編集

朝の会議で書いたはずのメモを、午後になって探せない

紙のノートを一台へまとめても、これでは便利になったとは感じにくい

電子ノートとは、手書きした内容を保存・整理・共有できる機器や仕組みのこと

ただし、保存できない電子メモや、iPadのノートアプリまで同じ名前で扱われることがある

初心者が後悔しないためには、商品名より書いた後に何ができるかを見るほうが早い

紙をすべて捨てる必要もない

会議記録やPDF管理は電子、暗記や急な走り書きは紙というように、役割を分けるほうが続けやすい

電子ノートとは手書き内容を保存できる道具

電子ノートは、専用ペンなどで書いた文字や図を、本体やクラウドへ保存できる道具を指すことが多い

紙のノートと大きく違うのは、書いた後の扱い方

製品によっては、次の操作ができる

ページを追加、削除、並べ替える

書いた文字や図を移動する

PDF資料へ直接書き込む

ノートをフォルダやタグで分ける

パソコンやスマートフォンへ送る

手書き文字をテキストへ変換する

ノート名や手書き内容を検索する

ただし、これらがすべて使えるとは限らない

通販画面で「電子ノート」と書かれていても、消去ボタンで画面全体が消えるだけの製品もある

保存、ページ管理、データ転送の3点があるかを先に見ると、種類を間違えにくい

電子ノートとデジタルノートの違い

電子ノートとデジタルノートには、厳密に統一された区分がない

実用上は、次のように考えると分かりやすい

電子ノート

電子ペーパー端末など、手書きとノート管理を中心にした機器

デジタルノート

電子ノートに加え、iPadのアプリ、パソコンのメモ、クラウド文書まで含む広い概念

つまり、電子ノートはデジタルノートの一種という見方ができる

ただし、売り場では電子メモパッドやスマートノートも同じ検索結果に並ぶ

名称だけでは判断できないため、次の順番で見る

書いた内容を本体へ保存できるか

複数のページやノートを作れるか

単体でデータ化できるか

スマートフォンで撮影する必要があるか

パソコンや別端末から確認できるか

「電子」と書かれていることより、保存までの操作を見ることが重要

同じ電子ノートでも仕組みは4種類ある

保存できない電子メモパッド

買い物メモ、電話中の走り書き、家族への伝言などに使う簡易的な製品

電源を入れずに書けるものもあるが、消去すると元へ戻せない場合がある

ページを増やしたり、過去の内容を一覧で見たりする用途には向かない

冷蔵庫前で数行書く程度なら扱いやすい

一方、翌週の会議で見返す記録には不向きという位置づけになる

電子ペーパー式の電子ノート

紙に近い落ち着いた表示と、手書きへの集中を重視した端末

液晶のように画面全体を常に発光させない製品が多く、液晶より見やすいと感じる人もいる

ただし、感じ方は明るさ、使用時間、フロントライトの有無によって変わる

電子ペーパーは表示を書き換える際に画面更新が必要になる

そのため、ページ切り替えが遅く感じたり、直前の表示が薄く残ったりする場合がある

高速スクロールより、文章を読む、書く、保存する作業に向いた仕組み

iPadなどのタブレット

ノートアプリを使えば、手書き、PDF編集、画像挿入、文字検索など幅広い作業ができる

カラー資料を見ながら書く

動画授業とノートを同時に開く

ウェブで調べながら図を作る

こうした作業は、電子ペーパーよりタブレットのほうが扱いやすい

一方、会議中に通知が出る、別のアプリを開いてしまうといった場面もある

多機能さを取るか、書くことへの集中を取るかが大きな違いになる

紙へ書いて撮影するスマートノート

専用の紙やペンへ書き、スマートフォンで撮影して保存する仕組み

紙に近い感覚で使えるが、書いただけではデータ化されない

製品によっては、インクが乾くのを待ち、撮影し、保存先を確認し、ページを水拭きする工程が必要になる

利用者の体験では、最初は繰り返し使える点に魅力を感じても、撮影と水拭きが積み重なり、自然に使わなくなった例がある

紙より工程が減るとは限らないため、保存完了までの動作を確認したい

紙との違いは保存量より探し方に出る

紙のノートが3冊、5冊と増えてくると、持ち運びと保管が負担になる

電子ノートなら複数の記録を一台へまとめやすい

会議用、資格学習用、日報用とノートを分けても、棚の場所は増えない

ただし、保存できることと、探しやすいことは別

複数の紙ノートを電子ペーパー端末へまとめた利用者は、使い始めには冊数が減ったことを便利に感じていた

ところがノートが増えた後、以前の記録へ素早く戻れず、期待との違いに困っている

紙なら「青い表紙の後ろ半分」「見開き右下」といった位置が手がかりになる

電子では画面の見た目が似やすく、分類ルールがないと目的のページが埋もれやすい

電子化後の使いやすさは、保存容量よりフォルダ、タグ、しおり、検索範囲で決まる

手書き全文を検索できるとは限らない

電子ノートだから、書いた文字をすべて検索できる

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価格や在庫状況は各販売ページで確認してください

そう思って選ぶと失敗しやすい

検索対象には、次の違いがある

ノート名だけ

キーボードで入力した文字だけ

タグや日付

OCRで認識した手書き文字

読み込んだPDFの本文

検索機能なし

OCRは画像や手書き文字を文字データとして読み取る仕組み

ファイル名検索とは別の機能になる

丁寧な字では認識できても、会議中の走り書き、小さい数字、記号では結果が変わることもある

店頭や返品可能期間中には、見本の文章ではなく普段の字を書く

その後、翌日に同じメモへ何回の操作で戻れるかまで試したほうがよい

重さは本体だけで比べない

紙のノート一冊と比べれば、電子ノートのほうが重い場合がある

一方、仕事用と学習用のノート、印刷資料、ペンケースを一台へまとめられるなら、持ち物全体は減らせる

見るべきなのは本体重量だけではない

ケース

専用ペン

替え芯

キーボード

充電器

一緒に持つノートパソコン

大型の電子ノートを使った人の中には、机の上では書きやすくても、パソコンと一緒にバッグへ入れると負担になり、会議で取り出さなくなった例がある

朝はバッグへ入れた

しかし短い打ち合わせではパソコンだけを開き、電子ノートは一日中バッグの中という状態

反対に、小型端末へ変えると、通勤中や数分の会議でも取り出しやすくなったという体験もある

書きやすい大きさと、毎日持ち出せる大きさは別

紙ノート3冊と、ケース・ペン付きの電子ノートを並べて量ると、判断しやすい

数字を見る時は、本体だけでなく実際に持ち歩く状態で比べる

紙はすぐ書けて、位置でも思い出せる

紙のノートは、開けばすぐ書ける

充電、起動、ロック解除、アプリ選択がいらない

電話中の急なメモや、通勤中に立ったまま一行だけ書く場面では、この差が大きい

紙ではページの厚みや位置も記憶の手がかりになる

見開きの右側

ページの下に赤字で追記

後半の折り目を付けた場所

こうした物理的な違いから、内容を思い出しやすいと感じる人もいる

デジタルでノートを整えた大学生の体験では、保存したことで満足し、後から見返す回数が減った

紙へ書いた時のほうが、書いた位置や感覚と一緒に内容を思い出せたという

これは、紙なら必ず学習効果が高いという意味ではない

保存後に見返す習慣があるか、検索しやすく分類できているかでも変わる

暗記や思考整理は紙、保管や共有は電子という分け方も現実的

電子ペーパーとiPadは使う場面で選ぶ

会議で手書きに集中するなら電子ペーパー

会議室で通知を避け、議事録だけを取りたい

この使い方なら、機能を絞った電子ペーパー端末が合いやすい

資料を読みながら書く場合は、画面サイズも見る

小型画面では持ち出しやすい反面、A4のPDFを縮小すると文字が細かくなりやすい

動画やカラー資料も扱うならiPad

自宅の机で動画授業を見ながら書く

カラーの図表を貼る

資料とノートを横に並べる

こうした場面では、タブレットのほうが操作しやすい

画面切り替えや拡大縮小も速く、ノート以外の作業へ広げられる

その分、通知や別アプリが集中を切ることもある

通勤中や立ち仕事では紙か小型端末

電車内で立ったまま書くなら、大型端末は扱いにくい

片手で支えられる紙のメモ帳や小型端末のほうが使いやすい場面もある

ただし、小型画面を半年ほど学習に使った人からは、数式や図、PDFへの書き込みで窮屈さが積み重なったという声もある

使い始めは軽さが便利

ノートが増え、資料と見比べるようになると、画面の狭さが気になり始めるという流れ

持ち運びを優先するか、資料の見やすさを優先するかを先に決める

タブレットと電子ペーパーの細かな機能比較は、別の記事へ分けたほうが判断しやすい

ここでは、カラーと多機能が必要ならタブレット、手書きへの集中を優先するなら電子ペーパーという違いを押さえれば十分

紙から移行して後悔しやすい3つの場面

保存しただけで整理した気になった

紙のノートを減らすため、一台へ移行

最初の数日は、仕事用も私用も同じ端末へ入ることが便利に感じやすい

ところが数か月後、ノート名が「メモ」「会議」「新規ノート」のまま増える

以前書いた内容がどこにあるか分からず、一冊ずつ開くことになる

この失敗は、端末の容量ではなく分類方法の問題

最初から細かいルールを作る必要はない

「仕事・学習・生活」の3分類に分け、日付か案件名をノート名へ入れるくらいでよい

小型なら何にでも使えると思った

小型端末は、バッグから取り出しやすい

会議の短いメモにも使いやすい

一方、資格学習で数式や表を書き始めると、一画面へ収まらない

A4のPDFを開くたびに拡大と移動が必要になり、半年ほど使ううちに不満が積み重なることがある

小型は悪いのではなく、用途が違う

一行メモ中心なら小型、図表やPDF中心ならA5相当や10インチ前後も候補

細かな製品ごとのサイズ選びは、用途別の記事で分けて確認したい

大型端末を毎日持ち歩けなかった

自宅の机では、広い画面が快適

PDFを見ながら余白へ書き込む作業もしやすい

しかし、ケースとペンを付けてパソコンと一緒に持つと、通勤時の負担が増える

短い会議では取り出すほどでもないと感じ、紙のメモへ戻ることもある

購入前は、机で数分書くだけでは分かりにくい

普段のバッグへ入れ、パソコンや水筒と一緒に一日持ち歩くと差が見えやすい

初心者は書き味より翌日の探しやすさを見る

店頭では、ペンの滑りや文字の遅れが気になりやすい

もちろん書き心地も大切

ただし、長く使った後の差は、書く瞬間より探す時に出る

試せる環境があるなら、次の順番で見る

普段の字で1ページ書く

目的の違うノートを3冊作る

合計10ページ以上に増やす

一度ノートを閉じる

翌日に前日の一文を探す

見つかるまでの操作回数を数える

スマートフォンかパソコンへ送る

30ページまで増やせるなら、タグなし、フォルダあり、日付入りタイトルで探しやすさを比べるとよい

重要なのは、速さを競うことではない

自分が迷わず同じ操作を繰り返せるかを見るための確認になる

夜の部屋でも使うなら、昼の窓際だけで判断しない

フロントライトがない製品は、暗い寝室では照明が必要になる場合がある

昼の窓際、室内照明、夜の部屋で同じページを見ると、使う場所との相性に気づきやすい

紙から全部移す前に1週間だけ役割を分ける

電子ノートを買った日から、紙をすべて捨てる必要はない

まず1週間ほど、次のように分けて使う

会議記録は電子ノート

PDFへの書き込みは電子ノートかタブレット

電話中の急なメモは紙

暗記や思考整理は使いやすい方

完了後に消すタスクは簡易メモ

毎日使った場面だけでなく、使わなかった理由も残す

バッグから出さなかった

充電が気になった

画面が狭かった

紙のほうが早かった

この記録が、製品の良し悪しより自分との相性を教えてくれる

紙を完全に消すより、電子へ移して困らない用途から切り替えるほうが失敗しにくい

初期設定とオフライン利用は購入後に分けて確認する

電子ノートを使い始める時は、Wi-Fi、同期、バックアップ、ペン設定などの確認が必要になる

ただし、この記事では操作手順まで広げない

電子ノートとは何か、紙やタブレットと何が違うかを理解することが先になる

購入後の設定は「電子ノートの初期設定で最初にやること」で確認できる

買った当日に設定したい項目と、オフラインでできることを分けて見ると迷いにくい

Wi-Fiがない外出先で使う予定がある人は、設定後に一度通信を切る

新規ノートを作れるか、保存済みの資料を開けるかだけでも試しておくと安心

電子ノートは紙をなくす道具ではなく役割を分ける道具

電子ノートは、紙に書く操作を残しながら、保存、整理、共有をデジタル化する道具

一方で、保存できない電子メモ、電子ペーパー端末、iPadのノートアプリでは役割が違う

紙より優れているかではなく、

書いた内容を後から探すか

PDFへ書き込むか

毎日持ち歩くか

カラーや動画が必要か

充電なしですぐ書きたいか

この順番で考えると、自分に必要な種類が見えやすい

今日から全部を電子へ変える必要はない

まずは普段使っている紙ノートを一冊だけ見て、書いた後に保存・検索したい内容だけを電子へ移す

その使い分けから始めるほうが、買った後の違和感を減らしやすい

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ