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冬の朝、玄関を開けると駐車場に10cm以上の雪

出勤前にスコップですくい、腰をひねって雪山へ投げる作業はかなり重い

家庭用の電動雪かき機は、降った直後の軽い雪を玄関前や車1〜2台分だけ片付けたい時に使いやすい

実際の使用例では、積雪約15cmの車2台分を約10分で除雪できたケースがある一方、湿った雪や踏み固めた雪では、停止や往復が増えて手作業より遅くなった例もあった

さらに見落としやすいのが、雪を飛ばす方向

住宅街では、除雪力の強さよりも隣家や車へ雪を入れずに排雪できるかが重要になる

家庭用の電動雪かき機が速いのは朝の新雪10〜15cm

家庭用の小型除雪機が力を発揮しやすいのは、夜から朝に積もったばかりの雪

まだ誰も踏んでおらず、スコップで寄せ集めてもいない状態なら、回転するオーガが雪を取り込み、そのまま前方や左右へ飛ばしやすい

実際に確認できた使用例では、まとまった降雪の翌朝、積雪約15cmの車2台分を約10分で片付けていた

軽い雪では、前へ押した跡に路面が見え、スコップのように1杯ずつ持ち上げて運ぶ必要がなかったという

ただし、この10分はすべての家庭に当てはまる数字ではない

同じ15cmでも、雪に含まれる水分、駐車場の広さ、段差、投雪場所までの距離で作業時間は変わる

車上の雪を落とす時間や、最後にスコップで整える時間まで含めると、全体では20〜30分かかるケースもある

除雪時間を見る時は、積雪の深さだけでなく、雪質と手直し時間までセットで考える

除雪幅いっぱいに入れると、かえって進みにくい

手押し式の電動雪かき機は、幅いっぱいに雪を取り込めば速く進めるように見える

ところが、湿り気のある雪を一度に多く入れると、オーガへかかる抵抗が増え、回転が落ちやすい

北海道でスティック型の電動除雪ショベルを使った例では、除雪幅いっぱいではなく、実際の幅の3分の2程度ずつ重ねて進むほうが雪を漏らしにくかった

最初は広く一気に進もうとしても、回転音が低くなったり、本体が前へ進まなくなったりする

そこで取り込む幅を狭くすると、停止せずに進みやすくなったという流れ

スピードを上げたい時ほど、一度に入れる量を増やすのではなく、一定の回転を保つほうが結果的に早い

モーター音が急に重くなったら、押し込まずに投入量を減らす

新雪と湿った雪では除雪スピードが大きく変わる

降った直後のさらさら雪

もっとも安定して処理しやすい状態

軽く押すだけでオーガへ入り、地面まで一度で届きやすい

雪もまとまらないため、遠くまで飛ばしやすくなる

朝の出勤前に使うなら、気温が上がる前のこの状態が狙い目

スコップで一度集めて雪山にしてから使うより、手を付けていない新雪へ最初から入れるほうが進みやすい

少し湿った雪

少量ずつなら処理できた例が多い

ただし、さらさら雪と同じ速度で押すと、投雪口の前に雪が固まりやすい

午前中は軽かった雪が、昼には水分を含んで重くなり、何度も停止して雪を取り除くことになった例もある

朝すぐに作業できない家庭では、カタログ上の除雪能力よりも、湿雪への対応を慎重に見たい

数日たった雪や踏み固めた雪

2〜3日放置した雪は、自重や気温変化で締まりやすい

車や人に踏まれた場所では、回転刃が表面へ食い込まず、空回りや異音が出ることもある

この状態を家庭用の小型機だけで片付けようとすると、同じ場所を何度も往復し、時間も身体負担も増えやすい

電動雪かき機は圧雪を削る機械ではなく、積もった直後の雪を動かす道具と考えるほうが失敗しにくい

正面固定の小型除雪機は進み方を先に決める

小型除雪機の電動タイプには、雪を正面へ飛ばすものと、左右へ角度を変えられるものがある

正面固定型で起きやすいのが、除雪した雪をもう一度処理する失敗

玄関側から道路へ向かって進む

正面へ飛んだ雪が、これから進む場所へ落ちる

その雪を再び機械へ入れる

これでは、モーターで飛ばしていても往復が増える

正面固定型を使う時は、作業を始める前に排雪場所を見る

庭の右奥へ雪を集めるなら、その反対側から右奥へ向かって進む

道路や隣地へ向かって押し始めない

除雪開始地点は、立ちやすい場所ではなく、雪を捨てたい場所から逆算して決める

左右調整できても、真横へ飛ばせるとは限らない

「投雪方向を左右に調整できる」と書かれていても、可動範囲は機種ごとに違う

左右へ数十度だけ変わるものもあれば、シューターを手元から大きく回せるものもある

左右30度程度では、壁沿いや車の間で雪を真横へ逃がせない

本体そのものを何度も向け直すことになる

購入者の体験でも、さらさらした新雪は勢いよく飛んだ一方、方向調整の幅が狭く、立ち位置と進行方向に慣れが必要だった

ここで見るべきなのは「方向調節あり」という表示だけではない

左右へ何度動くか

手元から変更できるか

高さや飛距離も変えられるか

作業中に角度がずれないか

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住宅街では最大投雪距離より、近い場所へ安全に落とせるかを見る

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雪が飛びすぎると隣家や車へ届く

パワーが強ければ、必ず使いやすいとは限らない

月極駐車場で使った例では、雪が予想以上に遠くへ飛び、隣や向かいに止まっている車へ当たりそうになった

庭へ向けて排雪できる戸建てなら便利でも、道路や隣家が近い場所では、飛距離の長さが欠点になる

特に軽い粉雪は、機械が向いている方向だけでなく、風にも流される

右へ向けたはずの雪が横風で戻り、除雪を終えた場所へ薄く積もることもある

作業前は、まず風向きと人の位置を確認

次に、もっとも低い出力や短い投雪距離で試す

柄の角度で飛距離が変わる機種もあるが、操作方法は製品ごとに異なる

取扱説明書にない姿勢や調整を無理に試さないほうが安心

最初の1mだけ試運転し、雪の着地点を見てから本格的に進む

雪を持ち上げる腰の動作は減らしやすい

スコップ除雪で腰がつらくなるのは、前かがみになる動作だけではない

雪をすくい、持ち上げ、腰をひねって雪山へ投げる

この動作を何十回も繰り返すことが負担につながる

電動雪かき機なら、雪を持ち上げず、地面を押しながら飛ばせる

札幌で使った女性の例でも、もっとも大きな変化は、雪を高い雪山へ持ち上げる作業がなくなったことだった

ただし、電動雪かき機は腰痛を治す道具ではない

先端にモーターがあるスティック型では、本体を支える肩や腕、トリガーを握る前腕へ負担が移る場合がある

湿って締まった雪へ使用した例では、腰には強い負担を感じなかった一方、機械を持ち上げて押し込んだため、肩と腕の疲れが大きくなっていた

腰の持ち上げ動作が減っても、身体全体が必ず楽になるとは限らない

5〜10分後に肩や握力がつらくならないかを見る

家庭用の電動雪かき機を選ぶ時、本体重量だけを見ても実際の負担は分かりにくい

同じ5kg前後でも、重さが車輪へ乗る手押し式と、先端を腕で支えるスティック型では体感が違う

安全スイッチを握り続ける機種では、方向転換のたびに握りが緩み、モーターが止まることもある

5分ほど使った時点で前腕が張る

10分後には肩を下ろして休みたくなる

この状態なら、腰の負担が減っても、出勤前の除雪を続けるのはつらい

口コミを見る時は「女性でも使えた」「軽かった」だけで判断せず、使用時間と疲れた部位まで見る

確認したいのは持ち上げられるかではなく、必要な範囲を最後まで操作できるか

コードレスは1回の除雪範囲まで確認する

コードレス式は、延長コードを避けながら進む必要がない

玄関前や車の周囲で向きを変えやすく、取り回しは楽になりやすい

一方、バッテリー1個で約30分動作し、駐車場1台分と家の前の歩道を処理したところで、ほぼ使い切った例がある

別の60代女性も、約30分で電池が切れ、追加バッテリーを用意していた

稼働時間だけを見ると30分は十分に見える

ただし湿雪で停止を繰り返したり、同じ場所を往復したりすると、必要面積を終える前に残量が減る

本記事で重視したいのはバッテリー性能そのものではなく、朝の除雪を1個で終えられるか

玄関前だけなのか

車1台分か

歩道まで含むのか

使う範囲を先に決めると、必要な稼働時間を判断しやすい

住宅街では排雪場所がないと使いにくい

家庭用の小型除雪機が合いやすいのは、敷地内に雪を飛ばせる庭や空き地がある家

反対に、隣家との距離が短い住宅街、月極駐車場、集合住宅では、除雪能力が足りていても雪の置き場に困りやすい

正面へしか飛ばせない機種では、道路へ雪を出さず、車へ当てず、自分の敷地へ収める進路を作れないこともある

北海道内陸のような軽い雪なら遠くまで飛びやすい

日本海側などの湿った雪では、飛距離が短くなり、機械の近くへ固まって落ちやすい

地域差は積雪量だけでなく、雪の重さと排雪場所の取りやすさに出る

朝すぐ除雪できる家庭なら小型機の利点を生かしやすい

帰宅後まで雪を放置しやすい生活では、締まった雪が増え、得意条件から外れやすくなる

異音や詰まりが出たら押し込まない

湿った雪や圧雪へ当てた時、モーター音が急に低くなることがある

回転刃が空回りする

投雪口から雪が出なくなる

振動が急に大きくなる

この状態で本体を押し込み続けるのは避けたい

まず運転を止め、コード式なら電源プラグを抜く

コードレス式ならバッテリーを外す

回転部が完全に止まったことを確認し、取扱説明書に沿って詰まりを確認する

投雪口やオーガへ手を入れて雪を取らない

圧雪や凍結層が多い場所は、家庭用の電動雪かき機だけで無理に進めず、別の除雪道具へ切り替えるほうが安心

固定部の緩みや異音が続く場合も、自己判断で分解せず、販売店やメーカー窓口へ確認したい

家庭用として合うかは5つの条件で分かれる

家庭用の電動雪かき機が使いやすいのは、次の条件が重なる家

朝のうちに新雪を処理できる

主な積雪が10〜15cm前後

玄関前や車1〜2台分が中心

敷地内に雪を飛ばせる場所がある

投雪方向を変えられる機種が必要か判断できている

反対に、道路際の圧雪、屋根から落ちた固い雪、数日放置した雪が中心なら、小型電動機だけでは作業が終わりにくい

手押し式とスティック型でも向く場面が違う

車輪付きの手押し式は、本体重量を腕だけで支えにくく、駐車場のような平らな場所へ向く

スティック型は玄関前や狭い通路へ入りやすいが、先端重量を腕で支える時間が増える

コード式かコードレスか、保管性や故障対応まで含めた選び方は別に考える必要がある

この記事で見るべき中心は、あくまで朝の新雪を何分で片付け、どこへ飛ばせるか

まとめ

家庭用の電動雪かき機は、降った直後の軽い雪を、玄関前や車1〜2台分だけ処理する時に力を発揮しやすい

積雪約15cmの車2台分を約10分で終えた例もあり、スコップで雪を持ち上げ、腰をひねって投げる回数を減らせる場合がある

ただし、湿った雪や踏み固めた雪では、詰まりや往復が増えやすい

正面固定型では、除雪した雪を進行方向へ戻す失敗も起きる

購入前に最初に見るのは、最大パワーではない

自宅の雪をどこへ飛ばし、隣家や車へ入れずに収められるか

次に雪が降った朝は、玄関から駐車場まで歩き、雪を置ける方向を先に確認する

その進路を作れる機種か考えてから選ぶほうが、使い始めてから困りにくい

監修:鈴木隆

保有資格:家電製品アドバイザ