子ども収納ラベルひらがなで夕方の迷いを減らす貼る高さ
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夕方、床いっぱいに広がったおもちゃを片付けるとき、子どもが何度も違う箱へ戻してしまう
実家では、家族が「下着は一段目」と説明しても、高齢の親が引き出しの前で手を止める
このような場面では、収納場所より先にラベルの伝わり方を見直したほうが早い
子どもの収納ラベルは、実物写真やアイコンに短いひらがなを添えるのが基本
高齢者に見やすいラベルは、太い文字、高コントラストの配色、無理なく読める高さを優先する
ただし、年齢やテープ幅だけで決めるのは避けたい
作った本人ではなく、実際に使う人が、少し離れた場所から読めるか、迷わず指を差せるかまで確認することが大切になる
子どもの収納ラベルは実物写真から始める
文字をまだ読めない時期は、「くるま」「ぶろっく」と書いても、子どもには意味が伝わらない
一方、いつも遊んでいる車やブロックの写真なら、文字を読まなくても中身と結び付けやすい
特に1〜2歳頃は、一般的なイラストより家にある実物の写真のほうが分かりやすい場合がある
ある家庭では、おもちゃを撮影して背景を白く整え、収納箱の正面へ貼った
同じ写真を棚側にも付けたところ、子どもは箱の中身だけでなく、箱を戻す位置も判断しやすくなったという
箱だけに写真を貼ると、持ち出した後に戻す棚が分からなくなることがある
そのため、最初に試したいのは次の2か所表示
箱の正面に、中身を示す写真
棚の置き場所に、同じ写真
「何を入れるか」と「どこへ戻すか」を同じ目印でつなぐと、片付けの途中で迷いにくい
写真は代表的な物を1〜3個に絞る
収納箱の中身を全部並べて撮る必要はない
むしろ、物が多すぎる写真は、何を示しているのか分かりにくくなる
車の箱なら、いつも使う車を1〜3台
ブロックの箱なら、実際に入れているブロックを数個だけ置く
背景は白い紙や無地の床で十分
家具や別のおもちゃが写り込むと、子どもの視線が目的物から外れやすい
同じ「ブロック」でも、大型ブロック、マグネット式、木製積み木では見た目が違う
市販アイコンを選ぶ前に、その子が見て中身を言い当てられるかを基準にするほうが失敗しにくい
ひらがなは写真やアイコンの下へ短く入れる
ひらがなを読み始めたら、写真やアイコンを外すのではなく、その下へ短い名前を加える
表示の変え方は、年齢だけで固定しない
本人が何を見て判断できるかで決める
文字をまだ読まない時期:実物写真
ひらがなを読み始めた時期:写真またはアイコン+ひらがな
文字だけでも迷わない時期:ひらがなや漢字を中心にする
ひらがなは、3〜6文字程度の短い言葉が扱いやすい
「くるま」「えほん」「おえかき」のように、子どもが普段使っている呼び方を選ぶ
大人が「工作用品」と呼んでいても、本人が「おえかき」と覚えているなら、そちらのほうが伝わりやすい
正しい分類名より、本人がすぐ理解できる言葉を優先する
英語だけの表示は補助として使う
子どものおもちゃ箱に英語だけのラベルを貼っていた家庭では、ひらがなを読めるようになった時期に作り直している
変更後は、英語の下にひらがなを加え、さらに中身を示すイラストも入れた
ラベルが剥がれてきたことが作り直しのきっかけだったが、子どもの成長に合わせて表示内容も変えた形になる
「TOYS」や「STATIONERY」は、大人には分かっても、子どもには意味を結び付けにくい
英語を残す場合も、主役は写真やひらがなにする
文字が読めても写真を残したほうが早い場面がある
ひらがなを読めるなら、写真は不要と思いやすい
ただ、片付け中の子どもは、学習中のように文字へ集中しているわけではない
夕食前の数分、床には複数のおもちゃが混ざり、次の遊びや入浴へ気持ちが移っている
この状態では、文字を読むより写真を見たほうが早く判断できることがある
収納例の中には、文字を読める子どもでも写真ラベルを残したところ、片付けがスムーズだったという声もある
「読めるか」ではなく「考え込まずに戻せるか」を見る
ひらがなが読めるようになっても、迷いが減るまでは写真を残してよい
子どもが片付けないときは分類数を減らす
ラベルを増やせば整理しやすくなるとは限らない
細かく分けすぎると、片付けのたびに判断が必要になる
例えば車のおもちゃを、
赤い車
青い車
工事車両
緊急車両
小さい車
に分けても、遊んでいる間に全部が混ざる
夕方の片付けで一台ずつ分類するのは、子どもには負担が大きい
最初は「くるま」「でんしゃ」「ぶろっく」程度の大きな分類で十分
同じ箱へ迷わず戻せるようになってから、必要な場所だけ分ける
ラベルのデザインを何度変えても片付かないなら、文字より先に箱の数を減らすほうが効果を確認しやすい
一般的な分類名の決め方や、大人向け収納ラベルの基本ルールは「収納ラベルの作り方と収納場所別の基本」で整理している
本記事では、子どもと高齢者が見分けやすい表示に絞って考える
子どもの目線から見える高さへ貼る
大人が立った状態で見やすくても、子どもから見えるとは限らない
収納ボックスの上面へ貼ったラベルは、大人には見えても、背の低い子どもには隠れやすい
棚板や取っ手の影に入ると、正面からでも読めなくなる
貼る位置はセンチメートルだけで決めず、子どもを棚の前に立たせて確認する
子どもを収納の正面に立たせる
顔を大きく上げ下げせず見える位置を探す
かがまずに指を差せるか確認する
箱を引き出しても表示が隠れないか見る
おもちゃを1個渡し、自分で戻せるか試す
大人の目線から見た写真と、子どもの目の高さから見た写真を比べると差が分かりやすい
上からは見えていた文字が、子どもの位置では取っ手の裏へ隠れていることもある
基本はボックスの正面
ただし、正面中央に取っ手があるなら、その上か横へずらす
貼る高さの正解は、本人が自然に指を差せる位置
子ども用ラベルは3日ほど仮貼りして確かめる
最初からすべてを本番用シールにしなくてもよい
紙に印刷し、剥がしやすいテープで数日試すほうが調整しやすい
試すときは、同じ箱に対して次の3種類を順番に見せる
ひらがなだけ
アイコン+ひらがな
実物写真+ひらがな
「車はどこ?」と聞き、最初に指した箱を見る
おもちゃを渡して、戻すまでに手が止まるかも確認する
1回で決めず、夕方の片付けを2〜3日見る
昼間は分かっても、疲れている時間帯だけ迷うことがあるためだ
正しく戻せた回数や、迷った場所を簡単にメモすると、見た目の好みではなく行動で判断できる
高齢者に見やすいラベルは文字の太さから決める
高齢者向けでは、文字が読めることと、生活の中で見つけられることを分けて考えたい
明るい机の上なら読めても、夕方の廊下や少し離れたタンスでは見えにくいことがある
眼鏡を外している時間や、座った状態も確認しておきたい
最初に変えるのは、装飾ではなく文字の太さと背景との明暗差
細い明朝体や装飾文字より、線が太く形の単純なゴシック体のほうが見分けやすい場合がある
文字間も詰めすぎず、「肌着」「薬」「タオル」のように短くする
9mm幅が読みにくく18mm幅へ変えた例
キッチンの吊り戸棚に9mm幅のラベルを貼っていた家庭では、近づいても文字が小さく感じられた
そこで、ラベル幅を18mmへ変更
書体も明朝体から太いゴシック体へ変えたところ、ダイニング側から内容を確認しやすくなったという
ここで注意したいのは、18mmが全員に合う基準ではないこと
18mmはテープ自体の幅であり、実際の文字の高さは余白や文字数によって変わる
同じ18mm幅でも、「薬」と「季節の衣類」では文字の大きさが違う
テープ幅ではなく、使う距離から文字が読めるかで決める
文字サイズは4種類を仮貼りして比べる
文字サイズに迷うなら、9mm、12mm、18mm、24mm幅で同じ言葉を作り、実際の収納へ仮貼りする
確認する距離は、普段その収納を見る場所に合わせる
引き出しの前で見るなら約50cm
部屋の入口から探すなら約1m
ダイニングから棚を見るなら約2m
昼間だけでなく、夕方の照明でも同じ位置から見る
光沢のある引き出しでは、正面の照明が反射して文字が薄く見える場合もある
4種類を横に並べると、細い文字は離れるほど線が途切れたように見えやすい
大きなテープでも文字数を詰め込むと読みにくいため、名称を短くすることも必要になる
本人に読んでもらえる場合は、「どれが見える?」ではなく、「何と書いてある?」と尋ねる
選択肢を示さないほうが、実際に判読できているか確認しやすい
高齢者向け配色は明るさの差を見る
高齢者に見やすいラベルは、色名より文字と背景の明るさが離れているかが重要になる
比較しやすいのは、次のような組み合わせ
白地に黒文字
黄地に黒文字
濃い青地に白文字
白地に濃紺文字
避けたいのは、明るさが近い組み合わせ
黄色地に白文字
薄いグレー地に白文字
透明地に細い黒文字
柄のある背景に細い文字
黄地×黒文字は目立たせたい場所で使いやすい
ただし、すべてを黄色にすると区別がつきにくくなるため、薬や毎日使う物など、特に見つけたい場所へ絞る方法もある
白地×黒文字は、複数の引き出しへ統一して貼りやすい
色を増やすより、太い文字と十分な余白を取るほうが見やすい場合も多い
色の見え方には個人差がある
色だけで分類せず、必ず文字か写真を組み合わせることが大切になる
透明ケースは白い下地を入れる
透明ケースへ透明ラベルを貼ると、中の服やタオルが文字の背景になる
白い服が入っている日は読めても、柄物や濃い色へ入れ替えると、文字が埋もれることがある
ケースの中身が変わるたびに、見え方も変わる状態
透明ケースでは、
白いラベルテープを使う
透明ラベルの下に白いカードを入れる
写真や文字へ白い縁を付ける
といった方法が扱いやすい
透明地×黒文字と白地×黒文字を同じケースへ仮貼りし、50cmと1mから見比べると差が分かりやすい
昼間は読めても、暖色照明では透明ラベルだけ見失うこともある
高齢者本人が使う呼び方で書く
高齢の祖母へ「下着は一段目」「パジャマは下から二段目」と説明しても、引き出しの前で迷うことがあったという体験例がある
そこで、段数ではなく、中身を直接示すラベルへ変更した
下着
半袖
パジャマ
引き出しの位置を覚える必要がなくなり、正面の表示を見て探せる形へ変わった
家族が「肌着」と呼んでいても、本人が長年「下着」と呼んでいるなら、その言葉を使う
介護する側にとって正しい言葉より、本人が普段使う言葉のほうが伝わりやすい
認知機能に不安がある場合は、文字だけでなく、実際に使っているタオルや衣類の写真を添える方法もある
ただし、表示だけですべて解決するとは限らない
見え方や理解しやすい目印には個人差があるため、本人が意味を答えられるかをその場で確認することが欠かせない
高齢者向けは座った状態でも貼る高さを見る
高齢者用ラベルは、立って読めても、椅子や車椅子を使う状態では見えないことがある
また、ラベルが目の高さにあっても、収納物が床近くなら取り出しにくい
表示と中身の高さを別々に考えると、腰や膝への負担が残りやすい
日常的に使う物は、本人の目から腰付近までに集めると扱いやすい
避けたいのは次のような位置
脚立が必要な上段
深くしゃがむ最下段
引き出し正面の下端
扉を開けないと読めない場所
照明が正反射する光沢面
低い引き出ししか使えない場合は、ラベルを下端ではなく上端へ寄せる
座った状態では、文字が取っ手に隠れないかも見る
ラベルを読んだあと、その姿勢のまま物を取れるかまで確認したい
作った直後より夕方の生活動線で確認する
ラベルを作った本人は、書いてある内容をすでに知っている
そのため、貼った直後は小さな文字でも読めた気になりやすい
確認は、実際に使う時間帯に行う
子ども用なら、遊び終わって片付ける夕方
高齢者用なら、照明が必要になる夕方から夜
子どもには、おもちゃを1個渡して収納先を選んでもらう
高齢者には、普段立つ位置や座る位置から読んでもらう
見るポイントは次の3つで十分
表示の意味が分かるか
少し離れても見つけられるか
そのまま出し入れできるか
どれか一つで迷うなら、文字を増やすのではなく、写真、文字の太さ、貼る位置のどれか一つを変える
一度に全部を変更すると、何が効いたのか分かりにくい
まず紙とテープで3日ほど試し、使えた表示だけを正式なラベルへ変えるほうが無駄になりにくい
中身が変わる場所は差し替え式にする
子どもの服やおもちゃは、成長や季節で中身が変わる
高齢者の収納でも、冬物と夏物を入れ替えることがある
こうした場所へ直接シールを貼ると、変更のたびに剥がす必要が出る
古い表示を残すと、中身とラベルがずれ、かえって迷いやすい
実例では、100円ショップのラベルホルダーとカードを組み合わせ、衣替えのときに中のカードだけ交換していた
費用はラベルホルダーとシールを合わせて200円ほどだったという
ただし、商品を買う前に、紙とテープで表示内容を試すほうが先
中身が頻繁に変わると分かってから、差し替え式へ変えるくらいでよい
ラベルの粘着力や耐水性、収納素材ごとの貼り方は「収納ラベルの作り方と収納場所別の基本」で確認できる
ここでは、見やすさと交換しやすさの両立だけを押さえておきたい
まとめ
子どもや高齢者向けの収納ラベルは、文字を読めるかだけで決まらない
写真やアイコンの意味、文字の太さ、背景との明暗差、本人の目線から見える高さ
これらが重なって、初めて「探せる・戻せる」表示になる
子どもには、実物写真と短いひらがなから始める
高齢者には、太い文字と高コントラストの配色を使い、普段見る距離から確かめる
今日からすべてを作り直す必要はない
まずは一番迷いやすい箱か引き出しを一つ選び、紙の仮ラベルを貼って、本人が指差しから出し入れまでできるか試す
そこで迷った場所を一つ直すだけでも、使いやすい収納へ近づけやすくなる
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ

