

海外の前面ロード式洗濯機の体験では、硬水地域でクエン酸をすすぎに使ったところ、泡が止まらず、8回以上すすいでも泡が出続けたという相談がある
原因はクエン酸そのものではなく、衣類や洗濯機内に残っていた洗剤、石けんカス、ミネラル汚れが動いた可能性も考えられる

日本の家庭でも、洗剤を多めに使っている、柔軟剤を毎回入れている、すすぎ1回の洗剤を長く使っている場合は注意したい
洗濯槽だけでなく、衣類側に残っていた成分が泡として出ることもある

泡が続く時は、クエン酸を追加しない
まず何も入れずにすすぎ運転をする

洗剤量を少し減らす
洗濯物を詰め込みすぎない
柔軟剤投入口を洗う

この順番で見るほうが、原因を広げすぎずに済む

泡が止まらない時は、足すより先に、何も入れずにすすぐことを優先する

重曹とクエン酸と専用クリーナーの違い

重曹やクエン酸は、家にあるもので軽い汚れを見直したい時に使いやすい
強いにおいのする洗剤が苦手な人、刺激が気になる人が選びがちな方法でもある

ただし、肌に優しいと断定できるわけではない
洗濯機内部への影響や、すすぎ残りまで含めると、必ずしも万能ではない

専用クリーナーは、洗濯槽の汚れを落とす目的で作られている
酸素系は発泡で汚れを浮かせるタイプが多く、黒カスを目で確認しやすい
塩素系は、黒カビ汚れやにおいの原因に働きかけるタイプが多い

この記事では、専用クリーナーの詳しい使い方までは広げない
重曹とクエン酸で試す前に、向く汚れと避けたい状態を判断することに絞る

黒カスが何度も出る、においが強い、長年掃除していない
この状態なら、重曹やクエン酸を何度も足すより、専用クリーナーやメーカー推奨の方法を見たほうが早いこともある

重曹やクエン酸で洗濯槽掃除をする時の順番

重曹やクエン酸を使うなら、いきなり洗濯槽に入れない
最初に見る順番を決める

まず、取扱説明書で重曹やクエン酸が使えるかを見る
禁止されている機種なら使わない

次に、洗剤投入口、柔軟剤投入口、糸くずフィルター、排水フィルター、ゴムパッキンを見る
ここに汚れがあるなら、洗濯槽より先に掃除する

その上で、縦型で水をためられる機種なら、ぬるま湯に十分溶かしてから使う
粉のまま固まると、槽内や排水経路に残りやすい

水温は高くしすぎない
体験例では40℃前後のお湯が使われているが、機種ごとの上限を優先する

つけ置きするなら、一晩から半日を見込む
途中で黒カスが浮いたら、網ですくう

最後は何も入れずに標準運転ですすぐ
黒カスや泡が残るなら、1回で終わらせず、2回目のすすぎ後の水面も見る

掃除後すぐに白いタオルや大事な服を洗うのは避けたい
最初は汚れても困らないものから洗うと、残った黒カスに気づきやすい

最初に変える行動は、重曹を入れることではなく、説明書と投入口を先に見ること

洗濯槽掃除で重曹とクエン酸を使って後悔しやすい場面

後悔しやすいのは、においが気になった日にすぐ入れてしまう場面

洗濯槽のにおいは、槽の裏側だけでなく、投入口、排水口、フィルター、洗濯物の詰め込み、洗剤量、柔軟剤残りでも起こる
原因を見ずに重曹やクエン酸を入れると、少しマシになっても再発しやすい

夜遅くに始めるのも失敗しやすい
一晩置いた翌朝、黒カスだらけの水面を見ると、洗濯どころではなくなる

家族世帯では、朝に洗濯機を使えないだけで予定が崩れやすい
一人暮らしでも、仕事用の服を洗う前日に始めると困る

また、掃除後に黒カスが残ると、次の洗濯物に付くことがある
特に白いタオル、肌着、ワイシャツは目立ちやすい

ナチュラル掃除は簡単そうに見えても、汚れを浮かせた後の処理まで自分で行う掃除と考えたほうがいい

まとめ

重曹とクエン酸の洗濯槽掃除は、軽い皮脂汚れや水垢、投入口まわりの白い固まりを見直したい時には選択肢になる

ただし、黒カスが大量に出る状態、強いにおいが続く状態、ドラム式で途中確認しにくい状態では、機種条件とすすぎ残りが問題になりやすい

実際に一晩置いて黒カスが大量に浮いた体験では、掃除そのものより、網での回収と追加すすぎに時間がかかっている
入れる前より、入れた後にどう回収するかを考えておくことが大事になる

まず見るのは、取扱説明書、洗剤投入口、フィルター、洗濯予定の有無
そこを確認してから、重曹やクエン酸を使うか、専用クリーナーにするかを選ぶほうが失敗しにくい

今日すぐ試すなら、洗濯槽に何かを入れる前に、まず投入口を開けて白い固まりやぬめりを見る
そこに汚れが残っているなら、洗濯槽掃除の前に、その場所から整えるだけでも原因をかなり絞りやすくなる

監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ