冷蔵庫のにおいが取れない時は、食品や棚の表面だけでなく、冷蔵庫下の受け皿、排水口、ドアパッキンの溝、棚板の端、製氷機まわりを見落としていることがある

夜に10〜15分ほど庫内を拭いた
古い作り置きも捨てた
消臭剤も置いた

それでも翌朝、ドアを開ける前からキッチン側に少し臭いが残るなら、掃除が足りないというより、見ている場所がずれていると考えたほうが早い

冷蔵庫のにおいは、目に見える壁や棚より、液体が流れ込んだ先、ゴムの折り返し、部品の合わせ目に残りやすい
醤油、漬物の汁、肉や魚のドリップ、傷んだ野菜の水分は、乾くと目立たなくなる

けれど湿気や開け閉めで、あとからまたにおいだけが戻ることがある

まずは臭うタイミングを分ける

冷蔵庫のにおいが取れない時は、最初に全体をもう一度拭くより、どのタイミングで臭うかを分ける

ドアを開ける前からキッチン側が臭う
ドアを開けた瞬間だけ臭う
野菜室だけ青臭い
氷を入れた飲み物だけ臭う
冷凍庫側から強い腐敗臭のようなにおいがする

この分け方で、見る場所がかなり変わる

キッチンに近づいた時点で臭うなら、庫内よりも冷蔵庫下や背面の受け皿側を疑いやすい
ドアを開けた瞬間だけなら、パッキンの溝や棚板の端を先に見る

氷だけが臭うなら、冷蔵室の棚ではなく、給水タンクや製氷機まわり
ここを分けないまま全部を拭くと、原因が残ったままになりやすい

最初に見るべきなのは、においの強さではなく、臭う場所とタイミング

中を拭いても戻るなら、冷蔵庫下の受け皿を見る

冷蔵庫の中を拭いてもにおいが戻る時、見落としやすいのが冷蔵庫下や背面の受け皿

機種によって、蒸発皿、ドリップパン、ドレンパン、水受けのように呼ばれる場所がある
冷蔵庫内で出た水分や霜取り時の水が、排水経路を通って集まることがある部分

ここは普段の掃除ではほとんど見ない
中身を全部出しても、棚を洗っても、受け皿までは触らない家庭が多い

たとえば、夜に棚を拭いて、古い食品を捨てたあと
その場では少しマシになった気がする

でも翌朝、冷蔵庫を開ける前から、台所の奥にこもったようなにおいがある
庫内を嗅いでも強くないのに、本体の下や背面側に近づくと気になる

この場合、庫内ではなく、冷蔵庫まわりの水分や汚れが残る場所を確認したほうがよい

ただし、冷蔵庫を無理に動かすと床を傷つけたり、配線やホースに負担がかかったりする
受け皿の位置も機種によって違う

冷蔵庫下や背面から明らかに臭う、水漏れがある、動かさないと確認できない
その状態なら、説明書や修理窓口を先に見るほうが安心

排水口やドレン経路は、拭き掃除だけでは届きにくい

冷蔵庫の奥や下段に、小さな排水口のような部分がある機種もある
ここも、においが残る時に見落としやすい場所

冷蔵庫の中では、結露や霜取りで出た水分が流れることがある
そこに食品カスやこぼれた汁が混ざると、表面を拭いても奥ににおいが残ることがある

野菜室の奥、冷蔵室の下段、引き出しの裏側
このあたりは、普段の布拭きでは手が届きにくい

たとえば、買って3日ほど経った葉物野菜が袋の中で傷んでいた
袋の底に水がたまり、野菜室のケースに少し流れていた

野菜を捨ててケースを拭いたのに、2〜3日たっても青臭いような、すえたようなにおいが残る
この場合、ケースの底だけでなく、奥の溝や水が流れる部分にも汚れが残っているかもしれない

強く突いたり、細い道具を奥まで入れたりするのは避けたい
詰まりや故障につながることがあるため、見える範囲の汚れを取るところまでにとどめる

奥の構造が分からない時は、説明書を確認してから判断する

ドアパッキンの溝は、開けた瞬間のにおいに出やすい

ドアを開けた瞬間だけ、湿ったようなにおいがする
庫内の食品を見ても古いものはない
棚も拭いた

それでも最初の一呼吸だけ気になるなら、ドアパッキンの溝を見る

冷蔵庫のゴム部分は、正面から見るときれいに見えやすい
けれど指で少し開くと、折り返し部分に黒ずみや茶色い汚れが残っていることがある

週末に棚を外して洗ったあとでも、パッキンだけ手つかずのまま残ることは多い
綿棒や柔らかい布でなぞると、先が茶色くなることもある

野菜くず、調味料の汁、手の皮脂、湿気
こうした汚れが溝に残ると、庫内を拭いても開けた瞬間のにおいが消えにくい

見る場所は、ドアの正面ではなく、ゴムの折り返しの内側
特にドア下側、よく手が当たる高さ、ドアポケットの近くは確認しやすい

パッキンは強く引っ張ると傷むことがある
外せるタイプか分からない場合は、無理に外さず、めくれる範囲をやさしく拭くくらいで十分

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棚板の端には、乾いた調味料の線が残りやすい

冷蔵庫の棚は、平らな面だけ拭くときれいになった気がする
でも、においが残りやすいのは表面よりも棚板の端や部品の境目

ガラス棚の端にプラスチック部品が付いているタイプ
ドアポケットと扉の内側が接している部分
チューブ調味料や小瓶を置いているポケットの底
引き出しケースの角

ここに、醤油、焼肉のたれ、漬物の汁、肉汁、魚のドリップが入り込むと、乾いて茶色い線のように残ることがある

夕飯後、保存容器を3個ほど重ねて戻す
その時に少し汁が垂れる
気づかないまま数日たち、冷蔵庫を開けるたびに古い調味料のようなにおいがする

この流れはかなり起きやすい

棚の平らな面はきれいでも、外して横から見ると、端のプラスチックとの境目に細い汚れが残っていることがある
布で上から拭いただけでは届きにくい部分

食品を捨てたのに臭い時は、棚を外して横から見る
正面から見えない汚れが、においの元になっていることがある

ドアポケットの裏は、開封済みの調味料が多い家庭ほど残りやすい

ドアポケットは、冷蔵庫の中でも汚れがたまりやすい
牛乳、ドレッシング、チューブ調味料、ソース、めんつゆ、漬物の容器

開封済みのものが多いほど、少しずつ液だれが起きやすい

特に見たいのは、ポケットの底と端
容器をどかすと、輪染みのような跡や、乾いた液体の細い線が残っていることがある

ドアポケットの裏側や、扉の内側との接触面も見落としやすい
外せるタイプなら、外して流しで洗うほうが汚れを確認しやすい

ただし、力を入れて外すと割れることがある
外し方が分からない場合は、無理に引っ張らず、見える範囲を拭く

ドアを開けた時に、古い調味料のようなにおいがするなら、棚より先にドアポケットの底を見るほうが早いこともある

野菜室の底は、青臭いにおいが残りやすい

野菜室だけ青臭い
少し酸っぱい
湿った袋のにおいがする

この場合は、冷蔵室全体よりも、野菜室の底を見る

きゅうり、葉物野菜、もやし、カット野菜、使いかけの長ねぎ
こうした野菜は袋の中で水分が出やすい

買ってから2〜3日たった葉物の袋を持ち上げた時、底が濡れている
その水分がケースの角や下に敷いた紙へ移ると、野菜を捨ててもにおいが残ることがある

夜に冷蔵庫を開けた時、野菜室からだけ青臭い
引き出しを開けると、奥の角に濡れた野菜くずが残っている
ケースの底を拭いても、下に敷いていた紙やシートが湿っている

この状態なら、野菜そのものより、ケースの底、奥の角、レールの近くを確認したい

梅雨から夏は、湿気と開け閉めの回数でにおいに気づきやすい
家族世帯では野菜の量が多く、一人暮らしでは作り置きや使いかけ野菜が奥に残りやすい

生活の形は違っても、見る場所は同じ
野菜室は、広い面より奥の角を見る

氷だけ臭い時は、製氷機まわりに切り替える

冷蔵庫の中はそこまで臭くない
でも、氷を入れた麦茶や水だけ変なにおいがする

この場合、食品を探しても原因に届きにくい
見るべき場所は、給水タンク、フィルター、製氷皿、貯氷ケース

夏の夕飯後、麦茶に氷を入れる
家族に「氷がくさい」と言われる
冷蔵庫の中を嗅いでも、そこまで臭くない

思い返すと、給水タンクを2週間以上、軽くすすぐだけで済ませていた
貯氷ケースの底には、古い氷のかけらが残っている

水しか入れていない場所だから大丈夫と思いやすいが、タンクのフタまわりやフィルター部分に汚れが残ることがある
氷だけが臭うなら、冷蔵庫全体ではなく、製氷機まわりの掃除に切り替える

ただし、自動製氷機は機種によって洗える部品が違う
洗剤を使えない部品や、交換が必要なフィルターもある

製氷機まわりは、自己流で奥まで触るより説明書に沿う
氷のにおいは、庫内掃除とは別に考えたほうが失敗しにくい

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冷凍庫の強いにおいは、普通の生活臭と分ける

停電、旅行、帰省、引っ越し準備
こうしたタイミングで電源が切れた時は、冷凍庫のにおいが強く残ることがある

肉、魚、冷凍食品、作り置きが溶ける
袋から汁が出る
それが引き出しの下、奥の隙間、通気口の近くに流れる

このタイプは、普段の冷蔵庫臭とは分けて考えたい

表面を一度拭いても、翌日まだ強い
アルコールで拭いても、数時間後に戻る
引き出しを外すと、奥に乾いた汁の跡がある

この場合、短時間で完全に消そうとすると焦りやすい
外せる部品を洗い、しっかり乾かし、換気しながら数日単位で様子を見る

においが強すぎる、奥まで液体が入った気がする、通気口まわりが気になる
その状態なら、自己判断で分解せず、修理窓口へ確認したほうが安心

冷凍庫の腐敗臭は、消臭剤だけで済ませるより、液体が入った場所を見極めることが先

消臭剤を置く前に、発生源を減らす

冷蔵庫のにおいが取れない時、消臭剤を追加したくなる
けれど、汚れや水分が残っている状態では、においを吸うものを置いても戻りやすい

古い食品が残っている
棚の端に汁が固まっている
パッキンの溝に汚れがある
受け皿や排水経路に水分が残っている
製氷機のタンクやケースが汚れている

この状態で消臭剤だけを置くと、一時的に薄くなっても、翌朝また気になることがある

順番は、シンプルでよい

まず、古い食品や傷んだ野菜を出す
次に、棚板の端、ドアポケット、パッキンの溝を見る
外せる部品は洗い、乾かしてから戻す
最後に、においが残る時だけ消臭剤を使う

消臭剤は、原因探しの代わりではなく、掃除後の補助として考える
置く前に、においを出している場所を減らすほうが戻りにくい

においが戻りやすい家庭の使い方

冷蔵庫そのものが悪いというより、使い方のクセでにおいが残りやすくなることがある

夕飯後に保存容器を急いで戻す
汁気のあるおかずをラップだけで置く
野菜を買った袋のまま奥に入れる
開封した漬物や魚を何日も置く
冷蔵庫が常にいっぱいで、奥が見えない

こういう使い方だと、こぼれた汁や古い食品に気づきにくい
においが出てから掃除しても、原因が複数の場所に分かれていることがある

特に、冷蔵庫が満杯の家庭は、棚の端や野菜室の奥が見えにくい
一人暮らしでは、少量の作り置きが奥に残ったままになりやすい
家族世帯では、ドアポケットや製氷機の使用頻度が上がる

対策は大きく変えなくてよい
保存容器の底を軽く拭いてから入れる
汁気のあるものは小さなトレーにまとめる
野菜室の下に敷いた紙が湿っていたら、その場で替える

においを消すより、汚れが隙間に入る前に止める
このほうが、次の掃除がかなり楽になる

見直す順番は、開けた場所から決める

冷蔵庫のにおいが取れない時は、全部を一気に掃除しなくてもよい
まず、臭うタイミングから確認する

ドアを開ける前から臭うなら、冷蔵庫下や背面側
ドアを開けた瞬間だけなら、パッキンと棚板の端
野菜室だけなら、ケースの底と奥の角
氷だけなら、製氷機まわり
冷凍庫側が強いなら、溶けた食品の汁が入った場所

次に、食品を見直す
古い作り置き、開封済みの漬物、魚、肉、傷んだ野菜、袋の底に水がたまったものを出す

そのあと、棚板の端、ドアポケット、野菜室の底を見る
平らな面ではなく、部品の合わせ目、角、レールの近くを先に確認する

まだ残るなら、パッキンの溝
綿棒や柔らかい布で、折り返しの汚れを見る

氷だけ臭うなら、給水タンク、フィルター、貯氷ケースを説明書に沿って確認する

キッチンに近づいた時点で臭うなら、冷蔵庫下や背面の受け皿、排水経路を疑う
ここは無理に分解せず、説明書や窓口で確認してから動くほうがよい

最初に全部を掃除するより、臭う場所から順番を決める
そのほうが、原因に近づきやすい

まとめ

冷蔵庫のにおいが取れない時は、食品や棚の表面だけを見ても原因に届かないことがある

特に見落としやすいのは、冷蔵庫下の受け皿、排水口、ドアパッキンの溝、棚板の端、ドアポケットの裏、野菜室の底、製氷機まわり

掃除した直後は少しマシなのに、翌朝また戻る
消臭剤を置いたのに変わらない
庫内はきれいなのに、冷蔵庫の近くが臭う
氷だけが臭う

こういう時は、においを消すものを足す前に、発生源が隠れていないかを順番に見る

今日最初にやるなら、ドアを開ける前から臭うか、開けた瞬間だけ臭うかを分ける
そこから、パッキン、棚端、野菜室、製氷機、受け皿へ進む

見える棚から、見えない隙間へ
見る場所を変えるだけでも、翌朝戻るにおいの原因に気づきやすくなる

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ