エアコン 除湿 冷房 使い分け梅雨の朝に指が止まる
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梅雨の朝、室温はそれほど高くないのに、床や肌だけがベタつく
真夏の帰宅直後は、除湿を選んでもなかなか涼しくならない
エアコンの除湿と冷房を使い分ける時は、暑いかどうかではなく、室温と湿度を分けて見るのが基本になる
室温を下げたい時は冷房
室温は十分低いのに湿度だけ高い時は除湿
ただし、除湿には室温も下げるタイプと、冷やした空気を温め直すタイプがある
電気代まで考えるなら、リモコンの「除湿」という表示だけでは判断できない

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エアコンの冷房と除湿は室温から先に選ぶ
帰宅した部屋に熱気がこもり、温湿度計の室温が高くなっているなら、最初に選ぶのは冷房
真夏の日中や西日の入る部屋では、壁や家具まで熱を持っている
この状態で除湿を始めても、湿気は減っても暑さが残りやすい
冷房は室内の空気を冷やす過程で水分も取り除くため、室温と湿度の両方を下げられる
まず暑さを落ち着かせたい場面では、目的が分かりやすい
一方、雨の日の朝や梅雨の夜は少し違う
室温はすでに過ごせる範囲なのに、湿度計だけが70%前後を示し、肌や寝具がベタつく
このような日は、冷房でさらに室温を下げるより除湿のほうが合わせやすい場合がある
最初に見るのは湿度ではなく室温
暑さが残っているなら冷房から始めるほうが失敗しにくい

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湿度70%でも除湿が正解とは限らない
湿度が高ければ、すぐ除湿を選びたくなる
ただし、湿度の数字だけで決めると冷えすぎることがある
2016年7月の雨の日、室内湿度が普段から70%を超え、80%近くまで上がる部屋で除湿を使った人がいた
設定は除湿の弱、風量1
運転を始めて約10分で冷房のような寒さを感じ、いったん停止している
ところが止めると、空気のジメジメがすぐ戻る
除湿を入れると寒く、切ると湿気がつらいという往復になった
この場面で見るべきなのは、湿度70〜80%という数字だけではない
運転前の室温
除湿開始から何分で寒くなったか
設定温度を変更できる機種か
風が身体へ直接当たっていないか
室温がすでに低めなら、弱冷房除湿でも冷えすぎやすい
反対に、室温が高い状態なら、湿度が高くても冷房から始めたほうが過ごしやすい
湿度70%は除湿を検討する目安にはなるが、除湿へ切り替える決定条件ではない
冷房の温度を上げると湿度が戻ることがある
冷房で寒くなった時、設定温度を上げれば解決しそうに見える
ところが、室温はちょうどよくなっても湿度だけ戻る部屋がある
三菱の霧ヶ峰を使っていた人は、冷房を25〜26℃に上げたところ、湿度が80%近くまで上昇したと記録している
そこで除湿へ切り替えたものの、今度は「強」で室温が20℃未満
慌てて「弱」に変えても、20〜21℃ほどまで下がり、寒さが続いた
温度と湿度の間に、ちょうどよい設定が見つからない状態
冷房は設定温度に近づくと、室外機の圧縮機を弱めたり止めたりする
冷却が弱まれば、空気から取り除く水分量も減りやすい
さらに、機種の運転制御、室外から入る湿気、部屋の広さや断熱性なども影響する
冷房を高めに設定しただけで湿度が上がったからといって、原因を一つに決めることはできない
設定変更後はすぐ判断せず、温湿度計を同じ場所に置き、20〜30分ほど変化を見る
風の出口や窓際ではなく、普段過ごす高さで確認するほうが実際の体感と比べやすい
冷房で寒い時は温度だけを上げず、湿度がどう動いたかまで見る
除湿で寒くなるかは運転方式で変わる
家庭用エアコンの除湿は、大きく分けると弱冷房除湿と再熱除湿がある
弱冷房除湿は空気を冷やしながら湿気を取る
弱冷房除湿は、弱めの冷房に近い動きで空気を冷やし、水分を取り除く方式
仕組みが比較的シンプルで、再熱除湿より消費電力を抑えやすい傾向がある
ただし、湿気を取るほど室温も下がりやすい
除湿の弱でも10分ほどで寒くなった例や、20〜21℃まで下がった例は、この特徴と重なる
梅雨の低温多湿な日は、湿度を下げたいのに身体だけが冷えることがある
除湿中に毛布が必要になるようなら、快適な使い分けとは言いにくい
再熱除湿は冷やした空気を温め直す
再熱除湿は、湿気を取るために空気をいったん冷やし、そのあと温め直して室内へ戻す方式
室温を下げすぎずに除湿しやすいため、気温が低めの梅雨時には扱いやすい
その一方で、空気を温め直す工程が入るため、弱冷房除湿より消費電力が増える場合がある
つまり、除湿は必ず冷房より安いわけではない
同じメーカーでも機種やシリーズによって方式が異なる
「除湿」「ドライ」という名称だけで、弱冷房除湿か再熱除湿かを見分けられないこともある
自宅の除湿方式は取扱説明書で確認する
冷房と除湿の電気代を比べる前に、自宅のエアコンがどの方式かを確認する
最初に見る場所は、リモコンではなく取扱説明書やメーカーの商品ページ
次の言葉が書かれていないか探す
弱冷房除湿
再熱除湿
冷房除湿
カラッと除湿
さらら除湿
室温を下げにくい除湿
リモコンで除湿時の温度を細かく指定できるかどうかも参考になる
ただし、温度変更できないから弱冷房除湿とは限らない
説明書に方式が見つからない時は、メーカーの商品ページで型番を検索する
それでも分からなければ、サポート窓口へ型番を伝えて確認するほうが確実
電気代を比べる前に、まず自宅の除湿が何をしている運転なのかを見る
冷房と除湿はどちらが電気代を抑えやすいか
「除湿のほうが弱い運転だから安い」と考えやすい
実際には、モード名だけでは電気代を決められない
冷房28℃でワットモニターを約2か月取り付けた生活者の記録では、運転開始時は約400W
室温が設定温度へ近づくと約150W、送風状態では約15Wまで下がっていた
平均は1時間あたり約130Whだったものの、これは冷房だけの観察
同じ部屋、同じ外気温、同じ開始温湿度で除湿と比較した数字ではない
それでも、エアコンが常に同じ電力で動いていないことは分かる
電気代を左右しやすいのは、次の条件
除湿が弱冷房方式か再熱方式か
運転開始時の室温と湿度
外気温
部屋の広さと断熱性
日当たり
設定温度
室外機が強く動いた時間
弱冷房除湿なら、冷房と同程度か、条件によっては抑えやすい場合がある
再熱除湿は室温を保ちやすい一方、冷房より電力を使う場合もある
冷房と冷房除湿で消費電力に大きな差が出ない機種もあるため、全国共通の「1時間いくら」という数字だけで選ばないほうがよい
長時間運転や外出時につけっぱなしにするかは、別の条件が加わる
その判断は、エアコンをつけっぱなしにした時の電気代検証と分けて考えたほうが整理しやすい
一番安いモードを探すより、必要な温度と湿度へ早く近づけ、その後に出力が落ち着く使い方を見る
気温と湿度から選ぶ使い分けの目安
冷房と除湿で迷ったら、次の順番で見る
部屋の状態 最初に選びやすいモード 見直すポイント
室温が高く、湿度も高い 冷房 まず暑さを下げ、設定到達後の湿度を見る
室温は高くないが、湿度が高い 除湿 10〜30分後の冷えすぎを確認する
冷房で寒いが湿度が高い 除湿方式を確認 弱冷房除湿ならさらに冷える場合がある
除湿で20〜21℃まで下がる 冷房の高め設定や再熱除湿を検討 温度だけでなく湿度の変化も記録する
除湿しても湿度75%前後から下がらない 部屋条件を確認 広さ、窓、人数、外からの湿気を見る
この表は固定ルールではない
同じ湿度70%でも、6畳の北向き寝室と、西日が入る広いLDKでは必要な冷房能力が変わる
一人で過ごす部屋と、家族が集まる部屋でも湿度の上がり方は違う
梅雨は室温が低いまま湿度だけ高くなりやすい
真夏は室温と湿度の両方が高くなりやすいため、同じ除湿設定では合わせにくい
数値を一つだけ見るより、季節と部屋の熱のこもり方を一緒に見る
迷った日は30分だけ温度と湿度を記録する
毎回モードを切り替えて迷うなら、体感だけで決めずに温湿度計を見る
確認する順番は簡単
運転前の室温と湿度を見る
冷房か除湿を一つだけ選ぶ
30分後に同じ場所で再確認する
寒さ、ベタつき、室温、湿度を一緒に比べる
冷房で室温は下がったのに湿度が戻るなら、設定温度到達後の動きを見る
除湿で湿度は下がっても室温が急に落ちるなら、除湿方式や風向きを確認する
一度の結果だけで決めず、梅雨の日と真夏の日を分けて記録すると傾向が見えやすい
外気条件が違う日の電力量を、そのまま比較しないことも大切になる
温湿度計はエアコンの吹き出し口の真下や窓際を避け、普段座る場所に近い高さへ置く
置き場所が変わると数字も変わるため、比較中は位置を動かさない
最初に変える行動は、モードではなく運転前後の温度と湿度を同じ場所で見ること
まとめ
エアコンの冷房と除湿は、どちらか一方が常に涼しく、安いわけではない
室温を下げたいなら冷房
室温は十分低いのに湿度が高いなら除湿が基本になる
ただし、弱冷房除湿は室温も下がりやすく、再熱除湿は消費電力が増える場合がある
冷房25〜26℃で湿度が約80%へ戻った例や、除湿で20〜21℃まで下がった例があるように、モード名だけでは快適さを決められない
今日から設定を何度も変える必要はない
まず取扱説明書で除湿方式を確認し、運転前と30分後の温度・湿度を一度だけ比べる
その結果を見るだけでも、自宅では冷房と除湿のどちらが扱いやすいか判断しやすくなる
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
