フードスチーマーと電子レンジの違いは加熱ムラで見る
目次
電子レンジがある家でも、フードスチーマーが役立つ場面はある
ただし、少量の温野菜を数分で作るだけなら電子レンジ蒸し器で十分
フードスチーマーを考えるべきなのは、レンジの加熱ムラ、肉まんの皮の硬さ、鶏むね肉のパサつき、朝のレンジ待ちに何度も困っている場合だ
朝、コンロで味噌汁を温めながら、電子レンジで冷凍ご飯を解凍する
その横で弁当用のゆで卵やブロッコリーも用意したい
この時、レンジ蒸し器を使おうとすると、冷凍ご飯が終わるまで待つことになる
フードスチーマーと電子レンジの違いは、単に「蒸せるかどうか」ではない
電子レンジは早く加熱する道具、フードスチーマーは蒸気でしっとり火を入れながら調理枠を増やす道具 と考えると分かりやすい
フードスチーマーと電子レンジの違いは加熱方法にある
フードスチーマーと電子レンジの違いは、熱の入り方に出る
電子レンジは、食品に含まれる水分をマイクロ波で振動させて熱を作る
短時間で温まりやすく、冷凍ご飯、作り置き、少量の野菜にはかなり強い
ただし、食品の厚みや置き方で加熱ムラが出やすい
皿の上で食材が重なっていると、外側は熱いのに中心だけぬるいことがある
冷凍ブロッコリーを小房6〜8個ほど皿に重ねて600Wで2〜3分加熱すると、外側の小さい房は柔らかい
でも、中心に重なった部分だけ冷たさが残ることがある
そこで追加で30秒ほど加熱すると、今度は外側が柔らかくなりすぎる
この「足りない部分に合わせると、先に温まった部分が崩れる」のがレンジ調理の悩みになりやすい
一方、フードスチーマーは水を沸かし、発生した蒸気で食材を包む
電子レンジより時間はかかるが、食材の表面が乾きにくい
早さは電子レンジ、しっとり感と同時進行はフードスチーマー
まずここを分けて考える
電子レンジ蒸し器で十分な場面
フードスチーマーを買う前に、電子レンジ蒸し器で足りる場面を先に見る
一人分の温野菜なら、電子レンジ用の蒸し器で十分なことが多い
ブロッコリーを数房、にんじんを数切れ、弁当用に少しだけ柔らかくする程度なら、洗い物も少ない
水を少し入れてフタをし、600Wで2〜3分
フタの裏に水滴がつき、野菜に竹串が通るくらいなら、わざわざ電気蒸し器を出す必要は薄い
夜に小腹がすいて、冷蔵庫のブロッコリーを少しだけ温める
一人暮らしのキッチンで、作業台に家電を増やしたくない
週に1回も蒸し料理をしない
こういう使い方なら、電気蒸し器を買うより、今ある電子レンジ蒸し器を使い切るほうが現実的 だ
フードスチーマーは本体、トレー、受け皿、フタを洗う必要がある
少量調理だけなら、調理時間より片付けのほうが面倒に感じやすい
「電子レンジでもできることを少し丁寧にしたい」くらいの理由なら、買ったあとに出番が減りやすい
フードスチーマーが必要になりやすい生活場面
フードスチーマーが強いのは、電子レンジの代わりではなく、キッチンの作業枠を増やしたい時
朝の台所では、数分の待ち時間が重なりやすい
コンロでは味噌汁
電子レンジでは冷凍ご飯
その横で卵とブロッコリーを用意したい
この流れでレンジ蒸し器を使うと、電子レンジの順番待ちが起きる
冷凍ご飯を温めて、次に野菜を加熱して、さらに卵を別で用意する流れになりやすい
フードスチーマーなら、電子レンジを使ったまま別で動かせる
卵を蒸している間に、麺をゆでる
野菜を蒸している間に、味噌汁を仕上げる
離乳食用の根菜を蒸しながら、大人用のおかずを進める
フードスチーマーの価値は、電子レンジより早いことではなく、電子レンジを占領しないこと にある
家族世帯や子育て中の家庭では、この差が出やすい
一人暮らしでも、コンロが1口しかない部屋なら、火を使わない調理枠が増える意味はある
電子レンジの加熱ムラとパサつきが起きやすい食材
電子レンジの加熱ムラは、食材の厚み、重なり、水分量で変わる
特に差が出やすいのは、次のような食材だ
ブロッコリー
肉まん
さつまいも
かぼちゃ
鶏むね肉
離乳食用のにんじんやじゃがいも
商品リンク
価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
ブロッコリーは重なった中心が冷たくなりやすい
冷凍ブロッコリーを皿に山盛りにすると、外側と中心で温まり方が変わる
外側の小房は先に柔らかくなる
中心に重なった部分は、まだ冷たいことがある
追加加熱すると、外側の房が崩れやすい
弁当に入れるなら見た目も悪くなりやすい
フードスチーマーでは、蒸気が全体に回るため、重なりを少しほぐして並べるだけでムラを減らしやすい
ただし、詰めすぎると蒸気が通りにくくなる
ブロッコリーは量が少ないなら電子レンジ、弁当用にまとめて蒸すならフードスチーマー が扱いやすい
肉まんは皮の硬さと底の水っぽさで差が出る
肉まんは、電子レンジとの違いが分かりやすい
レンジで温めると早い
ただ、ラップのかけ方や水分量が合わないと、皮の一部が固くなることがある
底だけ水っぽいのに、上の皮は少し乾く
食べる時に、端の部分だけ噛み切りにくい
フードスチーマーで蒸すと、皮全体に湿った熱が入りやすい
割った時に、表面と内側の差が出にくい
1個だけをすぐ食べるならレンジ
2〜3個を朝食や軽食でふっくら出したいなら、フードスチーマーのほうが失敗しにくい
さつまいもは中心の硬さで判断する
さつまいもはレンジでも火が通る
急いで食べたい時には便利
ただ、太いものをそのまま加熱すると、端は熱いのに中心だけ硬いことがある
追加加熱を繰り返すと、表面の水分が抜けてボソッとしやすい
半分に割った時、中心が白っぽく硬い
端だけしわっと乾いている
こういう状態なら、レンジの短時間加熱が合っていない可能性がある
フードスチーマーは時間がかかるが、蒸気でゆっくり熱を入れやすい
作り置き用にしっとり仕上げたいなら、電子レンジより向いている場面がある
急ぐなら電子レンジ、中心までしっとりさせたいならフードスチーマー
さつまいもはこの使い分けがしやすい
鶏むね肉は厚みをそろえないと差が出る
鶏むね肉は、電子レンジでもフードスチーマーでも厚みが大事になる
厚い部分に合わせて加熱すると、薄い端が先に固くなる
中心まで火を通そうとして追加加熱すると、表面がパサつきやすい
フードスチーマーは蒸気でゆっくり熱が入るため、レンジより急激な乾きは出にくい
ただし、厚み、量、機種で火の通りは変わる
肉や魚を蒸す時は、見た目だけで判断しないほうが安心
厚い部分を開いて中心の状態を確認し、不安があれば追加で加熱する
しっとり仕上げたい食材ほど、厚みをそろえてから加熱することが先
フードスチーマーを使っても、ここを飛ばすと仕上がりは安定しにくい
電気蒸し器で代用できる蒸し器とできない蒸し器
「蒸し器を代用するなら電気でいいのか」という疑問では、何を代用したいかで答えが変わる
鍋型の蒸し器やせいろは、火加減と水切れを見る必要がある
電気蒸し器は水を入れてタイマーを回すだけなので、火を見張る時間を減らしやすい
代用しやすいのは、毎日の小さな蒸し料理
ゆで卵
蒸し野菜
肉まん
さつまいも
かぼちゃ
シュウマイ
離乳食用の根菜
少量の魚や鶏むね肉
一方で、すべての蒸し器を置き換えられるわけではない
家族4人分以上の大量野菜
大きな魚の一尾蒸し
大きな茶碗蒸しを複数作る調理
木の香りを楽しむ本格的なせいろ料理
こういう使い方では、容量や香り、蒸気の回り方で鍋型やせいろのほうが合うことがある
電気蒸し器の代用範囲は、毎日の少量調理と同時進行に強い と見る
本格調理まで全部任せる家電として見ると、期待との差が出やすい
フードスチーマーが向く人と電子レンジで足りる人
フードスチーマーを考える時は、商品スペックより先に、今の困り方を見る
向いているのは、電子レンジそのものに不満がある人ではない
電子レンジだけでは、朝食や弁当作りの流れが詰まる人 だ
たとえば、朝にレンジとコンロを同時に使う家庭
弁当用のゆで卵や蒸し野菜をよく作る家庭
子ども用の柔らかい野菜を、大人の料理と分けて作りたい家庭
この場合、フードスチーマーは時短家電というより、調理の渋滞を減らす家電になる
反対に、一人分の温野菜をたまに作るだけなら電子レンジで足りる
蒸し料理が週1回もない
キッチンに置き場所がない
洗い物を増やしたくない
こういう場合は、フードスチーマーを買っても出すのが面倒になりやすい
狭い賃貸キッチンでは、置き場所も判断材料になる
使う時だけ出すつもりでも、本体、トレー、フタを乾かす場所が必要になる
棚の下で使うと蒸気がこもりやすい
レンジ横に置くなら、フタを開けた時の水滴の逃げ方も見ておきたい
置けるかではなく、使ったあと乾かせるかまで見る
ここで面倒に感じるなら、電子レンジ蒸し器のほうが続きやすい
商品リンク
価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
フードスチーマーで失敗しやすい使い方
フードスチーマーは便利だが、完全放置の魔法家電ではない
まず、水を入れる必要がある
少なすぎると途中で止まったり、機種によっては再加熱の動きが気になったりする
次に、食材の厚みをそろえる必要がある
大きいにんじんと薄いかぼちゃを同じ段に入れると、片方だけ柔らかくなりすぎる
さらに、蒸し終わった後は水滴が残る
フタの裏、トレーの溝、受け皿に水がたまりやすい
使った直後にフタを開けると、内側の水滴が作業台に落ちることもある
毎日使うなら、調理後にどこへ置いて乾かすかまで決めておくほうがよい
失敗しやすいのは、食材ではなく段取りを見ずに買うこと
水、厚み、置き場所、洗う部品の4つを先に見ると、後悔を減らしやすい
離乳食や幼児食でフードスチーマーを使う時の違い
離乳食や幼児食では、フードスチーマーの価値が少し変わる
大人の食事なら、多少硬くても追加加熱で済む
しかし、にんじん、かぼちゃ、じゃがいもを裏ごししたい時は、硬さが残ると手間が増える
電子レンジは早いが、切り方や水分量で仕上がりが変わりやすい
角だけ硬い
中心だけつぶしにくい
追加加熱したら一部が乾いた
こういう小さな違和感が出やすい
フードスチーマーで10〜15分ほど蒸すと、竹串の通り方で状態を見やすい
スプーンで押した時に、中心までつぶれるかも確認しやすい
ただし、離乳食に使う場合も、加熱時間は食材の厚みや量で変わる
月齢や食材の扱いに不安がある時は、一般的な調理目安だけで判断しないほうが安心
大人用の味噌汁を作りながら、上の子のご飯を温め、下の子用の根菜を蒸す
この並行作業ができることが、子育て中のキッチンでは大きい
離乳食の詳しい柔らかさや食材別の蒸し時間は、この記事で深掘りしすぎない
ここでは、電子レンジより別調理しやすいことが判断材料になる と見ておく
フードスチーマーを買う前に見る場所と使い方
フードスチーマーを選ぶ前に、最初に見るのは機能より使い方
まず、何を一番蒸したいか
卵だけなら小型で足りる
卵と野菜を同時に蒸したいなら、1段では足りないことがある
家族分の肉まんや蒸し野菜を作るなら、2段以上が使いやすい
ただし段が増えるほど、洗う部品も増える
次に、置く場所を見る
使用中は蒸気が出るため、棚の真下や壁ぎわでは水滴が気になりやすい
作業台に置いた時、フタを開けるスペースがあるか
使用後のトレーを広げて乾かせるか
ここまで見ると、買った後の面倒さを想像しやすい
最後に、洗う部品を見る
トレーの溝が深いものは、野菜の細かいくずや水滴が残りやすい
毎日使うなら、丸洗いしやすさはかなり大事になる
おすすめ機種の比較は、サイズや段数、価格をまとめる親記事で見るほうが分かりやすい
この記事では、あくまで電子レンジとの違いで必要か判断することに絞る
鶏むね肉の蒸し時間、離乳食の柔らかさ、置き場所の後悔は、それぞれ別の記事で深く見たほうが重なりにくい
まとめ
フードスチーマーと電子レンジの違いは、単に蒸せるかどうかではない
電子レンジは、少量を早く温めるのが得意
冷凍ご飯、作り置き、数房の温野菜なら、電子レンジ蒸し器で十分な場面が多い
ただし、食材が重なる、厚みがある、水分を残したい
こういう時は、加熱ムラやパサつきが気になりやすい
フードスチーマーは、電子レンジより早い家電ではない
蒸気でしっとり加熱しながら、レンジとは別に動かせる家電 と考えると判断しやすい
朝のレンジ待ちがある
肉まんの皮が固くなりやすい
さつまいもの中心が硬く残る
鶏むね肉の端がパサつく
子ども用の野菜を大人の調理と分けたい
こうした場面が何度もあるなら、フードスチーマーを使う意味はある
逆に、一人分の温野菜をたまに作るだけなら、まずは電子レンジ蒸し器で十分
買う前に、今困っているのが「仕上がり」なのか「同時進行」なのかを見る
そこが分かると、フードスチーマーが必要かどうかをかなり判断しやすくなる
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
