電動剪定ばさみの使い方は刃の角度と左手の位置で変わる
目次
庭木や果樹の枝を切る時、手動の剪定ばさみでは何本も続けるうちに握力が落ちやすい
電動剪定ばさみなら、太めの枝でもトリガー操作で切れるため、作業はかなり楽になる
ただし、電動剪定ばさみの使い方で一番大事なのは、力を入れないことではなく、刃の角度と左手の位置を決めてからトリガーを引くこと
刃が一瞬で閉じる道具なので、枝を支える手が近いまま使うと危ない
安全装置付きでも、手袋や枝の湿り気、機種差で反応が変わることがある
庭木剪定で使うなら、まず見るべきは次の3つ
刃を枝にどう当てるか
左手をどこに置くか
切った枝を短くする時にトリガーへ指をかけたままにしないか
この記事では、電動剪定ばさみの選び方ではなく、実際に庭木や果樹を剪定する時の刃の当て方、トリガー操作、ケガのリスクを下げる安全ルールに絞って整理する
電動剪定ばさみの使い方は左手の位置で大きく変わる
電動剪定ばさみは、手動ばさみのように握力で押し切る道具ではない
枝に刃をかけて、トリガーを引く
この動きだけなら簡単に見える
けれど、実際の庭では枝が逃げる
斜めに伸びた枝、生垣の奥にある枝、切ったあとに落ちそうな枝
こういう時に、つい左手で枝を押さえたくなる
危ないのは、右手で本体を持ち、左手で枝を支えたままトリガーを引く形
手動ばさみなら、握る途中で「少し危ない」と気づけることがある
でも電動剪定ばさみは、トリガーを引いた瞬間に刃が動く
その差を忘れると、手動ばさみの距離感のまま左手を近づけやすい
庭木を1本切るだけなら慎重にできても、枝が10本、20本と増えると雑になりやすい
30分ほど作業して、切った枝が足元にたまってくる頃が特に危ない
電動剪定ばさみは、切る前に左手を逃がす道具だと考えたほうが扱いやすい
電動ハサミで庭木を剪定する時は太い枝ほど無理に押し込まない
電動ハサミで庭木を剪定する時、太い枝ほど「本当に切れるか」を試したくなる
ただ、刃の開口幅に入ったからといって、必ず楽に切れるとは限らない
硬い枝、乾いた枝、節に近い枝は、同じ太さでも抵抗が変わる
枝に刃を当てた時、最初に見るのは太さだけではない
刃が枝に自然にかかっているか
枝が逃げていないか
本体をひねって無理に入れていないか
ここを見る
刃が枝に食い込まず、表面を滑るようなら、そのままトリガーを引き続けないほうがよい
家庭の庭木でも、剪定後は枝が思った以上に出る
小さな木1本でも、ゴミ袋1〜2袋分になることがある
その中には、細い枝、少し太い枝、節のある枝が混ざる
全部を電動剪定ばさみだけで切ろうとすると、無理な角度で刃を入れやすい
太さの上限に近い枝で止まる
刃が途中でかむ
枝が割れるように潰れる
こういう状態なら、いったん止める
剪定鋸や手動ばさみに替えるほうが、結果的に作業が荒れにくい
電動剪定ばさみの刃の角度は真正面より少し斜めを意識する
電動剪定ばさみの刃は、枝に対して真正面から力で押し込むより、少し角度をつけたほうが入りやすい
枝にまっすぐ当てると、刃が表面で止まることがある
特に硬い枝や乾いた枝では、刃先が滑って本体を持つ手に余計な力が入りやすい
その時は、本体を少しだけ傾ける
枝に対して刃が斜めに入り、切り始めの一点が決まる角度
この位置だと、トリガーを引いた時に枝が逃げにくい
力で押し込むのではなく、刃が入りやすい角度を探してから切る
切り落とす枝側に受け刃を向けると、残したい枝や幹への傷を減らしやすい
逆に、残したい側を潰すような角度になると、切り口が荒れやすい
庭木の見た目を整えたい時は、太さだけでなく切り口も見る
切ったあとに枝の皮が大きくめくれる
切り口が斜めに裂ける
残したい枝の根元が潰れて見える
こういう時は、刃の角度が合っていない可能性がある
電動剪定ばさみのトリガー操作は刃が枝に乗ってから行う
トリガーは、枝に刃を当てる前から引かないほうがよい
先にトリガーへ指をかけたまま枝を探すと、枝の奥へ手を入れた時に誤って動かす可能性がある
特に生垣や果樹の内側では、枝が重なって本体の向きが見えにくい
使う順番は、単純にしたほうがよい
まず枝を見る
次に刃を当てる
左手を離す
最後にトリガーを引く
この順番を毎回崩さない
トリガーは、切る位置が決まってから引くもの
慣れてくると、連続でパチパチ切りたくなる
細い枝なら特にそうなりやすい
ただ、電動剪定ばさみは速く切れる分、作業のリズムだけが先に進む
足元に枝がたまり、次の枝を探しながらトリガーに指が乗ると、片付け中の誤操作につながりやすい
庭木1本を切る時でも、10分ごとに足元を一度見る
枝が絡んできたら、電源を切ってからどかす
これだけで、作業中の焦りはかなり減らしやすい
商品リンク
価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
電動剪定ばさみで一番危ないのは切った枝を短く裁断する時
電動剪定ばさみは、庭木を切る瞬間だけでなく、切った枝をゴミ袋に入る長さへ短くする時にも使われやすい
ここが見落としやすい
剪定中は、枝が木についている
位置も高さもあるので、自然と少し慎重になる
でも片付け中は、足元や作業台の上で枝を持つ
右手に本体、左手に枝
枝が逃げないように押さえながら、短く切る形になりやすい
片付け中は、刃と左手の距離が近くなりやすい
この状態でトリガーを引くと、切る対象が枝なのか、枝を持つ手に近い部分なのかが曖昧になる
特に危ないのは、細かい枝をまとめて持った時
枝の束は動きやすく、切る瞬間にずれる
ゴミ袋に入れるために30cm前後へ短くしたい場合でも、左手のすぐ横を切らない
枝の端を地面や台に置き、手で押さえる場所と切る場所をしっかり離す
不安があるなら、片付けの細かい裁断は手動ばさみやノコギリに分けてもよい
電動を使う場面を減らすのではなく、左手が近くなる場面だけ電動を使わないという判断が大事になる
電動剪定ばさみの安全装置は補助として考える
電動剪定ばさみには、安全ロックやセンサー検知などの機能が付いたものがある
ただし、安全装置があるから安心、とは考えないほうがよい
手袋をしている時
枝が湿っている時
本体や刃に土や樹液が付いている時
機種ごとの検知方式が違う時
こうした条件で、反応のしかたが変わることがある
安全装置が敏感に反応して切れない場合もあれば、手袋の状態によって思ったように働かない場合もある
そのたびに安全機能を切って作業を続けると、本来の注意が抜けやすい
安全装置は、指を守り切る機能ではなく、危ない使い方に気づくための補助
使う前には、自分の機種で次の動きを確認しておきたい
電源の入れ方
刃の開き方
刃を閉じる方法
安全ロックの解除方法
電源を切った時に刃がどう止まるか
これを庭に出る前、明るい場所で確認する
作業中に分からなくなると、刃を開いたまま本体を持ち歩くことになりやすい
電動剪定ばさみは雨の日や濡れた枝で無理に使わない
庭木や果樹の剪定は、天気に左右される
冬の剪定期、雨上がりの庭、朝露が残った枝
この状態では、枝も手袋も本体まわりも湿りやすい
濡れた枝は滑りやすく、刃を当てた位置からずれやすい
手袋も水分を含むと、握った感覚が鈍くなる
電動工具なので、雨の中で使えるかどうかは機種の説明を確認する必要がある
少しでも不安があるなら、無理に使わないほうが安心
雨の日や濡れた枝では、切れ味よりも手元の滑りやすさを見る
果樹園のように本数が多い作業では、雨の日に手動ばさみへ戻したという話もある
4,000本規模の剪定なら負担は大きいが、それでも濡れた環境で電動を使わない判断をした例がある
家庭の庭木なら、なおさら急がなくてよい
雨上がりに枝が濡れている
手袋が湿っている
本体の持ち手が滑る
足元に切った枝が重なっている
この状態なら、作業を少し後に回す
乾いてから切るだけでも、刃の当て方や左手の位置を確認しやすくなる
電動剪定ばさみで太い枝が切れない時は道具を替える
電動剪定ばさみは、太い枝を切れる道具として見られやすい
ただ、庭木には枝の種類がある
柔らかい枝、乾いた枝、節の多い枝、竹のように硬く逃げやすいもの
同じ直径でも、切りやすさは変わる
電動剪定ばさみで止まる時は、刃が弱いと決めつける前に状態を見る
枝が太すぎる
節に当たっている
刃の角度が悪い
乾いて硬くなっている
開口幅の上限に近い
このどれかに当てはまるなら、無理にトリガーを引き続けない
切れない枝を電動で押し切ろうとするほど、刃の角度と手元が崩れやすい
太い枝は剪定鋸
細い枝や仕上げは手動ばさみ
連続で握ると疲れる中太の枝に電動剪定ばさみ
このように分けると、道具ごとの役割がはっきりする
充電式チェーンソーや高枝切り電動ばさみ、電動草刈り機なども、同じ庭仕事の道具ではある
ただし、この記事で扱うのは、あくまで手元で庭木や果樹の枝を切る時の電動剪定ばさみの使い方
太い幹や高い枝まで同じ感覚で扱わないほうがよい
商品リンク
価格や在庫状況は各販売ページで確認してください
電動剪定ばさみを使う前に庭で確認する場所
使う前に長い準備をする必要はない
ただ、いきなり庭木の奥へ刃を入れる前に、見ておきたい場所がある
本体の刃が閉じた状態か
バッテリーがしっかり入っているか
安全ロックの位置が分かるか
手袋をした状態でトリガーの感覚が分かるか
切る枝の周囲に左手を置く場所があるか
この確認をしてから切り始める
特に大事なのは、左手の逃げ場
枝を支える手をどこへ逃がすか決めないまま刃を入れると、切る瞬間に手元が近づきやすい
切る枝だけでなく、切らない手の置き場まで先に見る
作業後も同じ
刃を閉じる
電源を切る
バッテリーを外せる機種なら外す
本体を足元に置きっぱなしにしない
切った枝を片付ける時に、本体が近くにあると「ついもう少し切るか」と再開しやすい
いったん作業を終えるなら、道具も終わった形にしておくほうが安心
電動剪定ばさみの使い方は便利さより安全距離を先に決める
電動剪定ばさみは、手が疲れやすい人にとってかなり助かる道具になる
手動ばさみで太めの枝を切るたびに握力を使う
途中で剪定鋸に持ち替える
最後のほうで切り方が雑になる
こういう負担を減らしやすい
実際、数時間の果樹剪定で手動ばさみや鋸の出番が減った例もある
長年の剪定で手指に負担を感じ、電動に切り替えた人の声もある
ただし、楽になるほど油断もしやすい
最初の1本は慎重でも、20本、30本と切るうちに、枝を押さえる左手が近づく
切った枝が足元にたまる
片付けのために細かく裁断する
この流れで、手元の距離感が崩れやすい
電動剪定ばさみは、力を抜くための道具であって、注意を抜くための道具ではない
まずは、刃の角度を整える
左手を刃の進む位置から離す
枝が逃げるなら無理に押さえず、置き方を変える
濡れた枝や太すぎる枝は、別の道具に替える
今日から全部を完璧に変える必要はない
次に庭木を切る時は、最初の1本だけでも左手の位置を決めてからトリガーを引く
そこを変えるだけでも、電動剪定ばさみの便利さと危なさを分けて考えやすくなる
監修:鈴木隆
保有資格:家電製品アドバイザ
