衣類乾燥除湿機の電気代は方式と季節で損得を見る
目次
梅雨の夜、6畳の部屋を閉め切って洗濯2回分を干すと、翌朝にはタンクが満水近くまで溜まっていることがある
一方で、冬の北側の部屋では、8時間回してもタンクの水が少なく、Tシャツの脇だけ冷たく残ることもある
衣類乾燥除湿機の電気代は、コンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式の消費電力だけでは決まらない
見るべきなのは、その季節、その部屋、その洗濯量で、何時間で乾くか
この記事ではおすすめ機種ではなく、方式別の電気代と季節別の損得に絞って整理する
衣類乾燥除湿機の電気代は季節と乾燥時間で変わる
衣類乾燥除湿機を選ぶ時、つい「1時間あたり何円か」だけを見たくなる
ただ、同じ8時間でも、梅雨の部屋でしっかり乾く8時間と、冬の寒い部屋で乾き残る8時間では意味が違う
電気代だけなら安く見えても、乾くまでに時間が伸びれば、結果的に損したように感じやすい
ざっくり分けると、考え方はこうなる
- 梅雨〜夏に長く使うなら、コンプレッサー式が向きやすい
- 冬の寒い部屋で乾かすなら、デシカント式が向きやすい
- 季節ごとに迷いたくないなら、ハイブリッド式が候補になりやすい
- ただし、ハイブリッド式も速乾モードでは電気代が上がりやすい
つまり、安さを見るなら「方式」だけでなく、何時間で乾くかまで含めて見る必要がある
衣類乾燥除湿機の電気代比較 1回あたり何円か
電気代は、ここでは目安として31円/kWhで計算する
計算式は、
消費電力W ÷ 1000 × 使用時間 × 31円
実際の電気代は、契約プラン、地域、機種、運転モードで変わる
そのため、ここでは「だいたいの負担感」を見るための目安として考える
除湿機を5時間使った時の電気代
5時間は、少量の洗濯物を脱衣所や小部屋に集め、サーキュレーターも併用した時の短めの衣類乾燥に近い
- コンプレッサー式 130〜400W
約20〜62円 - デシカント式 290〜500W
約45〜78円 - ハイブリッド式 280〜700W
約43〜109円
少量の部屋干しなら、この5時間前後で済むかどうかが家計に効いてくる
短時間で乾かせる家なら、方式の差より干す場所と風の当て方の差が出やすい
除湿機を8時間使った時の電気代
8時間は、夜に干して朝に確認する「一晩運転」に近い
- コンプレッサー式
約32〜99円 - デシカント式
約72〜124円 - ハイブリッド式
約69〜174円
梅雨の夜に6畳部屋で洗濯2回分を干し、翌朝にほぼ乾いているなら、8時間運転でも納得しやすい
ただ、朝に脇や厚手部分が冷たいままなら、追加運転が必要になる
その分、電気代の見え方は変わる
除湿機を24時間使った時の電気代
24時間は、冬の大量部屋干しや、乾きにくい部屋で回しっぱなしになった時の感覚に近い
- コンプレッサー式
約97〜298円 - デシカント式
約216〜372円 - ハイブリッド式
約208〜521円
この時間になると、方式差がかなり大きく見える
特にデシカント式やハイブリッド式の強い運転では、1日単位の負担が気になりやすい
毎日24時間に近い使い方になるなら、方式選びより先に干す場所を見直したほうがよい
コンプレッサー デシカント 違いは電気代と得意な季節に出る
コンプレッサー式とデシカント式の違いは、仕組みよりも得意な季節と電気代の出方で見ると分かりやすい
コンプレッサー式は夏に強く冬に弱くなりやすい
コンプレッサー式は、空気を冷やして湿気を水に変える方式
梅雨や夏のように気温が高めで湿気が多い時は、水が取れやすい
消費電力も比較的低めで、長時間運転でも負担を抑えやすい
一方で、冬の低温時は除湿力が落ちやすい
室温10℃前後の北側の部屋で朝から回したのに、タンクに少ししか水が溜まらない
湿度表示は高いのに、洗濯物の厚手部分が冷たい
こういう時は、機械が壊れているというより、コンプレッサー式が苦手な温度帯に入っている可能性を先に見る

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価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
デシカント式は冬に強いが電気代が高くなりやすい
デシカント式は、乾燥剤のような仕組みで湿気を取る方式
冬でも除湿しやすく、寒い脱衣所や北側の部屋で部屋干しする家庭には向きやすい
ただし、ヒーターを使うぶん、消費電力は高め
部屋も少し暖かくなりやすい
6畳ほどの部屋に4人家族分を干し、24時間近くデシカント式を回すような使い方だと、乾く安心感はあっても電気代が気になりやすい
その後、暖房のあるリビングに干す場所を移す、ホスクリーンなどで干す位置を変える、という発想になるのも自然な流れ
冬に強いことと、毎日長時間使って安いことは別で考える
ハイブリッド式は通年向きだが速乾モードで電気代が上がる
ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式を組み合わせた方式
季節に合わせて動き方を変えられるため、梅雨も冬も使いやすい
ただし、常に電気代が安いわけではない
標準除湿では抑えめでも、衣類乾燥の速乾モードでは消費電力が大きくなる機種がある
さらに、ハイブリッド式でも干し方が悪いと乾き残る
3畳ほどの脱衣所で、子ども服、Yシャツ、靴下を標準自動で一晩干した時、朝にTシャツの両脇だけ冷たく残ることがある
タンクの水も少なめで、思ったほど取れていない
この場合は、方式よりも風の当たり方を見る
ハイブリッド式は万能ではなく、モードと干し方で電気代も仕上がりも変わる
季節別の電気代はコンプレッサー式とデシカント式で逆転しやすい
衣類乾燥除湿機の損得は、季節で変わる
夏に得な方式が、冬もそのまま得とは限らない
反対に、冬に頼れる方式が、夏の長時間運転でも安いとは限らない
梅雨から夏はコンプレッサー式の電気代が抑えやすい
梅雨の夜、6畳の部屋を閉め切り、洗濯2回分を干す
コンプレッサー式を一晩回すと、翌朝にはタンク4.5Lが満水近くまで溜まり、薄手のシャツやタオルはほぼ乾いている
このような場面では、コンプレッサー式の強みが出やすい
困るのは、電気代よりも音のほうかもしれない
強運転だと、同じ部屋でテレビを見るには気になる音になることがある
寝室で使うなら、運転音も先に見ておきたい
梅雨〜夏は、短い時間で水をしっかり取れるならコンプレッサー式が家計に合いやすい
冬はデシカント式が乾きやすいが長時間運転に注意する
冬の部屋干しは、洗濯物の表面よりも厚手部分が残りやすい
パーカーのフード、Tシャツの脇、ズボンのポケットまわり
朝に触ると、そこだけ少し冷たい
コンプレッサー式で水が取れにくい部屋なら、デシカント式のほうが乾きやすい場面は多い
ただ、4人家族分を毎日干すなら話は変わる
6畳の部屋で24時間近く回すようになると、1日単位の電気代が気になりやすい
冬は、乾きやすさを取るならデシカント式、長時間の電気代を抑えたいなら干す場所もセットで考える
春秋や通年使用はハイブリッド式の電気代をモード別に見る
春秋は、日によって気温も湿度も変わる
この時期にハイブリッド式を使うなら、方式そのものよりどのモードで動いているかを見る
標準モードで5〜8時間なら許容しやすくても、速乾モードを毎回使うと電気代は上がりやすい
最初の数回は、運転開始時と終了時で確認する場所を決めておくといい
タンクの水量
衣類の脇
厚手の袖口
部屋の温度
電力計の表示
ここを比べると、速乾モードが本当に必要か判断しやすい
衣類乾燥除湿機の電気代は部屋の広さと干し方でも変わる
同じ機種でも、広いリビングと3畳の脱衣所では結果が変わる
衣類乾燥は、部屋全体を快適にする使い方ではなく、洗濯物のまわりの湿気を早く逃がす使い方に寄せたほうがよい
6畳の部屋より3畳の脱衣所のほうが乾きやすいことがある
広いリビングにバラバラに干すと、除湿する空気の量が増える
一方で、脱衣所や小さな部屋に洗濯物を集めると、湿気を取る範囲が絞られる
そのぶん、短い時間で変化が見えやすい
ただし、狭ければ必ず乾くわけではない
衣類同士が近すぎると、脇や袖の内側に風が入らない
朝に表面だけ乾いたように見えて、畳む時に内側が冷たいことがある
狭い部屋に集める時ほど、服と服のすき間を残す

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サーキュレーター併用は乾燥時間を短くしやすい
古いデシカント式からコンプレッサー式に替えた家庭で、4.5畳ほどのスペースに洗濯物を集め、サーキュレーターを併用したら、4〜5時間で乾いたという使い方がある
タンクには2/3以上の水が溜まり、以前より乾燥時間が短くなった
ここで大きいのは、機種だけではない
風を当てる位置を変えたこと
サーキュレーターは、洗濯物全体に何となく向けるより、脇、袖、ポケットまわりに風が抜ける角度にする
厚手のパーカーだけ残るなら、最後の1〜2時間はそこへ風を寄せる
全部を同じ時間回すより、乾き残る場所を狙うほうが無駄が少ない
暖房中のリビングは冬の乾き残りを減らしやすい
冬の北側の部屋や脱衣所は、室温が低くなりやすい
コンプレッサー式では水が取れにくく、デシカント式では電気代が気になる
その中間の対策として、暖房中のリビングに干す場所を変える方法もある
ただし、広いリビング全体に洗濯物を広げると効率は落ちやすい
使うなら、暖房の風が直接当たりすぎない場所にまとめる
サーキュレーターで洗濯物の下側に風を通す
冬は方式だけでなく、室温のある場所に移すだけで乾き方が変わる
除湿機の電気代を抑える時に最初に見る場所
電気代を抑えたい時、最初から買い替えを考える必要はない
まず見るのは、今の使い方で何時間かかっているか
次に見るのが、どこだけ乾き残っているか
1回の衣類乾燥を5時間・8時間・24時間で分けて考える
衣類乾燥1回を、何時間で見ているかで負担感は変わる
5時間で乾くなら、少量や小部屋向き
8時間なら、一晩干しの目安
24時間に近いなら、部屋・量・方式のどこかを見直したい状態
毎回24時間に近いなら、電気代の安い機種を探す前に、干す場所を狭くする
厚手だけ分ける
サーキュレーターを足す
この順番のほうが、今ある環境で試しやすい
乾き残りは脇・袖・ポケットまわりを見る
洗濯物は、表面だけ触ると乾いたように感じる
でも、実際に残りやすいのは内側や重なった部分
特に見る場所はこのあたり
- Tシャツの脇
- パーカーのフード
- ズボンのポケットまわり
- 厚手タオルの折れた部分
- 袖口の内側
ここが冷たいなら、もう少し風を当てる
全部を追加で何時間も回すより、乾き残る場所に風を寄せたほうが扱いやすい
電気代を減らす近道は、乾いている服まで一緒に回し続けないこと
自動モード任せにする前に最初の数回だけ確認する
自動モードは便利だが、最初から任せきりにすると乾き残りに気づきにくい
特にハイブリッド式は、標準自動だと電気代は抑えやすくても、厚手部分が残ることがある
最初の数回だけでよいので、運転前後で同じ場所を見る
タンクの水量
洗濯物の脇
部屋の温度
運転時間
必要なら電力計の表示
この5つを見ておくと、自分の家では標準で足りるのか、速乾が必要なのか判断しやすい
衣類乾燥除湿機の方式別に向いている生活パターン
ここでは、機種名ではなく使い方で分ける
おすすめランキングではなく、自分の洗濯量と季節に合う方式を選ぶための目安として見る
1人暮らしで梅雨から夏の部屋干しが多い
1人暮らしで、洗濯が2〜3日に1回
梅雨〜夏の部屋干しが中心なら、コンプレッサー式が候補になりやすい
強モード8時間で40円前後、月に十数回なら月500円前後という見方もできる
もちろん機種や電気契約で変わるが、毎日24時間回す家庭とは負担感が違う
この使い方なら、まず確認したいのは部屋の広さ
6畳に広げるより、脱衣所や小部屋に集められるか
そこに風を通せるか
洗濯頻度が少なめなら、方式より運転時間を伸ばさない工夫が効きやすい
家族世帯で冬の部屋干しが多い
家族分の洗濯物は、1回の量が増える
タオル、肌着、子ども服、厚手の服が重なると、乾き残りが出やすい
冬の北側の部屋では、なおさら時間がかかる
この場合、デシカント式は頼りになる
ただし、24時間運転が続くなら、電気代は重くなりやすい
暖房中の部屋に移す、干す量を2回に分ける、厚手だけ別で風を当てるなど、使い方もセットで見直したい
家族世帯では、方式選びと同じくらい「毎回どれだけ干すか」が大事になる
通年で使いたいが電気代も気になる
梅雨も冬も使いたいなら、ハイブリッド式は便利な候補になる
ただし、本体価格も高めになりやすく、速乾モードの電気代も見ておきたい
通年で使うなら、最初に決めるのは「毎回速乾にするか」ではない
標準で足りる日、速乾が必要な日を分けること
少量の日は標準
厚手や冬の寒い日は速乾
乾き残りが出る場所だけ送風を足す
この使い分けができるなら、ハイブリッド式の強みを活かしやすい
除湿機の部屋干しで乾かない時は別の原因も見る
この記事では、方式別の電気代と季節別の損得に絞っている
ただ、電気代を見直しても乾かない場合は、干し方そのものが原因のこともある
たとえば、服同士の間隔が狭い
厚手の服を中央に固めている
サーキュレーターの風が床や壁に逃げている
自動モードだけで終わらせて、脇や袖を触っていない
こうした場合は、方式を変えても乾き残りが続きやすい
部屋干しで乾かない時の干し方は、別記事で詳しく分けると分かりやすい
この記事では、電気代を見る前提として、干す場所・風の通り道・乾き残る部位だけは先に確認するくらいにとどめる
また、冬にコンプレッサー式が乾きにくい理由や、デシカント式が暑く感じる場面は、それぞれ別記事で深く扱うと役割が重なりにくい
衣類乾燥除湿機全体の選び方を整理したい場合は、親記事として「衣類乾燥除湿機の選び方・悩み解決まとめ」に戻れる構成にしておくと、読者も迷いにくい
まとめ
衣類乾燥除湿機の電気代は、コンプレッサー式・デシカント式・ハイブリッド式の消費電力だけでは判断しにくい
本当に見るべきなのは、使う季節、部屋の温度、洗濯量、乾くまでの時間
梅雨〜夏に長く使うなら、コンプレッサー式は電気代を抑えやすい
冬の寒い部屋で乾かすなら、デシカント式が向きやすい
通年で迷いたくないなら、ハイブリッド式が候補になる
ただし、ハイブリッド式も速乾モードでは電気代が上がりやすく、デシカント式も24時間運転が続くと家計に響きやすい
最初に見るのは、機種名ではなく今の使い方
何時間で乾いているか
どこだけ乾き残っているか
狭い部屋に集められるか
風が脇や袖まで通っているか
この4つを確認してから方式を選ぶほうが、買ったあとに「思ったより電気代が高い」「冬に全然乾かない」と感じにくくなる
まずは次の洗濯で、一晩後のタンク水量と、Tシャツの脇や厚手部分の冷たさを見る
そこを確認するだけでも、自分の家に合う方式はかなり絞りやすい
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
