車載インバーターの使い方はパソコン充電と定格出力
目次
外回りの途中、駐車場でノートPCを開いたら残量が20%台
そんな時にシガーソケットへ車載インバーターを挿せば、車内でパソコンを充電できる場合がある
ただし、シガーソケットをコンセントに変えれば何でも使えるわけではない
見る順番は、車載インバーター本体の大きなW数ではなく、車のシガーソケット容量、ノートPCのACアダプターのW数、インバーターの定格出力の3つ
軽い事務用ノートPCを充電するだけなら、100W〜150W前後の車載インバーターが候補になる
ただし、車側のソケットが120Wまでなら、その範囲に収める考え方が先になる
この記事では、車内でノートPCを充電したい人向けに、車載インバーターの使い方と定格出力の見方を整理する
電気毛布、冬の車中泊暖房、大型家電の使用可否までは深掘りしない
車載インバーターの使い方はシガーソケットをコンセント化する仕組みから見る
車載インバーターは、車のDC12V電源をAC100Vに変換する機器
シガーソケットやアクセサリーソケットに挿すことで、家庭用コンセントに近い形でノートPCのACアダプターを使える
つまり、車内でパソコンを充電したい時に使う道具としては便利
ただし、家庭の壁コンセントと同じ感覚で使うと失敗しやすい
車のシガーソケットには、車種ごとの上限があるからだ
たとえば取扱説明書やソケット周辺に「12V 10A」「120W」などの表記があれば、その数字が大きな目安になる
12V×10Aなら120W
12V×15Aなら180W
ここを見ずに300Wや500Wの車載インバーターを買っても、シガーソケット側が120Wなら、期待した出力を使えない場合がある
車載インバーターの使い方で最初に見るのは、インバーター本体ではなく車側のソケット容量
シガーソケットでパソコンを充電する時は定格出力を先に見る
車載インバーターの箱には、最大出力や瞬間最大出力が大きく書かれていることがある
しかし、ノートパソコン充電で見るべきなのは定格出力
定格出力は、比較的安定して使い続けられる出力のこと
最大出力は、短時間だけ出せる余裕として扱うほうがよい
車内でノートPCを使う時は、次の順番で確認する
- 車のシガーソケット容量を見る
- ノートPCのACアダプターのW数を見る
- インバーターの定格出力を見る
- 同時に使うスマホやタブレットのW数を足す
- 合計が車側容量と定格出力を超えないか見る
ノートPCのACアダプターに「20V 3.25A」と書かれていれば、20×3.25で約65W
このPCだけなら65Wが基準になる
ただ、実際の車内ではスマホも充電したくなる
たとえばノートPC65W、スマホ20W、タブレット30Wなら合計115W
シガーソケットが120Wまでの車なら、数字の上では近い
インバーターの変換ロスや車種差も考えると、余裕が少ない状態になる
ノートPC単体では足りても、同時充電を足すと一気に上限へ近づく
車載インバーターでノートパソコン充電に失敗しやすいパターン
一番起きやすいのは、安い小型インバーターを買う流れ
店頭で「シガーソケットをコンセントに変換」と書かれている
価格も安い
ノートPCのACアダプターを挿せそうに見える
帰って使うと、充電できない
あとから本体表示を見ると、定格15Wや20Wしかない
小さく「ノートパソコンには使えません」と書かれていることもある
この失敗は、AC100Vに変換できることと、ノートPCを充電できることを同じに考えた時に起きやすい
スマホ充電器や小型機器なら使えるものでも、ノートPCには足りない場合がある
コンセントの形だけで判断せず、定格出力を見る必要がある
もうひとつは、最大出力だけを見る失敗
最大300Wと書かれている
ノートPCもスマホも余裕だと思う
車のシガーソケット容量を見ない
複数機器をつなぐ
保護停止やヒューズ切れの不安が出る
この場合、インバーターだけが原因とは限らない
車側の容量、同時接続、起動時の電力、配線の状態が重なる
ヒューズが飛ぶ原因や、車載インバーターで使えない家電の話は別で分けて考えたほうがよい
この記事では、ノートPC充電に必要な定格出力の確認に絞る
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シガーソケットをコンセント化してパソコンを使う時の120W目安
シガーソケットでパソコンを充電する時は、120W前後をひとつの目安にする
理由は、車のアクセサリーソケットが12V・10A前後で設計されている車があるため
この場合、12V×10Aで120Wになる
ただし、すべての車が120Wとは限らない
普通車、軽自動車、商用車、後席ソケット付きの車で条件が違うこともある
見る場所は、車の取扱説明書
またはソケット周辺の表記
「12V 120W」「12V 10A」などが見つかれば、そこを基準にする
見当たらない場合は、車種の説明書やメーカー情報を確認したほうが安心
ここを飛ばしてインバーターだけ選ぶと、数字が合わなくなる
シガーソケット接続では、車載インバーターの出力より車側の上限が先に来る
ノートPC充電は走行中の充電と駐車中の作業で分ける
車内でノートPCを使う場面は、2つに分かれる
走行中にノートPCを閉じて充電しておく使い方
駐車中にノートPCを開き、作業しながら給電する使い方
この2つは、必要な余裕が違う
走行中にPCを閉じて充電するだけなら、消費は比較的読みやすい
実際に80Wのインバーターで、約1時間の走行中にノートPC残量が7%から58%まで回復した例がある
ただし、その使い方でも「充電しながら作業」は別と考えたほうがよい
駐車場でPCを開くと、画面、通信、ブラウザ、資料作成ソフトが動く
充電マークは出ていても、残量が増えにくいことがある
10分ほど作業して、残量が横ばいか減っていくなら、充電器のW数に対して余裕が少ない状態と考えやすい
移動中に回復させる使い方と、作業しながら給電する使い方は別物
ノートパソコンのACアダプター表示でW数を確認する
ノートPC側で見る場所は、ACアダプターの表示
本体の裏面やアダプターのラベルに、Outputの数字が書かれていることが多い
よく見る表記はこの形
- 20V 3.25Aなら約65W
- 20V 4.5Aなら約90W
- 20V 6.75Aなら約135W
計算は、V×A
20V×3.25Aなら65W
65Wの事務用ノートPCなら、100W〜150W前後の定格出力が候補になりやすい
ただし、スマホやタブレットを同時に使うなら、その分も足す
90WのノートPCなら、150W以上を見たい場面が増える
ただ、車のシガーソケット容量が120Wなら、インバーターだけ大きくしても余裕は出にくい
130Wを超える高性能ノートPCやゲーミング寄りのPCでは、小型インバーターで充電を認識しても、作業中に維持できないことがある
ACアダプターが大きいPCほど、シガーソケット接続だけで考えないほうがよい
車載インバーターの正弦波と矩形波は仕事用PCなら慎重に見る
車載インバーターには、正弦波、矩形波、疑似正弦波といった波形の違いがある
ざっくり言えば、正弦波は家庭用コンセントに近い滑らかな波形
矩形波や疑似正弦波は、製品によって使える機器が限られる場合がある
ノートPCのACアダプターは、疑似正弦波でも動くことがある
ただ、会社支給PCや仕事用PCでは、安さだけで選びにくい
困るのは、PC本体よりACアダプターや周辺機器との相性
カメラの充電器、外部モニター用のアダプター、工具バッテリーの充電器まで使うなら、波形の確認がより重要になる
車内で仕事をするために使うなら、正弦波タイプを優先したほうが不安を減らしやすい
安い矩形波タイプを選ぶ場合は、使いたい機器が対応しているかを先に見る
「コンセントがあるから使える」ではなく、波形も条件のひとつとして扱う
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300W以上の車載インバーターは接続方法を確認する
300W級の車載インバーターになると、ノートPC、スマホ、タブレットを同時に使える場面が出てくる
実際に、定格300W・最大瞬間700Wのインバーターで、ノートPC、スマホ、iPadを同時につないで問題なかったという体験もある
一方で、ドライヤーの温風強は使えず、ファン音が気になって必要な時だけ取り出していたという話もある
ここで分かるのは、300W級でも「家電が何でも動く」わけではないこと
ノートPCや充電器まわりには余裕が出ることがある
ただし、ドライヤー、電動工具、加熱家電は別の話になる
また、300W以上のインバーターは、シガーソケットだけで使えるとは限らない
製品によってはバッテリー直接接続を前提にするものもある
このあたりは自己判断で配線せず、メーカー説明書、販売店、整備士に確認したほうが安心
長時間の駐車中作業や、より大きな電源を考える場合は、ポータブル電源との違いも分けて見たい
ただし、この記事ではノートPC充電用の車載インバーター選びに絞る
車内でノートPCを使う時は配線の位置も見る
W数が合っていても、車内では配線が邪魔になることがある
助手席でノートPCを開く
シガーソケットからインバーターを伸ばす
ACアダプターをつなぐ
ケーブルがシフトまわりや足元に落ちる
この状態だと、作業中にケーブルへ足が当たる
ドリンクホルダー付近にインバーターを置くと、飲み物と近くなることもある
車内で10分ほどPCを開くだけなら気にならなくても、30分を超えると姿勢や配線の邪魔さに気づきやすい
見る場所は、電源が入るかどうかだけではない
ケーブルが運転操作、足元、飲み物、排熱口に干渉しないかも確認したい
夏場の車内に機器を置きっぱなしにするのも避けたい
車内温度が上がる時期は、インバーターやACアダプターを直射日光の当たる場所に放置しないほうが扱いやすい
車載インバーターを買う前に見る場所
買う前に見る場所は3つに絞る
まず、車の取扱説明書
アクセサリーソケットや電源ソケットの欄を見る
「12V 10A」「120W」などがあれば、その数字を基準にする
次に、ノートPCのACアダプター
Output表記を見て、V×AでW数を出す
65Wなのか、90Wなのか、135W級なのかで選び方が変わる
最後に、インバーター本体の定格出力
最大出力ではなく、定格出力の数字を見る
65WのPCなら100W〜150W前後が候補になりやすいが、車側容量との兼ね合いも見る
ここで同時に使う機器も足す
スマホ20W、タブレット30Wを足すだけで、合計は大きく変わる
最初に変える行動は、商品を探すことではなく、自分の車とPCの数字を見ること
車内でノートPCを充電するならこの基準で選ぶ
軽い事務作業用ノートPCを、移動中に充電したいだけなら、定格100W〜150W前後の正弦波インバーターが候補になる
ただし、車のシガーソケットが120Wまでなら、同時接続は控えめにする
ノートPCだけなら足りても、スマホやタブレットを足すと余裕が少なくなる
駐車中にPCを開いて作業するなら、ACアダプターのW数より余裕を見る
65WのPCなら100W〜150W
90WのPCなら150W以上を見たい場面が増える
ただし、シガーソケット容量が足りない場合は、インバーターだけ大きくしても期待した使い方にならないことがある
高性能ノートPC、動画編集用PC、ゲーミングノートPCは別枠
ACアダプターが130W以上なら、小型のシガーソケット式インバーターでは維持が難しい場合もある
仕事で使うなら、車側の電源仕様、定格出力、波形、保護機能をまとめて確認する
まとめ
車載インバーターを使えば、シガーソケットをコンセント化して、車内でパソコンを充電できる場合がある
ただし、失敗しやすい原因は、ノートPCのACアダプターのW数、インバーターの定格出力、車のシガーソケット容量を別々に見てしまうこと
80Wで走行中の充電だけなら回復した例がある一方、15Wや20Wの小型品ではノートPCに足りないことがある
130W級でも、高性能ノートPCでは作業中に維持できない場合がある
見る順番はシンプルでよい
まず車のソケット容量
次にノートPCのACアダプター
最後にインバーターの定格出力
この3つを数字で合わせてから、正弦波かどうか、同時に使う機器があるか、配線が邪魔にならないかを見る
車内でノートPCを広げる前に、まずは自分の車のW数と、自分のPC充電器のW数を確認する
そこから選ぶほうが、車載インバーターを無理なく使いやすくなる
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
