夕飯前に生地を伸ばして、あとはカッターに通すだけ
そう思ったところで、麺が2本ずつくっついたり、途中でブチブチちぎれたりするとかなり焦る

パスタマシンの失敗原因は、機械の不良よりも生地の水分量、最初の厚み、寝かせ不足、打ち粉不足、厚みメモリの飛ばし方に出やすい

カッターに生地が詰まった時も、いきなり水で流すより、乾かしてからブラシや竹串で落とすほうが安全に扱いやすい
この記事では、レシピや機種選びではなく、今まさに「ちぎれる・くっつく・詰まった」で困っている時の原因と対処に絞って整理する

パスタマシンの失敗原因は生地と通し方に出やすい

パスタマシンで失敗した時、最初に疑いたくなるのはカッターの切れ味や本体の故障

ただ、家庭で起きやすい失敗は、機械そのものより生地の状態と通し方が原因になっていることが多い

特に多いのは、次の3つ

  • 麺が2本ずつくっついて出てくる
  • ローラーに入らない、途中でちぎれる
  • カッターの奥に生地が詰まる

たとえば、ホームベーカリーで生地を作り、パスタマシンで伸ばして切れば楽になると思った場面
強力粉100gに卵Lサイズ1個を合わせた柔らかめの生地を通すと、カッターで筋は入るのに、麺が完全には分かれないことがある

真ん中に線だけ入った2本一組の麺になり、結局、手で裂く作業が必要になる
この状態になると、包丁で切ったほうが早かったと感じやすい

翌日まで軽く置いた固めの生地では切れた、伸ばしてから2〜3時間乾かすと少し切れやすくなった、という変化もある
つまり、同じパスタマシンでも、生地の硬さと乾き方で結果が変わるということ

まず見る順番は、カッターではなく生地側
水分、厚み、寝かせ、打ち粉、圧延の順で確認すると原因を絞りやすい

パスタマシンで麺がくっつく原因は水分量と打ち粉不足

麺がくっつく時は、カッターが切れていないように見える
しかし実際には、刃を通った後に生地同士が戻ってしまうことがある

水分が多い生地は、切られた直後も表面がしっとりしている
そのまま出口で触れ合うと、2本の麺がまた貼りつきやすい

特に細麺用のカッターは、太麺より逃げ道が少ない
細い麺ほど、生地の乾き具合と打ち粉の量がシビアになる

2本ずつくっつく時は生地表面を見る

麺が2本ずつ出てくる時は、まず切れ目を見る

真ん中に筋が入っているのに離れないなら、カッターがまったく切っていないわけではない
切れた後に、湿った表面同士が再びくっついている状態と考えやすい

この場合、いきなりカッターを強く回したり、無理に何度も通したりしない
生地表面に軽く打ち粉をして、少し乾かしてから再度通すほうが扱いやすい

ただし、2〜3時間置きすぎると、今度は端がパリッと割れやすくなる
乾かすというより、表面のベタつきを落ち着かせるくらいを目安にする

柔らかい生地は細麺より太めの刃が扱いやすい

柔らかい生地を細いカッターに入れると、刃の間で生地が押され、出口でまとまりやすくなる

細麺でどうしてもくっつくなら、まず太めの刃で試す
太めの幅なら、生地が潰れにくく、分離した状態を保ちやすい

失敗した時に見る場所は、麺の端と断面
端がベタッとしているなら水分が多め
断面がつぶれて平たくなっているなら、カッターに入れる前の生地が柔らかすぎる可能性がある

細麺にこだわる前に、太めで切れる硬さまで整える
そのほうが、原因を切り分けやすい

パスタマシンで麺がちぎれる原因は厚みと段階飛ばし

麺がちぎれる時は、水分不足だけで判断しないほうがよい

生地が硬すぎる場合もあるが、よくあるのは厚い生地を急に薄くしようとしている状態
ローラーの圧力が一気にかかり、麺帯が引っ張られて裂けやすくなる

初めて使う時ほど、生地を丸めたままローラーに押し込みがち
しかし、パスタマシンは厚い塊を無理に噛ませる道具ではない

最初の1回は、製麺というより機械に入る厚さまで整える工程と考えるほうが失敗しにくい

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ローラーが空回りする時は最初の厚みを疑う

こねて寝かせた生地に打ち粉をしても、ローラーが空回りすることがある

この時、手で押し込むと一部だけ噛んで、そこから裂ける
麺棒で薄くしてから入れると動き出すが、急に薄い設定へ変えると途中で千切れやすい

最初は、ローラーの一番厚い設定から通す
うまく入らない時は、生地を少し平らにして、端をローラーに噛ませやすい形にする

ローラーが噛まない時は、水を足す前に厚みを見る
水分を増やすと、今度はくっつきや詰まりにつながりやすい

厚みメモリは1段階ずつ変える

パスタマシンの厚みメモリは、飛ばすと失敗しやすい

たとえば、厚い設定から一気に薄い設定へ変えると、生地に強い圧力がかかる
表面は伸びているように見えても、端が裂けたり、途中でブチブチ切れたりする

自家製中華麺のように、小麦粉300gに水120g前後の低加水生地では特に負荷が出やすい
硬い生地を無理に通すと、麺帯だけでなく機械側にも負担がかかる

メモリは、0から2、2から4のように飛ばさない
0→1→2→3のように、1段階ずつ薄くするのが基本になる

途中で端が割れるなら、そこで止めて生地を折りたたみ、少し休ませてから戻る
無理に薄く進めるより、1つ前の厚みに戻すほうが整いやすい

パスタマシンでローラーにくっつく時は寝かせ不足も見る

ローラーに生地が貼りつく時は、打ち粉不足だけではない

こねた直後の生地は、表面が落ち着いておらず、押されると伸びる前に破れやすい
グルテンがなじんでいないため、ローラーで引っ張られた時に形が保ちにくい

寝かせるのは味のためだけではなく、ローラーで破れにくくするためでもある

こねた直後に通すと表面が荒れやすい

こねた直後の生地をそのまま通すと、表面に細かな裂け目が出ることがある

この状態で薄くしていくと、裂け目が広がり、麺帯の端からちぎれやすい
打ち粉を増やしても、内側のまとまりが弱いままだと改善しにくい

目安としては、生地をまとめたあとにラップなどで包み、少し休ませる
数十分から数時間で扱いやすくなることもあるが、生地の配合や室温で変わる

冷蔵庫に入れて一晩置いた生地が切れやすくなった例もある
ただし、乾きすぎると割れやすくなるため、表面をむき出しにしないことが大切

梅雨や夏は同じ配合でもくっつきやすい

同じ分量で作っても、梅雨や夏場は生地がしっとり残りやすい

狭いキッチンで鍋を火にかけながら作業していると、作業台の打ち粉も湿りやすい
冬の乾いた室内では問題なかった配合でも、夏だけローラーに付きやすくなることがある

この時は水分量をすぐ大きく変えるより、打ち粉と休ませ方を見る
生地表面がベタつくなら、軽く粉を振ってなじませ、少し置く

季節で変えるのは配合だけではなく、作業中の乾かし方と打ち粉の入れ方
同じレシピを守っているのに失敗する時ほど、室温と湿度を見ておきたい

パスタマシンの洗い方は水で流すより乾かして落とす

パスタマシンの洗い方で迷うのは、カッターの奥に生地が残った時

作業後すぐに水で流したくなるが、多くの手動パスタマシンでは、本体やローラー、カッター部分の水洗いは避ける扱いになっている
水分が残ると、サビや動きの悪さにつながることがあるため

ただし、機種によっては取り外せる部品だけ洗える場合もある
その場合も、完全に乾かしてから戻す必要がある

基本は、本体ごと水洗いしない。説明書で洗える部品だけ確認するという考え方でよい

カッターに詰まった生地は一晩乾かす

カッターに湿った生地が残っている時、すぐ取ろうとすると奥へ押し込みやすい

特に、爪楊枝や竹串で湿ったままつつくと、生地が伸びて刃の隙間に入り込む
表面は取れたように見えても、奥に粘ったカスが残りやすい

まずは本体を風通しのよい場所に置き、一晩ほど乾かす
乾くと生地が粉っぽくなり、ブラシで落としやすくなる

湿った生地は取るより先に乾かす
これだけで、掃除のしやすさが大きく変わる

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ブラシと竹串はローラーを少し回しながら使う

乾いた後は、付属ブラシや柔らかいブラシで表面の粉を落とす

カッターの奥に残った細いカスは、竹串や爪楊枝で軽くかき出す
金属製の尖った道具で強くこじると、刃や部品を傷めることがあるため避けたい

一度で全部取ろうとしない
ローラーやカッターを少し回し、見える位置が変わったところでまたブラシを当てる

この繰り返しで、奥に隠れていた乾燥カスがポロポロ出てくることがある
掃除に時間がかかる時でも、乾かす、落とす、回す、また落とすの順番が扱いやすい

黒ずみや古い粉が出る時は捨て生地で確認する

久しぶりに使うパスタマシンでは、ローラーの端に触れた生地が黒っぽく汚れることがある

防錆用の油、古い粉、金属部の汚れが生地に移ることもあるため、最初の生地をいきなり食べる用にしないほうが安心
少量の捨て生地を何度か通して、汚れの出方を見る

ローラーの端だけ黒くなるなら、端の汚れが残っている可能性がある
乾いた布で届く範囲を拭き、もう一度捨て生地を通す

色やにおいに違和感が残る時は、無理に調理へ進めない
説明書やサポートの確認を優先したほうが安全に判断しやすい

パスタマシンのカッターに生地が詰まる原因

カッターに詰まる原因は、掃除不足だけではない

そもそも生地が柔らかすぎる、打ち粉が少ない、こね不足で表面が荒れている
この状態でカッターへ通すと、生地の一部が刃の間に残りやすい

特に、切った直後の麺が出口でまとまって出る場合
カッターの中にも生地が押し残されていることがある

水っぽい生地はカッター奥に残りやすい

水分が多い生地は、切れたあとも粘りが残る

刃の隙間に薄く貼りつき、次の生地を通すたびに少しずつ重なる
数回使っただけでは目立たなくても、数週間使ううちに出口の形が乱れてくることもある

麺がまっすぐ出ず、途中で引っかかる
いつも同じ場所だけ太くなる
このような時は、カッターの奥に乾いたカスが残っている可能性を見る

詰まりを防ぐには、掃除だけでなく、詰まりにくい硬さの生地にすることも必要
柔らかいまま通し続けると、掃除の手間も増えやすい

低加水の硬い生地は厚いまま入れない

中華麺やうどんのような硬い生地は、柔らかい生地とは逆の失敗が出やすい

水分が少ないぶん、ローラーに入る前の厚みがあると機械に負荷がかかる
麺棒である程度薄くしてから入れないと、麺帯が割れたり、ブチブチ切れたりしやすい

硬い生地は、最初からカッターに近づけない
厚いローラー設定で何度か伸ばし、表面がなめらかになってから切る

硬い生地ほど、切る前の圧延を急がない
カッターで解決しようとせず、ローラー段階で整えるほうが失敗しにくい

パスタマシンを分解掃除する前に確認すること

カッターの奥に生地が残ると、分解したくなる

ただ、パスタマシンのカッター部分には、ギア、スプリング、櫛刃状の部品が入っていることがある
外すより戻すほうが難しいケースもあり、向きや順番を間違えると動きが悪くなる

鋭い部品で指を切ることもあるため、分解は軽い掃除の延長で考えないほうがよい

分解より先に通常掃除を2回試す

分解を考える前に、まず通常掃除を2回に分けて試す

1回目は、使用後に大きなカスだけ落とす
その後、一晩乾燥

2回目は、乾いたカスをブラシと竹串で落とし、ローラーを回しながら再確認
それでも同じ場所で詰まるなら、説明書やサポートを確認する

分解は最終手段
保証や再組み立てに不安があるなら、自分で無理に開けないほうが安心だ

金属の道具でこじらない

カッターの隙間に残った生地は、細い金属で取りたくなる

しかし、刃のすき間をこじると、部品がゆがんだり、表面を傷つけたりすることがある
傷が増えると、次に生地が引っかかりやすくなる可能性もある

使うなら、竹串や爪楊枝のような柔らかい素材にとどめる
力を入れて掘るのではなく、乾いた粉を軽くはがす感覚で十分

取れない汚れを力で取ろうとしない
乾燥時間を増やすほうが、結果的に機械を傷めにくい

パスタマシンの失敗を次回減らす順番

次回の失敗を減らすには、作業の順番を変えるのが早い

原因を全部直そうとすると、何を変えたから改善したのか分からなくなる
まずは、生地の硬さ、最初の厚み、メモリの進め方、掃除の順番の4つだけを見る

生地は切る前に表面の状態を見る

カッターに入れる前に、麺帯の表面を見る

指にべたつくなら、少し打ち粉を足してなじませる
表面が粉っぽく割れるなら、乾きすぎや寝かせ不足を疑う

麺帯を持ち上げた時、だらっと伸びるなら柔らかめ
端から裂けるなら硬め、または急に薄くしすぎている可能性がある

カッターで失敗する前に、麺帯の表面で止まる
ここで整えるほうが、詰まりもくっつきも減らしやすい

厚い設定から数回通してから切る

最初から仕上げの薄さを狙わない

厚い設定で通し、折りたたんでもう一度通す
表面が少しなめらかになってから、1段階ずつ薄くする

途中でちぎれたら、次へ進まない
一段戻して、少し休ませてから再開する

急いで薄くするほど、あとで掃除が面倒になりやすい
夕飯前に焦る時ほど、最初の厚み調整に時間を使うほうが結果は安定しやすい

使い終わったら湿ったまま放置しない

使い終わった後、カッターに残った生地をそのまま放置すると、乾いた時に奥で固まりやすい

ただし、湿ったうちに水で流すのではなく、大きなカスだけ落として乾かす
翌日、粉状になったところをブラシで落とす流れが扱いやすい

掃除後は、ローラーを少し回して、同じ場所からカスが出ないか確認する
白い粉だけならまだ落とせるが、黒ずみやにおいが気になる場合は無理に使わない

片付けは、洗うより乾かして落とす順番に変える
この考え方だけでも、カッター詰まりの再発は減らしやすい

パスタマシンの失敗はレシピ記事や選び方記事と分けて考える

パスタマシンの記事は、似たテーマが重なりやすい

生パスタの基本レシピを知りたい人
中華麺やうどんを作りたい人
購入前に機種を比べたい人
掃除が楽なモデルを探している人

これらは近いようで、読者の困り方が違う

この記事で扱うのは、すでに使っていて、麺がちぎれた、くっついた、カッターに詰まった時の対処
配合の詳しいレシピやおすすめ機種の比較は、別で見たほうが混乱しにくい

生地作りそのものを見直したい場合は、生パスタの基本レシピや中華麺・うどん向けの配合を分けて確認する
掃除のしやすさで買い替えを考える場合も、まずは今ある機種で乾燥掃除と説明書の範囲を確認してからで十分

まとめ

パスタマシンで麺がちぎれる、くっつく、カッターに詰まる時は、すぐに故障と決めつけなくてよい

見る順番は、生地の水分量、最初の厚み、寝かせ時間、打ち粉、厚みメモリ、掃除の順番
この順で確認すると、原因をかなり絞りやすい

柔らかい生地は、細麺カッターで2本ずつくっつきやすい
硬い生地は、厚いまま入れるとローラーで裂けやすい
どちらも、カッターに入れる前の麺帯を見ることが大切になる

掃除は、本体ごと水で流すより、乾かしてから落とす
一晩乾かし、ブラシや竹串で軽く落とし、ローラーを少し回してまた確認する

今日から全部を変える必要はない
まずは次に使う時、カッターへ入れる前の生地表面と厚みを見る
そこを整えるだけでも、ちぎれ、くっつき、詰まりはかなり減らしやすくなる

監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ